RACING

北海道から全国へ、そして世界へ!
子供たちへ「希望」と「勇気」を与えるために走り続けたい。

2019.05.31 2019年シーズン スポンサーシップに関しまして

2019年度における「Koshido Racing」の活動に、ご理解とご協力を賜りまして、心より感謝申し上げます。

多くの企業様よりご協賛いただき、責任の重大さを感じるとともに、私どもができる限りの恩返しをしてまいりたいと考えています。

 

 

 

2019年シーズンもどうぞよろしくお願いします。

2019.01.30 24H DUBAI 2019 RACE REPORT

第14回 HANKOOK 24H DUBAI 2019
開催日時:2019年1月10日(木)・11日(金)・12日(土)
開催地:ドバイ オートドローム(アラブ首長国連邦)
チーム:MRS GT-Racing(#989)
ドライバー:横溝 直輝、近藤 保、Ken Seto、Xu Wei、佐藤 元春
マシン:Porsche 991 Cup Car(Type 991-Ⅱ)
クラス:991 – Porsche 991 Cup Cars
天候:予選/晴れ、決勝/晴れ
路面:予選/ドライ、決勝/ドライ
予選~総合:41/75位、 クラス:11/11位
決勝~総合:43/75位(DNF)、 クラス:6/11位

毎年1月にドバイ・オートドロームにて開催されている24時間レース。Koshido Racing代表である
佐藤元春は、MRS GT-Racingより989号車でエントリーしていた。

一緒に参戦する面々は、富士スピードウェイで開催されるCARGUY Super Car RaceやFerrari
Racing Daysではライバル関係にある近藤保選手、Ken Seto選手、またアジアルマンシリーズで
活躍しているWei Xu選手、そしてGTドライバーである横溝直輝選手という布陣。

今回、佐藤は海外レースへの出場は勿論のこと、ドバイオートドロームの走行、ポルシェカップ
カードライブ、24時間耐久、ナイトセッションと、初挑戦となることが目白押しで、緊張と期待に
満ち溢れていた。
まずはコース攻略として、2018年暮れよりドライビングシミュレーターによる特訓に通い詰め、
路面の起伏やライン取りを徹底的に叩き込んでいた。舞台となるドバイオートドロームは全長が
5390メートル、16個のコーナーからなるサーキットで、路面のうねりも所々に見られる。周りに
砂漠が広がっていることもあり、ラインを外すと砂に乗ってあっという間にコーナー外に膨らみ、
コースアウトや急な姿勢変化に見舞われる。また、気温も1月といえど日中は30度以上にも達し、
夜には15℃以下と寒暖差が大きく、現地の気候に慣れていない身には体調維持だけでも厳しい
コンディションである。

<DAY1> 1月9日(水) 練習走行(11:00~)

佐藤にはいよいよとなる国際レースデビューの日。今回のドバイ24時間は80台近くがエントリー
しており、走行中の混雑は容易に想像できる。しかも実質的な練習走行はこの日からということ
もあり、走行開始とともに各チームのピットより次々にマシンが射出されていく。無論、各車一斉
に出走した結果、コース内は即渋滞に見舞われることとなった。

程なくして赤旗が降られ、なかなかコース攻略に移ることができない佐藤。それでも日本にいる
間にシミュレーターで組み立てた走りのイメージを活かし、初乗りでのタイムは横溝選手の+3秒
につける。これはジェントルマンドライバーであるチームメイトの中ではトップタイムであった。
コース内は変わらず混雑している中でのタイムということを考えると、やはりこの辺は普段から
多数レースに参戦している経験が活きているといえよう。


横溝選手よりロガーデータからアドバイスを受ける

 

<DAY2> 1月10日(木)
予選(16:15~)

予選の朝、各ドライバーはブリーフィングのために一堂に会していた。各国から数多くの著明ドラ
イバーが集まる本レース。その全員が集まると圧巻の人数である。指定されたそこはまるで大学の
講堂のような広い空間。ドバイ24時間レースの規模の大きさを物語っている。ブリーフィング後は
フリー走行の時間が設けられ、各チームが予選前の最終調整を行っていた。
予選アタックは佐藤が担当することとなった。先に述べた通り、横溝プロを除くチームメイトの中
ではトップタイムをマークしていた佐藤。ジェントルマンドライバーでどこまで上位に食い込める
か期待が寄せられる。しかし、レースはそう甘くはなかった。そもそも今回のセッティングはアマ
チュアドライバーがメインのチームであることから、シビアな挙動は避け、極力ドライビングにお
ける負担を軽減することを目的とした安定的なものであった。そのため同じ991クラスの上位車両
に比べると、車の動きが穏やかな分、俊敏性に欠け、1周回ごとに3~4秒の差が生まれてしまう。
また、本人はヨーロッパのプロドライバーやポルシェ職人の壁が大きかったともコメントして
おり、ヨーロッパにおけるモータースポーツへの取り組み姿勢がいかに熱狂的なものであるかと
いうことを示唆していた。

 

 

ナイトプラクティス(19:00~)

24時間レースといえば夜間走行は避けられない。本番を前にいよいよナイトセッションが始まる。
佐藤は既に同日のフリー走行と予選アタックを終えており、疲労はピークに達しつつある中での
走行である。

やはり夜は視界がきかないこともあり、ラップタイムはどのチームのドライバーもベストから3~
4秒落ちる。最大の難所は1コーナーを抜けた後に続く4速での高速コーナー。コース照明の光も
ほとんど届かず、コーナーの先が見通せないといった状況で恐怖すら覚える。若かりし頃に峠で
慣らした腕前も、本場のナイトレースではまったく意味をなさないほどであったと佐藤。そのよう
な中、後ろからは容赦なくGT3車両が迫り、パッシングとともにぎりぎりのところをかすめ、抜き
去ってゆく。しかし、この頃には佐藤も911の乗り方をかなり掴めてきており、大きな疲労と引き
換えに決勝での走行前に充実したプラクティスができたと好感触を得ていた。

 

<DAY3> 1月11日(金)
決勝(15:00~ 24hours)

ドバイは1年を通して雨が降ることがなく、このレースウィークも常に快晴。
スタート前にチームで入念にミーティングが行われる。

長丁場を前に、レース運びや最終的な注意点についてしっかりと確認し合う
スターティングドライバーは佐藤が担当することとなった。ドバイ入りしてから3日が経過して
いるが、自身でも成長を自覚できるほどの様々な経験を積み、決勝に臨む。
午後に入り、スタート時刻が迫りつつあるが、これから始まる長い戦いを前にチームメンバーは、
緊張というよりも心からレースを楽しんでいるという雰囲気が伝わる。

スタート直前、リラックスムードの中での一コマ

そして時刻は15時。いよいよ24時間の幕が開ける。スターティンググリッドには様々なGTカーや
ツーリングカーが総勢75台も並び、ホームストレートは一層賑やかになる。989号車のグリッドは
41番。991クラスの中では最後尾である。
レースは予定通りにスタート。直後の大きな混乱はないが、とにかくエントリー台数の多さから、
コース上では所狭しと車が行き場を探している

この2日間のプラクティスや予選アタックで911の走らせ方を心得た佐藤は、快調にペースを上げて
いく。7周目にはプラクティスで記録していたベストの約1秒落ちである2分9秒025をマーク。
このタイムはプラクティス同様、横溝選手を除くチームメイトの中で、のちのレースラップベスト
となった。
1時間を経過し、総合順位は53位とポジションダウンしているが、991クラスではトラブルないし
クラッシュで早々に2台のリタイアが出たことで、989号車は9位にポジションを上げていた。
無事に30周を走破し、最初の佐藤のスティントは終了。近藤選手へと繋いだ。最初の佐藤の
スティントこそ30周回であったが、以後はおよそ40周回ごとのドライバーチェンジでレースは
進んでいく。

4時間経過後には88周回で総合順位を40位までアップ。クラス内ではトップと5ラップ差の8位に
つける。この時点で、989号車にトラブルの予兆は見られない。
4時間を回ると少しずつ日も傾き、各車ヘッドライトを点灯させ始める。いよいよ普段のスプリ
ントレースとは異なる雰囲気が漂い始め、24時間レースであることを改めて感じさせる情景が
広がる。

そして毎年多くのクラッシュが発生すると言われているナイトセクションへと突入していく。
ドバイオートドロームは華やかなドバイ市街地の中にあり、サーキット周囲は夜間でも明るい。

しかし、コース内はホームストレートを除き、そのほとんどが暗闇に覆われる。前日のナイト
プラクティスでは、各ドライバーが神経をすり減らしながら走行しており、日中の走行に比べて
何倍もの負担がかかる。この点に関してはいかにサーキット慣れしているかが大きな差となるが、
ほとんどのドライバーがドバイ初走行となる989号車メンバーには大きなハンデとなっていた。
他の991クラスのチームも、タイムは軒並み予選時に比べて3~6秒落ちとなってはいたが、安全
マージンを残しつつタイム差を最小限に抑えるには大きなハードルである。

それでもドライバー面々の努力の甲斐もあり、総合順位を大幅に落とすことなく、夜間走行は続い
ていく。クラス順位も7~8番手をキープしていた。
勿論、ナイトセッションが山場であることは989号車に限ったことではない。日中数件だった接触
やクラッシュは暗くなるにつれて一気に増え、コード60(他レースではセーフティーカー導入に
該当)の回数が大幅に増える。

参考までに、昨年は35回のコード60が発令されたが、その大半はナイトセクションであった。
レースは過酷を極める一方であるが、その傍らで花火が上がるなど、24時間レースならではの
楽しい雰囲気も垣間見られる。

7時間を経過し、周回数は155周。総合46位、クラス7位につけ、順調に周回を重ねていた989号車
であったが、22時頃ついにトラブルに見舞われる。

無線が使えなくなり、緊急ピットイン。幸いにして復旧に多くの時間を要することはなく、横溝
選手にドライバーチェンジし、ほどなくしてコースに戻っていく。7時間時点で後ろにつけていた
979号車とは7周のマージンがあり、このピットインでは順位変動なく、レースを続けることが
できた。その後は横溝選手の走りでトラブル対処に要した時間を少しずつ消化していく。ラップ
タイム的には、989号車の他ドライバーの日中走行のペースと遜色ないか、むしろ上回るくらい
である。そして時刻は日付が変わる時間帯へ。ちょうどその頃に再び佐藤のスティントが迫って
いた。

 

<DAY4> 1月12日(土)決勝( ~24housゴール)

日付は変わり、残り15時間。989号車は無線復旧後、再び問題なく走行を続けていた。アマチュア
としてはレース経験豊富な佐藤に、「怖くて本当に大変だった」と言わしめたナイトセッション。
その本番である決勝に挑むべく、レース開始から202周を数えたところで佐藤にドライバー交代の
時がやってきた。

佐藤としては意外にも消極的なコメントを残していた暗闇の中での走行であったが、いざ蓋を開け
てみれば2分12秒231と、日中同様に横溝選手を除くチームメイトの中でのトップタイムをマーク
していた。努力と適応能力の高さで、初走行となるコースも自分のものとしていく。約2時間を
走破し、次走者にバトンを渡す。この時点で順位は総合44番手、クラスでは7位とポジション
キープ。マシンセッティングにハンデがある中でのポジションキープ、まして決勝におけるナイト
セッションという条件下では、さすがに心身ともに疲労が大きい様子であった。

ドライバーやピットクルーの休息場所は隣接するサーキットホテルであったり、はたまたピット裏
に設置されたテントの中となるが、いずれもコース内を走行しているマシンたちの耳を劈くような
エキゾーストに苛まれ、十分な睡眠をとるには困難極まりない様子である。

次第に夜は明け、時刻は6時。夜間15度ほどだった気温は、日光が差すと同時に即23度まで上昇。
まさにドバイならではである。

7時を回る頃、再び989号車にトラブルの波が訪れる。ABSが作動しなくなったほか、ブレーキが
効かなくなったと近藤選手より報告が入った。走行に直接影響する類のトラブルだけに、今回ばか
りはさすがに慎重に対処せざるを得ない。ピットインし、左リアサスペンションを交換。40分ほど
を要した。

メカニックが必死に対処を試みたが、ABSトラブルは原因がわからず、やむを得ずそのまま安全
走行で完走を目指すという方針でコースに戻る。しかし、サスが原因だったのか、幸いにもABSは
復旧していた。前述の通り夜間はクラッシュが多くなるが、夜が明けたこの時間帯もドライバーの
疲労によるミスからクラッシュする車両も少なくない。ABSが再び使えるようになったことは、
疲労で集中力を欠きやすい状態にあるドライバー達にとって安心材料となったはずである。
この時点で18時間が経過。ピットストップに1時間以上を要していたが、991クラスのライバルが
クラッシュ・リタイアしていたため、順位はそのままに走行を続けることができた。

20時間を経過し、周回数も400周を数えるころ、前を走っていた991クラスのライバル一台が
クラッシュにて戦線を離脱する。元々40周以上の差があったが、コンスタントに周回を重ね、
残り1時間をまわったところでついに逆転。989号車はポジションを6位に上げる。
その後はトラブルの予兆もなく、このまま残りの数十分も無事に走り切り、感動のゴールの瞬間を
迎えるだろうといった安堵の空気が漂い始めるピット内。ラストスティントのドライバーに抜擢
されていた佐藤はチェッカーまでの15分で自身の仕事をきっちりこなすべく、ピットで準備して
いた。最後のドライバーチェンジも問題なく、コースに戻っていく989号車。その先に待っている
のは24時間の戦いを乗り越えた達成感と仲間たちと分かち合う大きな喜びであると、誰もが確信
していた。

しかし、最後の最後にドラマが待ち受ける。

23時間56分30秒。モニターに映し出された自車の姿に、ピット内は騒然。感嘆の声が響いた。
ピットでゴールの瞬間を待ちわびていたチームクルーも、日本で夜通し応援し続けていた友人や
チームあるいは会社のスタッフも、そしてなによりドライブしていた佐藤自身も、その現実を
受け入れられなかった。佐藤によると、バックストレートで突如ギアが入らなくなり、そのまま
止まってしまったとのこと。車内では試行錯誤し、再始動を試みる佐藤の姿が見られたが、エン
ジンが再び息を吹き返すことはなかったという。一瞬ガス欠とも思われたその症状であったが、
結果ECU系のバグによる燃料カットが原因と判明。タンク内には6リットルほど残っていた。
残り3分半。受け入れがたい結果であるが、これがレースの厳しさである。

直前で完走は逃したものの、リザルトは493周回で総合43位、クラス6位として記録された。
ドライバーもチームスタッフもこのままでは終われるはずもない。いずれ必ずリベンジすることを
誓い、ドバイを後にした。

~レース後、ドライバーコメント~
初めての海外レース、しかもそれが24時間耐久ということで、しっかりと体調を整え、全力を
出せるような状態で臨みました。今回は横溝プロの他、ジェントルマンドライバー4名(日本より
3名、中国より1名)の合計5名で戦ってきました。ドバイに着いたのが現地時間の朝5時過ぎという
ことで、時差呆けを生じないようにするために到着当日は一切仮眠をとらず、夜中まで起き続ける
ことに専念しました。それが功を奏し、現地時間に身体を順応させることができ、2日間のプラク
ティスも問題なく進めることができました。ドバイのコースレイアウトは周りが砂漠ということも
あり、ところどころ砂が浮いてスリッピーな場所もあれば、タイヤカスが溜まっている部分も
あり、プラクティスからライン取りを意識して取り組みました。特に1コーナーを抜けた後の高速
コーナーに関しては、リア荷重が抜けると車が飛んでいくようなところもあるので、フロント荷重
過多にならないようにリア荷重も意識しながら、4輪を沈めてコーナリング姿勢をつくっていくこ
とを念頭においてトレーニングしていました。その結果、徐々にタイムを短縮でき、自分としては
初めてのコースでは納得のいくプラクティスができました。
レース本番では予選アタック、オープニング、チェッカー担当という非常に重要な役割を果たす
ことになりました。予選アタックは当然GT3、GT4、TCR車両との混走であったため、レーシング
ラインを意識しつつもGT3をパスさせることによるロスタイムが最小限になるように努めました。
予選のタイムに関してはフリープラクティスの時よりも短縮でき、自分としてはさらに更新できる
という手応えは残しつつも、納得いくアタックができたと思っています。
そして約80台にも上る台数の中、決勝がスタートとなりました。本レースに関してはフォーメー
ションラップが2ラップありますが、2ラップ目の後半には隊列を組まなければならなかったため、
1ラップ目にしっかりタイヤとブレーキに熱を入れて、1.5周の間に車両をベストな状態に持って
いくことを意識しました。当然ながら多くの台数の中でのバトルなので、しばらくは他車との接触
を避けなければならず、前後左右に注意を払いながら、かつ自分の持てる走り、必ずマージンを
残すこと、後方から迫る車両のクラスを判断すること、これらに集中にしながらレースを組み立て
ていきました。無線でも混走車両の情報を送ってくれていたので、それも併せて確認し、ロスが
最小限になるように走りました。
自分は最初のスティントが終わり、次がナイトセッションになりましたが、夜間の走行に関しては
1コーナーを抜けた後のハイスピードコーナー、つまりはリア荷重が抜けると危険なゾーンが真っ
暗で縁石も見えない、クリッピングポイントも見えないという状況でした。徐々に修正を重ね、
特に最初に舵を当てるタイミングを調整しながらなるべく本来のレーシングラインに近づけるよう
専念しました。ナイトセッションはどうしてもクラッシュが多く、コード60が頻繁に出ていた
ため、単独はもとより、もらい事故に遭わないように注意し続けることも重要でした。その後の
スティントは明け方だったため、自分のコースへの慣れとレースへの感覚も掴めてきたことも
あり、もう少し詰めていこうという思いで挑みました。その3スティント目の中で、後方からGT3
のポルシェが近づいてきていたのを確認していたため、イン1台分を空けてヘアピンコーナーで
オーバーテイクさせてから追従しようと考えたのですが、相手の車両がアンダーステアを誘発
し、自車のホイールに当たったことで、大きく何かが破損したと認識したため、緊急ピットイン
をせざるを得ない状況になりました。そのタイミングでドライバーチェンジをし、最後は残り
20分をきったところでチェッカーを受けるべく、ラストスティントを担当しました。すべての
ドライバー、エンジニア、メカニック、監督の思いをのせ、あくまでもチェッカーを受けることが
目標であったため、安全マージンを確保しつつ、周りの状況をみてレース運びに専念しました。
残り5分のところで横溝プロから無線が入り、残り2ラップになるであろうと連絡を受け、無事に
走り切ろうと気持ちを新たにしていた矢先、残り3分のところでバックストレート上で6速に入れ
た瞬間にギアが抜けたような症状があり、失速していきました。続いてガス欠症状のアラームが
出たため、緊急用の燃料送油やミッショントラブル時のクラッチでミッションを繋ぐ応急装置を
発動させましたが、ギアが入らないという状況でやむなくコース外に停止し、車両は23時間57分
でストップしました。最終的には牽引され、ピットまで戻りました。チェッカーは受けられなか
ったですが、実際には完走扱いとなり、クラス11台中、6位という結果を残すことができました。
初めての海外、24時間耐久と初めてづくしだったのですが、みんなと喜びや悔しさを共有できた
ことは非常に有意義なものと思っております。またこのメンバーでドバイに限らず、24時間耐久
レースに参戦したいと思いました。
また、今回自分の所属チームのエンジニアもメカニックも女性だったのですが、良いカルチャー
ショックとなりました。ヨーロッパではドライバーに限らず、車のメンテナンスに携わるスタッ
フも女性が活躍しているということから、日本もそういった流れにしていくことが望ましいと
考えます。男性・女性という垣根をなくし、女性がメカニックとして、エンジニアとして活躍
できる場をつくっていくことができればという思いをチームオーナーとして強く感じました。

Koshido Racing 佐藤 元春

2019.01.20 Fuji Champion Race Series 2018 FCR VITA Rd.4 RACE REPORT

Fuji Champion Race  VITA-01 Rd.4
開催日時(FCR-VITA):2018年11月17日(土)
開催地:富士スピードウェイ(静岡)
ドライバー(FCR-VITA):佐藤 元春
マシン:恒志堂レーシングVITA 610号機
参戦クラス:FCR-VITA
天候(FCR-VITA):予選/曇り、決勝/晴れ
路面予選(FCR-VITA):予選/ドライ、決勝/ドライ
佐藤 元春  予選:23/29位  決勝:17/27位

2018年のFuji Champion Race(FCR)もいよいよ最終戦。佐藤はいつも通りVITA-01クラスにエン
トリーしていた。北海道民とはいえ、この時期ともなると冠雪した富士山から吹き降ろす風が冷た
く感じられ、シーズンの終わりを肌で感じさせられる。空気も澄んでおり、富士山もくっきりと
その姿を見せていた。そんな凛とした11月の空気の中、VITA-01での今年最後の決戦の火蓋が切ら
れた。

<DAY1> 11月16日(金)
公式練習走行(30分×4本)

いつも通りであればレースウィークの木曜日には現地入りし、フリーでのスポーツ走行枠を使って
練習走行に励んでいるが、今回は専有イベントが入っていたために金曜の公式練習からの走行と
なった。
この日の1枠目は8:30からのスタート。第3戦に引き続きKoshido Racingドライビングアドバイザー
である平中選手がまずステアリングを握る。限られた時間で走りを組み立てていく必要がある
ため、最初のこの時間を平中選手がドライブし、セッティングの方向性を打ち出していく。

天候は快晴。冒頭でも述べたとおり空気は冷たく、エンジンの伸びには一役買いそうな気候である。
しかし実際に走り出してみると、今期常に悩まされ続けていたエンジンパワー不足に苛まれる。
コーナー進入では鋭く間合いを詰めていく平中選手。そのままの勢いでコーナーを立ち上がるが、
あっさりと他のVITAに離されていく。特に1(TGR)コーナー、アドバンコーナー、最終パナソ
ニックコーナーなど、低速まで減速した後に長いストレート区間を有する場所で顕著にみられて
いた。また、立ち上がりで上り勾配になっていくダンロップコーナーでもパワー不足がはっきりと
現れていた。

それでもタイム的には2分2秒340と、今期610号機で記録した富士スピードウェイでのタイムの中
では最も速かった。
9:50からの2枠目は佐藤がコースイン。やはりパワー不足は否めないが、挙動は安定している。
最終戦ということもあり、佐藤は今回悔いなく走り切りたいと練習走行より気合が入っていた。
燃料は満タンかほぼそれに近い状態での走行。ライバルのVITAと一緒にコーナーに飛び込むと
アンダーステアが顔を覗かせることもある。しかし、そんなトライ&エラーを繰り返しながら自ら
の走りを組み立てていく。
インタープロトやCCS-Rとの混走で、なかなか自分のラインに乗せて走ることができなかったが、
2分3秒930をマーク。続く3枠目では3秒フラットまで縮めた。

最終枠も時間いっぱい走り切り、ライバル車との駆け引きやマシンの動きのチェックに勤しんだ
佐藤。タイヤが喰いすぎることで100Rが失速気味といった状況ではあったが、3秒台半ばをコンス
タントにマークし、練習走行を終えた。

練習走行結果

佐藤 元春:2’03.050(AIM計測)

 

<DAY2> 11月17日(土)
公式予選(8:35~8:55)

上空にはところどころ雲がみられるものの、天候は前日に引き続き概ね晴れている。気温は前日
同様低く推移しており、水温管理には気を使う。他車にストレートで大きく水をあけられるという
現状を打開できないまま最終戦にもつれ込んだ今シーズン、オーバークールによるパワーロスを
最小限にとどめるべく、エアインテークのテーピングを入念に行う。

車両の準備が終わったところで、佐藤はしっかりとタイヤに熱を入れながらコースインする。練習
走行で走りの組み立てができていた佐藤は、2周目より即アタックを開始。最初のアタックラップ
で2分5秒507を記録したのち、周回を重ねるごとにコンマ数秒ずつ短縮していく。水温はコース
イン前にテーピングしたにもかかわらず最高で66.8℃と低めであった。参考までに、今年の610号
車の富士スピードウェイでのベストタイム記録時の水温に比べると5~10℃ほど低く、パワーが
潤沢に出ている状況ではないことが予測される。挙動を大きく乱すこともなく、すべてにおいて
まとまった走りではあったが、タイムは2分4秒1と伸び悩んだ。やはり今シーズンの富士スピード
ウェイでの戦いを象徴するストレートでの多大なる遅れが最後まで足枷となり、23番手という
順位で予選を終えた。

公式予選結果

佐藤 元春:2’04.129

この日はスーパーFJの最終戦も併催されており、北海道クラブマンカップシリーズVITA-01で
Koshido Racingから参戦していた石崎竜一朗が出場。今期シリーズ参戦しており、年間チャンピ
オンをかける重要なレースである。

予選2位からのスタートとなり、ポイントランキング2位の選手との僅差のバトルが続いたが、
ライバルより前でチェッカーを受け、見事シリーズチャンピオンを決めた。

 

決勝(12:30~ 10LAP)

天候は快晴となり、気温は少し上昇。予選ではなかなか期待通りの値に達しなかった水温も上昇が
見込まれる。いつもと同じようにピットロードを出たところから丁寧にタイヤを温め、自らの
スターティンググリッドに向かう。
サインボードの見落としのないよう、改めてピットの位置をチェックする佐藤。

今回のFCR-VITAは最終戦ということもあってか、エントリー台数がこれまでのレースに比べて
2割ほど多く、一層賑やかな様相を見せている。
グリッドについた佐藤は、緊張のスタートを待つ周囲の喧騒に流されることもなく、最後の戦いを
前に心頭を滅却する。悔いを残さないために。

いよいよスタートの時。
ここ最近のレースでのスタンディングスタートは安定の速さを見せる佐藤。今回は富士スピード
ウェイでのドライ路面ということもあり、4000rpmからのクラッチミート。これが絶妙なトラク
ションを生み、スタートから1コーナーで1台をパスする。そのままの勢いでさらにポジション
アップしたいところではあったが、タイヤはまだ冷えた状態であり、100Rではアンダーステアも
オーバーステアも出る。ここは素早い修正舵でマシンを抑え込み、ポジションをキープした。
タイヤも温まりつつある2周目は挙動が安定し、コカ・コーラコーナーでコースアウトしている
車両を横目にスムーズなステアワークでコーナーをクリアしていく。同一周回の最終コーナーでは
アンダーステアを出した前走車を立ち上がりでパスし、そのままイン側をキープ。ストレート
スピードに勝るライバルを相手に1コーナーで何とか前に出る。
インフィールドに入ってしまえば、ミスをしない限りほとんど抜かれることはない。次のストレー
トまでにマージンを稼ぐべく、アグレッシブに攻め続ける佐藤。これまでのレースより細かなカウ
ンターを何度も当てている姿が見受けられた。

レースは4周目。ダンロップコーナーでスピンしているライバル車両を冷静にかわし、それ以降は
単独走行が続く。レースラップも6周目に突入し、13コーナーで失速しているライバル1台をパス。
そのまま最終コーナーまで速度を維持し、スリップにつかれないようにホームストレートでは
ラインをずらす。


今年最後のレースを戦う佐藤を、チームスタッフ全員が見守る

7周目、100Rでアンダーステアを誘発し、アドバンコーナーでの進入スピードが落ちる。久々の
ドライビングミスに一瞬リズムが崩れかけたが、即修正。しかし、その周の最終コーナー立ち上が
りから後ろに張り付かれ、スリップストリームから抜け出た1台に1コーナーで再び前に出られる。
その後、ホームストレートで差を拡げられてはインフィールドで詰めるといった状況を繰り返し、
そのままフィニッシュ。最終的に17位まで順位を上げてのゴールとなった。

シーズン中、マシンを労わりながら走り続けてきた佐藤であったが、今回の最終戦では後悔しない
ためにも遠慮することなく、全力を出し切って走り切りたいとレース前より話していた。結果、
マシン性能のハンディを背負いながらもポジションを6つ上げたことは、来シーズンへの手応えと
なったはずである。

 

~レース後、チームオーナーコメント~

1年間全戦参戦したうえで、自分が考えていることすべてをお話ししたいと思います。 それは
マシンに個体差がありすぎるということです。これはプロドライバーに乗ってもらい、他のサー
キットでコースレコードを持っている若手ドライバーも乗せましたが、明らかに他のマシンより
3〜4秒遅かった。同じようなセッティング、同じようなエンジン・ミッション、同じような水温・
油温管理で臨んでもそれだけの差がありました。こればかりはどうしても覆すことができません
でした。セッティングと自分の実力で1秒は覆すことができても、3〜4秒という差は不可能です。
我々の見解としては、おそらくフレーム自体の個体差が大きいのではないかという判断になりま
した。来季に向けては新しい車両を購入して、それが皆と戦えるマシンであることを信じて、
本当の意味でのイコールコンディションで戦いたいと思います。それが実現した時にはしっかりと
結果を残し、メカニック、エンジニア、ドライバー、チーム全員の成果を見せたいと思います。

Koshido Racing 佐藤 元春


2019.01.20 北海道クラブマンカップレース2018 Rd.4 VITA-01 RACE REPORT

北海道クラブマンカップレースRd.4 VITA-01
開催日時:2018年9月30日(日)
開催地:十勝スピードウェイ(北海道)
ドライバー:佐藤 元春(#610)、石崎 竜一朗(#310)、竹谷 和浩(#712)、
大島 良平(#777)
マシン:恒志堂レーシングVITA 610号機、310号機、712号機、777号機
参戦クラス:北海道クラブマンカップレース (VITA-01クラス)
天候:予選/曇り、決勝Race1/曇り、決勝Race2/雨
路面:予選/ドライ、決勝Race1/ウエット、決勝Race2/ウエット
佐藤 元春  予選:1/14位 決勝Race1:1/14位 決勝Race2:2/14位
石崎 竜一朗  予選:2/14位 決勝Race1:6/14位 Race2:7/14位
竹谷 和浩   予選:9/14位 決勝Race1:5/14位 Race2:1/14位
大島 良平   予選:10/14位 決勝Race1:8/14位 Race2:5/14位

 

日中も肌寒い日が続き、日没後は明らかに寒さが増す9月の末日、北海道クラブマンカップ最終戦
となる第4戦が開催された。本レースは1~3戦とは異なり、2レース制で争われる。1レースは10周
で、いつもより2周ほど少なく設定されており、予選は1レース目に対してのみ行われる。2レース
目のグリッドは1レース目のベストタイム順に基づいて決定される。
今回は第3戦で都合がつかず参戦できなかった竹谷が712号機に戻り、310号車には石崎、610号車
は佐藤、777号車に大島良平と、この3台はいつもと同じラインナップ。全車レギュラードライ
バーでのエントリーとなった。
今期はこのシリーズでまだ優勝がないKoshido Racing。各々最終戦で何としてでも表彰台の頂点を
ものにしておきたいという思いが強くあった。

<DAY1> 9月28日(金) 練習走行

佐藤と石崎両名はこの日から十勝入りし、フリー走行枠での練習に励んでいた。同日は他にも数名
のライバルたちが走行しており、#61 HDC 日本平中自動車の平中繁延選手や#88 OPTech☆東北海
道ヤナセの坂野選手の他、同月初旬に開催された耐久戦に続いてエントリーしている選手たちも
走行していた。
この日は11:30からの走行開始となった。天候は晴れており、正午近くになるが、気温は15.5℃と
すっかり涼しい気候となっている。湿度は58%でコンディションとしてはまずまず良好といった
ところ。北海道クラブマンの最終戦ということもあり、ドライビングアドバイザーである平中克幸
選手も駆けつけ、一本目の走行枠でマシンとコースの感触を確かめるべくVITAに乗り込んだ。

決して暑くはないが、走り出して数周で水温が90℃まで上昇。最高速の伸びにも影響し、ラジエ
ターエアインテーク部のテーピングを調整して再度コースイン。調整後の水温は82℃。1分33秒
フラットをマークし、午前の走行を終える。
午後は車高を5ミリ下げ、タイムは1分32秒5とさらに短縮。気温は17.3℃まで上昇していたが、
水温は午前の走行時と変わらなかった。
佐藤は15:30からコースイン。遅いスタートとはなったが、練習に長い時間を費やしてきた十勝と
いうこともあり、マシンのセッティングの方向を確認しつつ、15周回ほどで走行を切り上げた。
ベースのタイムを1分33秒台前半とし、所々32秒台をマークする走りをみせていた。
同日十勝入りしていた石崎は、ドリフトコースを使用し、自らが乗るエンジンオーバーホール後
の310号機の慣らし走行に徹していた。

練習走行結果

佐藤 元春:1’32.896
平中 克幸:1’31.532

 

<DAY2> 9月29日(土) 特別スポーツ走行

前日の夜に竹谷が合流し、早朝には大島良平も十勝入りとなった。これでKoshido Racingのドライ
バーが勢揃いし、ピット内のムードもより賑やかなものとなる。併催のNetz Cup VITZレースに
参戦中の清水宏保選手も訪れていた。

一枠目の走行開始は9:40から。気温もまだ上昇しておらず、エンジンには好条件であるためか、
各車ベストに近いタイムをマークしていく。その後の走行枠は11:00~、12:20~、13:40~、
15:00~と続き、次第に気温・湿度ともに上昇していたが、一枠目で佐藤が1分32秒6、大島良平が
1分33秒8でこの日のベストとし、午後からは竹谷が1分34秒4、午前中の走行枠いっぱいを慣らし
に使った石崎が1分32秒8で午後にベストラップを記録した。


惜しみない努力を重ね、技術が熟成しつつある佐藤


参戦一年目にして目覚しい成長を遂げた大島良平

どのドライバーも全走行枠を通してタイムのばらつきが少なく、安定してベストタイム近辺を刻み
続けていた。これは一年間の走行経験を通して培ってきた技術が成せる業といえる。決勝での安定
した戦いにチームの期待も高まっていた。

練習走行結果

佐藤 元春 : 1’32.673
石崎 竜一朗: 1’32.865
竹谷 和浩 : 1’34.442
大島 良平 : 1’33.811

 


長い慣らし走行を終え、一息つく石崎。エンジンコンディションに手ごたえを感じている。

 

<DAY3> 9月30日(日)
予選(8:55~9:15)

天候は曇り。予選前の気温13.9℃、湿度88%。上空を覆う雲は厚く、高い湿度と相まって今にも
雨が落ちてきそうな空模様である。

雨天に変わる前にと、各車順序コースインしていく。
まず佐藤が1分33秒6で周回し、2周目には早くも32秒台へと短縮する。続いて石崎も33秒台前半を
マーク。その後周回を重ねていく毎にコンマ数秒ずつ短縮し、32秒7とした。竹谷・大島良平の
両ドライバーは、34秒台前半をコンスタントにマークし、Koshido Racing勢が順調に上位を占めて
いくと思われた。しかし、ライバル達も手をこまねいてみているわけではない。#88 OPTech☆東
北海道ヤナセの坂野選手が1分32秒台をマークしたのをはじめ、#61 HDC 日本平中自動車の平中繁
延選手や#11 さくら眼科十勝スクールの今野選手、#9 十勝レーシングスクールTAKUMI01の鬼塚
選手、また#3さくら眼科☆OWLwithRS-α01の古井戸竜一選手も相次いで33秒台を記録し、
Koshido陣営の行く手を阻む。
最終的に1分33秒台に4台が入り込み、竹谷・大島良平はそれぞれ9・10番手につけた。32秒7を
記録していた石崎は辛うじて坂野選手の追撃を振り切る形で2番手、佐藤はその後さらにタイムを
縮め、1分32秒489でポールポジションを獲得。

予選結果

佐藤 元春 : 1’32.489
石崎 竜一朗: 1’32.730
竹谷 和浩 : 1’34.205
大島 良平 : 1’34.288

 

決勝Race1(11:25~、10LAP)

スタート時こそ降ってはいないものの、予選後からそれまで続いた雨により路面はウエット状態と
なっていた。気温は14℃、湿度89%。コンディションが悪化しているにもかかわらずKoshido
Racingの面々には緊張している様子はない。気負いというより寧ろこれからのレース展開に期待を
寄せているようにすら見える。


応援に駆け付けた家族に囲まれ、良い表情を見せる竹谷


心からレースを楽しんでいることを窺わせる大島良平

各車グリッドへ。フロントローはKoshido Racingが独占している。
気温が低く、濡れた路面でスタートは一層神経を使う。フォーメーションラップでは到底タイヤが
温まる気配はない。ファーストグリッドについた佐藤は低めの回転でクラッチミート。これが絶妙
に決まり、トップを維持したまま1コーナーへ飛び込む。しかしなおも冷えたタイヤが牙を剥き、
2周目までは温まる様子はなく、アンダーステアもオーバーステアも襲ってくる。ウエット路面に
対応すべくラインは一車幅分ずらし、アウト側は縁石にのらない程度に目一杯コース幅を使って
立ち上がる。アウト側の縁石はのった途端に足元をすくわれるため、このコンディションで使う
のはご法度である。
石崎はスタートで一瞬出遅れる。それでもホイールスピンは最小限に抑え、冷静にトラクションを
確保した。しかし時すでに遅しといった勢いで、1コーナーまでに周りのライバルたちに一気に
並ばれ、苦しいラインを迫られた石崎は一気に6位に後退。そこで焦りが出てしまったか、2コー
ナー立ち上がりで痛恨のスピンを喫してしまう。コース外に半車身飛び出してしまったが、幸い
スタックはせず、最後尾ですぐにコース復帰。そこからは覚醒したかの如く、前走車を追い上げ
る。2周目だけで3ポジション取り返し、続く3周目ではSAURUS Jr.を捉える。ラインを塞がれ、
苛立つ場面も見られたが、挙動を乱した隙を見逃さず前に出る。その後も勢い止まらず、もう一台
パスする。

竹谷は絶妙なスタートを決め、#95 幸伸建設Y’sステップの坂本選手との1コーナーでの競り合いに
勝利し、その後2コーナーでの石崎のスピンによる混乱に乗じて一気にポジションを3つ上げる。
しかし、その後に背後から再び後続車に並ばれ、行き場をなくした結果、#89 M.A.R.T STEPの
後藤選手と#95坂本選手の2台に先行を許す。その後はすぐに後藤選手を抜き返し、ポジションを
ひとつ回復させ、坂本選手に追いすがる。
ルーキーイヤーにして上位陣に食い込む健闘ぶりをみせている大島良平は、大きなミスこそない
ものの、これといった決め手に欠け、スタート直後はなかなかライバルたちの前に出られない。
しかも2周目には70Rでの痛恨のミスで最後尾にまで後退。ここからの巻き返しは相当困難で
あった。
3周目からは各車挙動も安定するが、速度はそこまで乗せられない状況。佐藤は1コーナーで3速を
使うこともあるほど。挙動を安定させるためにシフトダウンのポイントもずらすなど、随所に佐藤
の工夫が見てとれた。この積み重ねで2位との間にかなりのマージンを稼いでおり、このままいけ
ば順当にトップチェッカーを受けられる…チームの誰もがそう考えていた矢先、ライバル2台が
絡んでコース上にマシンが残ってしまい、6周目にセーフティーカーが導入された。これにより
佐藤がこれまで築いてきたマージンはゼロに。今季、様々な試練に見舞われた佐藤であったが、
最終戦においてもなお試練は重なる。2周にわたってセーフティーカーが先導する中、リスタート
に向けてタイヤ及びブレーキが冷えないようスロットルとブレーキを巧みに使う。それでも油断
するとオーバーステアが顔を覗かせるため、終始気の抜けない状況が続く。
路面が一部乾きつつある中、セーフティーカー解除。石崎は次の一台をパスするべく真後ろに
つけたところでのセーフティーカーというタイミングとなり、#89の後藤選手を視界に捉えた
ままリスタートの時を待っていた。ファーストラップではまさかのスピンから一時は絶望的な
レース展開となることも予想されたが、セーフティーカー解除後に#9 十勝レーシングスクール
TAKUMI01の鬼塚選手とのバトルも制し、最終的にポジションを7位まで上げ、フィニッシュ
した。ラップタイムでは驚異的な追い上げをみせたことから出走車中トップタイムをマーク。
Race2でのポールポジションを決めた。一方、竹谷は前を行く坂本選手に1コーナーのブレーキン
グでラインを変え、揺さぶりをかける。オーバーが強い712号機を上手くねじ伏せ、残り周回を
常に全開で攻め続けた。予選では振るわなかったが、気が付けば巧みなレース運びとマシン
コントロールで5位にてチェッカーを受けた。しかもレース周回中で2番手のタイムを記録すると
いう健闘ぶりであった。
一時は巻き返し困難と思われた大島良平であったが、2周目以降は堅実な走りでひとつずつ順位を
上げていった。ライバルたちがスピンやコースオフで遅れていく中、最初のミスを感じさせない
走りで挽回していく。

この時、ウエット路面でのVITAの動きを確実に掴んでいた。ツボに嵌れば速いが、どことなく安定
したレース運びに課題が残っていた大島良平。Koshido Racing期待のルーキーは、レースを重ねる
ごとに確実に躍進し、その結果が今回、最後尾からの追い上げ8位という結果に結びついた。
そしてトップを守っていた佐藤。ピットロードに消えていくセーフティーカーを横目に、無事に
リスタートを切る。しかもこれまでよりもブレーキングが鋭くなっている。一時はどうなることか
と思われたが、コーナーを抜ける度に再び2位との差が拡がり、佐藤は安全マージンを残した走り
に切り替える。それでも他の追随を許さず、念願のトップチェッカー。

一年間紆余曲折しながらも努力を続けてきた佐藤に、ようやく勝利の女神が微笑んだ。苦労して
手にした優勝だけに、佐藤もチームの喜びもひとしおである。


完璧なレース運びでの勝利。難コンディションでの好レースをライバルたちと称え合う

 

決勝Race2(14:35~、10LAP)

Race1を終えたドライバーやチームスタッフの面々は数時間後のレースに備え、一息ついていた。
待ちに待ったKoshido Racingの今期初勝利に酔いしれつつ、Vitzレースに参戦する清水宏保選手の
応援のため、グリッドに駆け付ける。同じ北海道出身で、日本各地を転戦する仲間として活躍を
祈るばかりである。


Netz Cup Vitzレース参戦の清水宏保選手

清水選手のレース後、程なくしてRace2の時刻を迎える。
ポールは前述の通り石崎。セカンドグリッドには竹谷がつけ、またもフロントローをKoshido
Racingが独占する形となった。Race1優勝の佐藤は3番手で、こちらもまた好ポジションが狙える
位置につけている。大島良平はRace1のスタートポジションから2つ順位を上げ、今回は8番グリッ
ドからのスタートとなった。
Race1ではぱらつく程度だった雨が本降りとなっており、路面はよりハードウエットに。完全に
濡れてしまっているという点では突如挙動が乱れることはないが、路面温度はより低くなり、滑り
やすいことに変わりはない。スタートでは今回もシビアなクラッチワークとスロットルコント
ロールが求められる。しかし、そんな過酷な状況の中でもやはりKoshido Racingの面々に緊張の
様子は見られない。


ヘビーウエットながらまったく気負いを感じさせない竹谷。同じ712号機で戦う中川が激励する

Race1でトップタイムをマークし、Race2での善戦を誓う石崎
いよいよ北海道クラブマンカップシリーズVITAレースの2018年最後の戦いが幕を開ける。
ポールの石崎はややストール気味のスタート。好スタートを切ったイン側2番手の竹谷に先行を
許す。しかし1コーナー立ち上がりですぐさまポジションを取り返した。
一方の竹谷は、トップ石崎のすぐ後ろでぴったりとマーク。守りのラインの石崎に対し、雨に臆す
ることのない一歩攻めのラインで肉薄する。
3番手の佐藤はスタートでややホイールスピンが多くなったものの、ポジションをキープしつつ
ペースを作っていく。70Rで一瞬トラクションが抜け、姿勢を乱したが即修正し、引き続き前を
追う。すぐ前方で石崎と竹谷が競り合うのを冷静に見つつ、丁寧にマシンを前に進めていった。

大島良平はミスなくスタートを決めるが、ファーストラップ中で一つ順位を落とす。しかし、
前レースである程度ウエット路面のコツを掴むことができていたためか、2周目以降の挙動は終始
安定。早々に元のポジションを取り返し、前を行くライバルたちの隙を虎視眈々と狙う。ラップ
タイムは2周目に1分54秒であったのに対し、周回を重ねるごとにコンマ3秒ずつ、あるいは1秒近く
短縮していき、レース後半には1分50秒台まで縮めてきた。その後半のペース上昇ぶりに、周りの
ライバルたちも驚きを隠せなかったはずである。残り2周のところで前方2台がスピンしている横を
冷静に通過し、ファイナルラップではさらに1台の前に出てトータルでポジションを3つ上げ、
今シーズンの最高順位である5位でフィニッシュした。

石崎はRace1でのスタート直後のスピンのこともあり、慎重にファーストラップを走り切る。
その後堅実に周回を重ねていたが、2位竹谷プッシュがやまず、ミラーに目を運ぶ回数が増える。
レースも後半になると、いよいよ竹谷が真後ろまで迫っていた。前を走る310号機によって水しぶ
きが激しく舞い上げられ、前がほとんど見えない中、7周目の2コーナーで竹谷が仕掛ける。インに
飛び込まれた石崎は、そのままトップの座を明け渡す。クロスラインでのポジション挽回を試みた
が、立ち上がり車速がうまくのらず、そのまま2位に甘んじた。そこから追撃態勢に入るが、焦り
が出たか、8周目の6コーナーで痛恨のスピン。一気に7位までポジションダウンしてしまった。
その同一周回の最終コーナーにて前の2台が姿勢を崩し、コースオフしている間にポジションを
二つ戻した後、9周目の3コーナーで前走車のインぎりぎりをかすめ、#11 さくら眼科十勝スクール
の今野選手の前へ。辛くもポジションを一つ上げ、4位まで復帰する。しかし、この路面にセッ
ティングを合わせきれなかったのか、ファイナルラップの6コーナーにてまたしてもスピン。再び
順位を落とし、7位でゴールした。
レース序盤の石崎のミスで2番手にポジションアップした佐藤は、何度か前に仕掛けにいくが、
竹谷のブレーキングに追いきれない。実際、レース後にも「どんどん離れていった。追いつく気が
しなかった」と称賛のコメントを残している。より強くなる雨脚の中、路面μはさらに低下し、
シビアな挙動に神経をすり減らす戦いが続いたが、決して追うことはやめず、アグレッシブに走り
切り、2位でのゴールとなった。
基本的にターンインで早めに向きを定め、トラクションをかけながらコーナーを脱出する竹谷。
車の姿勢は終始安定しており、大きなミスはほぼ皆無であった。7周目で石崎の前に出た竹谷は
その後さらに勢いを増す。しかし、熱くなりすぎることはなく、ひたすら冷静にマシンを前に
進める丁寧な走りに徹していた。

結果、2位の佐藤以下を徐々に引き離し、そのままゴール。悲願のトップチェッカーである。
シリーズ参戦し、初めてのポディウム中央を勝ち取った竹谷。Race1に続き、またもKoshido
Racingのピットは歓喜に沸いた。


竹谷初の表彰台、そして優勝。ピットも一層の盛り上がりを見せた


初のシャンパンファイトに歓喜の表情を見せる竹谷

 

なお、佐藤は最終戦での優勝・準優勝で一気にポイントを獲得し、シリーズ2位でクラブマン
カップを終えることとなった。
北海道クラブマンカップ最終戦は、まさにKoshido Racing Dayとなった。今期苦労を重ね、時には
辛い結果にも向き合わざるを得なかったこともあったが、努力の継続とチームワークで勝ち取った
結果といえよう。この一年間で積み上げた経験をもとに、来期以降もメンバー全員が善戦を誓った。

~レース後、チームオーナーコメント~
今年は再三再四にわたるエンジントラブル、ミッショントラブル、ECUトラブルに見舞われ、非常
に悔しい思いをしてきました。最終戦ということもあり、ここでしっかり表彰台の頂上に上って
登ってやろうという気持ちで臨みました。事前の天気予報で雨に移行する予報だったので、予選で
しっかりアタックしてポールポジションを獲得し、ポールトゥウィンで逃げ切るしかないと考えて
いました。雨になりコンディションが悪くなってくると、視界も遮られ、オーバーテイクのリスク
も高まります。そのため先行逃げ切りが最も勝利に近い戦法であると考えました。故にスタート時
のクラッチミートもいつもより回転を低めに、かつ丁寧につなぐこと、そしてタイヤが冷えた状態
でのスタートであることから、トラクションが抜けやすいことを念頭に置き、路面にパワーがしっ
かり伝わるよう早めのシフトアップを心掛けました。かつインとアウトに入られないよう、ミドル
より若干外のラインから1コーナーに進入し、きれいに立ち上がることができました。
これまでドライのみならず、セミウエット、ウエット、台風と、様々な状況下で練習を重ねてきた
ため、どのコンディションでも戦える自信はありました。やはり重要となってくるのは、オープニ
ングから2ラップ目でいかに後続車を引き離すかというところにあったので、そういった練習も
意識的に行ってきました。タイヤが冷えた状態でグリップの限界値を掴み、そこを引き出せるよう
な練習をしてきたことが功を奏し、スタートを上手く決めることにつながったと思います。1コー
ナーをトップのまま抜けられたこと、続く2,3コーナーでウエットにおけるレーシングラインを
トレースできたことで、後続が徐々に離れていく姿が確認できたことから、2周目からは若干の
マージンを残しながら少しずつ引き離すという戦法に切り替えました。ところが6周目にセーフ
ティーカーが入り、リスタートが切られる状況になったことで、築き上げてきたマージンがゼロに
なりました。セーフティーカーが先導している間、タイヤの熱が逃げないようブレーキングによる
熱入れを続けていましたが、2周スロー走行する間に想定以上の内圧低下が感じられたため、
セーフティーカーが戻った後は焦らずに1コーナーを抜けることを意識しました。予想以上に雨も
強くなり、タイヤの熱も逃げてしまったことからグリップ感がかなり低下していたため、後続車を
大きく離すことよりしっかりと自分のラインを確保して、少しずつマージンを稼ぐということに
意識を集中させました。ウエットコンディションではミスを誘発しやすくなります。ミスなく走り
切れば勝てるということがオープニングラップで体感できていたので、丁寧な走りを心掛け、その
ままチェッカーを受けることができました。
最後のレースで優勝、準優勝という好成績を残すことができたのは、北海道クラブマンカップ
レースに出場しているライバルの皆様が素晴らしい走りをしていること、自分もそれに負けじと
練習を重ね、レースバトルのスキルを向上させなければならないという意識を持つことができた
ことが大きな要因です。良きライバルの皆様に感謝いたします。

Koshido Racing 佐藤 元春


2019.01.20 CARGUY SUPER CAR RACE 2018 Rd.3,4 RACE REPORT

CARGUY Super Car Race Rd.3・4
開催日時:2018年10月6日(土)・7日(日)
開催地:富士スピードウェイ(静岡)
ドライバー:佐藤 元春、平中 克幸
マシン:恒志堂レーシング SLS AMG GT3
クラス:Ⅰクラス
天候:予選/曇り、決勝Rd.3/曇り、Rd.4/曇り
路面:予選/ウエット、決勝Rd.3/ドライ、Rd.4/ドライ
予選(平中克幸):1/7位
決勝Rd.3:リタイア、Rd.4:1/7位

 

木村武史氏が代表を務めるスーパーカーエンターテイメント「CARGUY」が主催するSuper Car
Race(以下、SCR)。CARGUYといえば自動車をこよなく愛し、様々なカテゴリの自動車を使っ
たイベントを精力的に開催する集団で、そのパフォーマンスで観る者を次々と圧倒する。真冬
の雪山をフェラーリF40で爆走したり、メルセデスベンツGクラスでオフロードコースを激走
したり、また国内トップカテゴリーであるスーパーGTにGT300クラスでエントリーするなど、
その活動は多岐に及ぶ。そのスーパーGTには代表の木村氏自らがNSX -GT3のステアリングを
握り、毎戦参戦するという本気ぶりである。
恒志堂レーシングは2017年よりSCRに参加しており、今年は二度目の参戦。前年はフェラーリ
458チャレンジとSLS AMG GT3の二台体制でエントリーし、双方ともクラス優勝を果たしている。
今回はSLS1台に絞っての参戦となった。マシンはAMG SLS GT3を駆り、チームオーナーであり、
ジェントルマンドライバーである佐藤と、プラチナドライバーである平中の両名でクラスⅠにエン
トリーした。第3・4戦のステージは、昨年に引き続き富士スピードウェイ。平中はもとより佐藤も
Fuji Champion Race(以下、FCR)やMcLaren TRACK DAYなどで走り慣れたコースである。

 

<DAY1> 10月5日(金) 専有走行(14:30~15:30)

FCRと併催される本レース。この日はインタープロトやスーパーFJ、Vitzレースなど、他の競技の
練習走行も目白押しとなっていた。FCR-VITA第3戦にもエントリーしている佐藤は、SCR練習枠の
前までVITA-01での走り込みを重ね、午後のSLSでの走行時間を迎えていた。
SCRのこの日の練習走行枠は1時間のみ。まずはマシンの調子をみるため平中がコースイン。数周
走って状況を見たのち、マシンを佐藤に委ねる。しかし、この頃から雨がパラつき始め、見る見る
うちに路面はウエットへと移行していく。今シーズン何度も同じ文言をレポート上に記してきた
が、やはり恒志堂レーシングの富士スピードウェイでのレースは雨が多い。急遽レインタイヤへ
チェンジし、佐藤がコースイン。

走り出して数周で1分57秒台をマークし、その後56秒台前半まで詰めたところで一旦ピットへ。
今回の乗り味としてはアンダーステアが強めであった。そのためブレーキをこれまでより少し
ゆっくり気味にリリースすることでコーナー進入での姿勢を保つ方向に乗り方を変え、残りの
スティントに臨む。結果、ピットアウト直後の周回からさらにタイムを短縮し、1分55秒台に記録
を更新した。この時点での各セクターベストタイムを繋げば54秒台は見えている。
その後は再び平中がステアを握り、3周のみアタック。過去にスーパーGTを戦った愛着あるマシン
で1分52秒台をマークし、この日のSLSでの練習枠は終了した。

公式練習走行結果

佐藤 元春:1’55.397
平中 克幸:1’52.514

<DAY2> 10月6日(土)
公式予選(9:50~10:05)

前日に引き続き天候はすっきりとせず、路面はウエットのまま。空には曇が広がっている。
気温22.3℃、湿度は85%と高い。
予選は平中が担当することとなった。


陽も差しつつあるが、明け方まで続いた雨の影響で路面は乾かず。

予選時間として設けられている20分のうち、アウトラップ、インラップを除いて5周計測となった
が、いずれも1分53秒台をマーク。しかもその周回内での差も0.16秒以内と僅少であった。限られ
た時間でのアタックをほぼ同タイムで周回し続けていることから、常にいかに精度の高いマシン
コントロールをしているということが窺い知れる。結果は1’53.281で、ポールポジションを獲得。
しかし、予選後平中はマシンのバランスが悪いとコメントしていた。アタックに入る前、2周に
わたってタイヤに熱を入れ、マシンと路面のコンディションを入念にチェックした後、アタックに
入っている。ウエットであったため、挙動もシビアであったと推察されるが、2位との差も0.072秒
差と、決勝でも決して楽な展開にはならない様相を示していた。

Rd.3 決勝(15:00~ 50分間)

気温は24.2℃、湿度70%。天候は一時晴れ間が差していたものの、小雨がぱらつきいており路面は
辛うじてドライといったところ。タイヤはスリックを選択。スターティングドライバーは佐藤が
務めた。前日スリックで練習走行できていない佐藤は、マシンの動きを確かめつつゆっくりと先頭
グリッドまでマシンを進める。

スタートはローリング形式。フォーメーションラップを終え、シグナルブラックアウトとともに
前車一斉に加速を始める。

エントリー車種はイベント名の通りすべてがスーパーカー。見た目の美しさ、加速の力強さ、
コース内に轟くエンジン音、そのどれもが観客を高揚させる凄みを持つ。
1コーナーへ力強く加速し続けたかと思えば、そこからは強烈なブレーキング競争が繰り広げられ
る。ファーストラップでまだタイヤが冷えており、グリップもままならない状況の中、佐藤は
ブレーキペダルからのインフォメーションをくまなく察知するべく神経を研ぎ澄ませる。トラブル
なく1コーナーに進入したものの、好スタートを決めた#10 SALIH & CHARLIE HURACANにアウト
側から並ばれ、脱出で先行を許した。その直後に一瞬の挙動の乱れもあり、さらに後方5番手
スタートからジャンプアップしてきた#777 CARGUY RUF 488challengeにアドバンコーナーで前に
出られ、この時点で3番手となる。やはり今期SLSでのドライコンディションでの走行時間がとれ
ておらず、実質一年ぶりのドライビングとなっただけに、マシンに慣れるための時間が十分で
なかったことは明らかであった。それでもタイヤに熱が入り、SLSのドライコンディションでの
感覚が戻ってきた2周目以降は佐藤の本来の走りが戻り、安定したラップを重ねていく。それと
ともに前を行く777号車との差も見る見るうちに縮まっていき、8周目には完全に捉える格好と
なった。

9周目、ホームストレートで真後ろにつける佐藤。しかしながら最高速に勝る488 challengeとの
間合いがなかなか詰められず、そのまま勝負は10周目までもつれ込む。最終コーナーをきれいに
立ち上がった佐藤は、ホームストレートで再び777号車の真後ろへ。しかしここでも前に出ること
まではかなわず、11周目の1コーナーへのブレーキング勝負へ。レイトブレーキングからのイン
へのライン変更でようやく前に出る。その後もまた順調な走りで、バックマーカーも安全にパス
しつつ周回を重ねていこうとしたが、コーナー進入でリアが落ち着かなくなる。タイヤの性能が
ピークを越え始めた13周目でピットイン。平中へとドライバーチェンジする。
平中は慣れたマシンでコースイン直後からSLSを攻め立てる。ピットイン中に前に出られた777号
車もあっさりとパスし、ポディウムを堅いものとするべくリードを拡げていく。そのまま順調に
レースが展開されていくと思っていた矢先、トラブルは発生した。
平中に交代して3周目、レーストータルでは16周目となったレクサスコーナーの進入で突如ギアが
3速固定となってしまう。周回を続けながらミッションの調子を窺っていたが一向に戻る気配は
なく、17周目やむなくピットイン。メカニックによって状況が確認される。

この時点での残り周回数を考えても、ミッションを載せ替えるとなるとレース終了までには到底
間に合わず、このまま走り続けてもマシンに負担をかけるだけである。苦渋の選択ではあるが、
そのままリタイアを届け出てRd.3を終了することとなった。
ピットではGAINERのメカニックたちを中心に、すぐさま翌日のRd.4向けてギアボックス交換が
開始されていた。

<DAY3> 10月7日(日)
Rd.4 決勝(10:05~ 40分間)

気温は22.2℃、湿度82%。天候こそ曇りであるものの、路面は完全にドライコンディションが維持
されている。
ミッショントラブルでリタイアしたRd.3終了後、GAINERメカニックたちの懸命な作業により、
同日の夜にはスペアミッションに換装されていた。
Rd.4には予選はなく、前日のRd.3のベストタイムでそのスターティンググリッドが決まるという
方式である。リタイアを喫したものの、レース中の周回で1分40秒983のトップタイムを記録して
いたことから、Koshido Racingはまたもポールポジションを獲得する形となった。


扱いなれたメカニックの手によって万全の状態に戻されたKoshido Racing SLS AMG GT3

前日同様、スターティングドライバーは佐藤。Rd.3のリタイアもあり、今日は絶対に負けられない
と一層集中力を高める。

グリッドには愛娘も応援に駆け付け、勝利を誓う。

スタート前に家族の激励を受け、勝利を誓う佐藤。
そしてレースはスタートする。フォーメーションラップを終え、セーフティーカーがピットへと
入っていく。佐藤はシグナルを見つめ、ブラックアウトするその瞬間を見逃すまいと集中力を
さらに高めていた。横一列に並んでいた赤いシグナルが消え、冷えたタイヤで最大のトラクション
を生むべくスロットルを開ける。スタートは決まった。しかしその後も1コーナーへのブレーキン
グから立ち上がり、コカ・コーラコーナー、100Rと挙動が安定しないファーストラップは緊張を
強いられる。

続くアドバンコーナー、300Rとトップをキープし、ダンロップコーナーへ。立ち上がりではトラ
クションを確実に路面に伝えるために早めのシフトアップを意識するなど、攻めの中にも守りの
走りを織り交ぜ、13コーナーからレクサス、最終コーナーを立ち上がり、ポジションキープした
ままホームストレートに帰ってくる。2位には僅差で#10のSALIH & CHARLIE HURACANがつけ
ており、予断は許されない状況である。
2周目も無難にまとめられたと思われたが、最終コーナーのクリップ辺りで競り合っていた10号車
と軽く接触。姿勢を乱すことはなく、幸い大事には至らなかったが、そこで若干リズムを崩した
か、次の周回では終盤までなんとかポジションを死守していたものの、最終コーナー立ち上がりで
アウトから並ばれ、サイドバイサイドのまま1コーナーへ。わずかに前に出ていた10号車にアウト
側からかぶせられ、立ち上がり加速が鈍ったところで前に出られてしまう。


Rd.4序盤は#10 SALIH & CHARLIE HURACANとの激しいバトルを展開

その後は激しいブレーキングや積極的なライン取りで一定の差を保ちながら前半スティントを攻め
続ける佐藤。2位のポジションをキープしたまま、11周目にピットイン。平中へとバトンを渡す。
平中はトップを奪還すべく、猛チャージをかける。一度は前に行かれた#10にドライバー交代後
6周目で追いつく。#10の前に出た後も、ライバル達とは一線を画すスピードでピットインの間に
前に出られたマシンたちをどんどん抜き去っていく。

乗り慣れたSLSは平中のコントロール下でさらにペースを上げていき、マージンを稼いでいく。
終始安定したペースでもはや独走状態となっていた。
そして40分間の戦いが終わりに近づき、最後となる最終パナソニックコーナーを立ち上がりゴール
の瞬間が訪れる。

紆余曲折はあったが、Koshido Racingは勝利を手にすることができた。待ち望んだポディウムの
中央である。

ドライバーもチームクルーもこの瞬間を心から慶んだ。

2018年のSCRはリタイアと優勝という両極の結果で幕を閉じた。トラブルさえなければRd.3でも
勝利を手にしていたかもしれない。しかし、この展開もまたレースならではといえる。これからも
Koshido Racingのあくなき挑戦は続く。

 

~レース後、チームオーナーコメント~

FCR-VITAのうっ憤もあったので、必ず優勝しようという思いで挑みました。パートナードライ
バーである平中克幸選手、そして今回はメカニックとして、スーパーGTで活躍しているゲイナー
からお越しいただいたので、万全の体制で臨むことができました。第3は途中のミッショントラ
ブルにより余儀なくリタイアとなりましたが、翌日の第4戦では見事ポールポジションからの
スタート、そして優勝という結果を残すことができました。これはひとえにチーム力の賜物で
あり、二人のドライバー、エンジニア、メカニック、サポートメンバーが一致団結して勝ち取った
栄光であると思っています。来年度以降もスーパーカーレースが開催される場合は積極的に参戦
し、Koshido Racingとして少しでも知名度を上げていきたいと考えておりますので、スポンサーの
皆様に今後ともサポートのほどお願い申し上げる所存です。

Koshido Racing 佐藤 元春

 

 

2018.12.21 Fuji Champion Race Series 2018 FCR VITA & KYOJO CUP Rd.3 RACE REPORT

Fuji Champion Race  VITA-01 Rd.3

Fuji Champion Race  KYOJO CUP Rd.3

開催日時(FCR-VITA):2018年10月6日(土)

開催日時(KYOJO CUP):2018年10月7日(日)

開催地:富士スピードウェイ(静岡)

ドライバー(FCR-VITA):佐藤 元春

(KYOJO CUP):高橋 純子

マシン:恒志堂レーシングVITA 610号機

参戦クラス:FCR-VITA、KYOJO CUP

天候(FCR-VITA):予選/雨、決勝/曇り

(KYOJO CUP):予選/曇り、決勝/曇り

路面予選(FCR-VITA):予選/ウエット、決勝/ドライ

(KYOJO CUP):予選/曇り、決勝/曇り

佐藤 元春 予選:16/21位 決勝:リタイア

高橋 純子 予選:10/10位 決勝:10/10位
2018年も10月に入り、今シーズンのFCR(Fuji Champion Race)及びKYOJO CUPは早くも3戦目を迎えた。

VITA-01クラスのエントリーはこれまで同様に佐藤が、KYOJO CUPには高橋純子がエントリーした。

これまで原因不明のパワー不足に悩まされ続けてきた今シーズンの富士でのレース。今回もハンデを背負った状態ながらベストを尽くすべく、

レース3日前より練習を重ねるため現地入りしていた。

DAY1> 104日(木) 
練習走行

この日の一本目となる8:10からの走行枠に備え、Koshido Racingの各メンバーは前日に現地入りしていた。

このレースウィークでは、CAR GUYスーパーカーレースに佐藤とともに参戦する平中克幸選手も同日に駆けつけ、VITAのセッティングに協力してくれた。

天候は雨、路面もヘビーウエット。第1戦、第2戦に続き、今回も強い雨に見舞われている。

気温は18.7℃で湿度は79%。全部で6本の走行枠が設定されており、まずは平中選手がコースイン。今回の富士は、610号機だけでなく、カウルレスの310号機も持ち込み、双方で試走することとなった。

その後の枠では佐藤が試走したが、氷上を走っているような感覚でブレーキが踏めないとコメントを残している。

通常でもシビアな挙動のVITAであるが、ヘビーウエットでしかも富士スピードウェイのような高速コースともなれば、それはより顕著なものとなってドライバーに返ってくる。

一枠間をおき、10:10より再び佐藤がコースイン。雨は上がっていたものの、路面は依然としてウエットである。

走っている間に徐々にハーフウエットに移行していき、タイムを2分4秒12まで短縮した。同走行枠では他チームのVITAも走行していたが、路面が濡れていると離されることはない。

しかし、一旦乾きはじめるとパワー差が直接的に影響し、追走が困難になっていた。

次走行枠では平中選手がドライブ。100R での挙動は安定しているが、スロットルを戻し過ぎるとリアが出るといった状況。

また、4速へのシフト時に異音が出るとのことで、本レースウィークでの懸念が増える結果となった。

午前中最後の走行枠は高橋がドライブ。コンディションは一部ウエット部分があるもの

の、ほぼドライとなっていた。タイムは2分7秒台から徐々に詰めていき、最終的には

4秒台後半と佐藤同様に詰め、今回の610号機のフィーリングを確かめていた。

この日は高橋の練習走行が終了したのち、ピット内にてエンジン載せ替え作業が行われた。

 

練習走行結果
佐藤 元春:2’04.12
高橋 純子:2’04.81
DAY2> 105日(金) 

公式練習走行

 

曇天ながら前日、断続的に降り続いた雨はあがり、路面はドライコンディションが維持された。換装されたエンジンに今度こそはと期待を寄せつつ、スロットルを開ける右足にも力が入る。

しかし、依然として感覚的にパワーは変わらない。タイムも最高速も、これまでのエンジンと大差はなかった。
午後からは、第1戦で車両提供を受け、その後も懇意にしている#32 チームBe:Flatの鶴賀選手に610号機のテスト走行を依頼した。

鶴賀選手はFCR-VITAにおいて毎戦上位入賞している実力者である。

正味10周し、得られた感触としては、ステアリングレスポンスは良好でインフォメーションもしっかり伝わる。

グリップ感もあり、ブレーキも強く踏んでいける、といった好感触であった。ただ、セッティングはよく決まっているが、ストレートが絶望的に遅い。

パワーさえあれば2分0秒フラットは狙えるとのコメントを残していた。コントロール性は良好で、スロットルを開けていられる時間も長いとのことから、いかに直線区間や低速からの立ち上がりでロスしているかがわかる。

 

公式練習走行結果
佐藤 元春:2’04.620

DAY3> 106日(土) 
FCR-VITA
公式予選(825845

気温は21.2℃、湿度89%。前日一度は持ちなおした天候は、本戦を迎えたこの日、朝からまた不安定な空模様を呈していた。

予想通り、予選の直前になって振り出す雨。しかも雨脚はますます強くなり、予選開始時にはすっかりウエットコンディションへと変貌していた。

新エンジンへの換装は期待通りの結果が得られなかったものの、佐藤はあくまでも現状の中で結果を出すことに拘り、マシンへと乗り込む。

 

富士スピードウェイはホームコースである十勝に比べてエスケープが広く、またアスファルト舗装されているため安心して攻められる。

しかし速度ものる分、挙動を乱した時に姿勢が大きく崩れがちである。特にミッドシップでウエットコンディションともなれば、多少雑にスロットルを戻したりブレーキを引きずったりすると、たちどころに慣性が働いてスピンモーションに陥る。
攻めれば攻めるほどにシビアなコントロールが求められることになるが、パワーによるハンデを打ち消すため、佐藤はそんな領域で戦うことを強いられていた。

スピンを喫しつつも、与えられた時間を目一杯使ってアタックを続ける。

記録は2分27秒161で14番手につけた。しかしながらピットロードでの速度違反があり、2グリッド降格のペナルティが課せられ、決勝は16グリッドからのスタートとなった。

 

 

FCR-VITA決勝(1245~)

いつものように、ピットアウトの時点からタイヤの熱入れに余念がない佐藤。

シグナルブラックアウトで3,000rpmからのクラッチミートは絶妙に決まり、610号機は路面を蹴って前に出る。スタートで3台の前に出た佐藤はアウト側から1コーナーへ進入。

イン側で競り合うライバルたちを静観し、コカ・コーラコーナーへはすぐ前を行く#10 チームテツヤRn-S A VITAのHayashi選手をピタリとマークしながらアプローチしていく。

その後の100Rでも引き続きアウト側から仕掛けていったが、ここでインから数台に抜かれ、ミドルラインで行き場を失っていた#55 Raise UPタマノVITAの堀内選手にアウト側のラインを塞がれ、余儀なくコース外に退避。

それでも失速を最小限に抑え、続くダンロップコーナーに差し掛かった時、さらに堀内選手がラインを塞ぐようにインに飛び込んできたところ、右フロントにヒットされてしまう。相手はスピンし、佐藤は順位を大きく下げてしまったが、即戦線復帰。

しかし、ダンロップコーナーを立ち上がったところで左フロントホイールハウス内から白煙が上がり始める。

ヒットされたのは右前側面からであるが、その衝撃でフロントカウルにずれが生じ、左側でタイヤが干渉していた模様。これを目にした佐藤は即減速し、レクサスコーナーの外側にマシンを停止させた。翌日、KYOJO CUPを控えており、大事を取っての判断。FCR-VITA第3戦は幕を閉じた。
DAY3> 106日(土) 
KYOJO CUP
公式予選(845905

前日の接触の影響はそれほど大きくなく、カウルの一部とホイールの損傷で収まっていた。

各部を確認の上、610号機は走行に問題ない状況でKYOJO CUPの日を迎えることができた。
気温は22.8℃、湿度80%。路面はドライコンディション。コースインした高橋は、練習走行のプラス1~2秒のタイムで周回し始める。

ホームストレートではライバルたちに次々に抜かれていくが、どのセクターにおいてもタイムのばらつきは少なく、安定した走りを見せていた。

ストレートスピードにおける差を縮めようと常に攻め込み、熱の入っていないタイヤを上手くグリップさせながらアンダーステアやオーバーステアと戦い続ける高橋。

 

 

 

予選終了時刻が迫る中、挙動の乱れも少なくなり、セッション後半2分5秒台をマークし始めたところで終了。最終的な記録は2分5秒835となった。

 

KYOJO CUP決勝(12:30~ 10LAP)

 

気温は25℃。やさしい日差しの中、決勝の時間を迎える。笑顔でチームクルーとの握手を交わしたのち、高橋はスタートの時刻を待つ。

フォーメーションラップを終え、改めてグリッドへ向かう。

スタートは3,000rpmにてクラッチミート。1速でリアタイヤをやや空転させたものの順当に加速し、順位変動や混乱なく各車1コーナーに飛び込んでいく。

高橋はイン側からのスタートであったがラインをアウト側に振り、1コーナー立ち上がりでクロスラインを狙う。

しかし、610号機の立ち上がりの鈍さが足枷となり、ポジションアップはならず。

その後もコーナー進入の度に前との距離を縮めるが、立ち上がりでおいていかれるという状況を繰り返す。

レース開始2周目までは他のライバルたちに食らいついていたが、ホームストレートを2回も通過すればその差は大きく開き、もはやスリップストリームも使えぬ状態となっていた。

しかし、前との距離が空いても攻めの姿勢を崩さない高橋。7周目には1コーナーでスピンを喫したが、それ以外は大きく失速するようなミスもなく、予選同様に全セクターにおいて安定したタイムをマークしていた。

前日のトラブルの影響もなく、10周を無事完走し、レースを終えた。

 

~レース後、チームオーナーコメント~

今年は富士スピードウェイでの結果が思わしくなく、万全の準備で臨んだが、他のマシンと比べてストレートエンドの速度が8~10km/h遅いという状態が続いており、予選・決勝ともその原因がわからないままでのアタックとなりました。

ただ、今あるマシンで、持てる力の限り走ってひとつでも上の順位を目指すべく、全開でアタックしました。その結果、予選は16位でした(タイム計測上は14位)。その順位でも決勝では何が起こるかわからないため、ベスト10入りを目指して、後ろから一台一台追いかけようと思い、集中してスタートラインに立ちました。

クラッチミートそしてシフトアップが上手くいき、スタートで2台の前に出ることができ、前車に接近した状態で1コーナーを駆け抜け、その後のコカ・コーラコーナー、100R、アドバンコーナーと順調にクリアしていく思いでしたが、100Rを抜けたところの左ヘアピンで並走していたライバルとの接触があり、白煙を吹いているのが見えたため、自分としてはマシンを守ること、翌日のKYOJO CUPを高橋純子さんに問題ない状態で走ってもらいたかったため、やむなくリタイアという形を選びました。

リザルトを残せなかったことは非常に残念ではありましたが、チームとしてKYOJO CUPを完走させるという目的は達成できたので、自分の判断は間違っていなかったと思っています。

11月に最終戦が残っていますので、これまでのうっ憤を晴らすべく、全力で戦ってきたいと思います。

 

Koshido Racing 佐藤 元春

 

 

2018.11.08 北海道クラブマンカップレース2018 特別戦VITA-01 RACE REPORT

北海道クラブマンカップレース特別戦 TOKACHI 3時間耐久レース VITA-01

開催日時:2018年9月2日(日)

開催地:十勝スピードウェイ(北海道)

ドライバー
#610:佐藤 元春、石崎 竜一朗
#310:久保 拓也、大島 雄一郎
#712:竹谷 和浩、中川 隆吾
#777:大島 良平、市川 篤

マシン:恒志堂レーシングVITA 610号機、310号機、712号機、777号機

参戦クラス:北海道クラブマンカップレース VITA-01クラス

天候:予選/晴れ、決勝/晴れ
路面:予選/ドライ、決勝/ドライ

#610  予選:2/19位(Dr.:佐藤 元春)  決勝1/19位
#310  予選:10/19位(Dr.:久保 拓也)  決勝6/19位
#712  予選:7/19位(Dr.:中川 隆吾)  決勝:9/19位
#777  予選:4/19位(Dr.:大島 良平)  決勝:7/19位

 

北海道クラブマンカップ第3戦から2週間が経過した9月2日。早くも3時間耐久レースとなる
特別戦が開催された。
例年、この特別戦は本州からの遠征もあり、いつもの北海道クラブマンカップよりも参加台数・
ドライバーともに多く、賑やかな様相を見せる。天候には恵まれ、練習日から晴れが続き、
路面もドライが維持された。
今回のKoshido Racingのドライバーラインナップは、チームオーナーでありエースである佐藤元春
と、今シーズン第2戦より連戦参戦している石崎竜一朗がタッグを組んで610号機に搭乗。310号
機、712号機は昨年の耐久戦同様で、大島雄一郎・久保拓也組が前者に、竹谷和浩・中川隆吾組が
後者をドライブした。

310号機 大島 雄一郎 ・ 久保 拓也

712号機 竹谷 和浩 ・ 中川 隆吾

777号機には、今期レギュラードライバーの大島良平に加え、夏のSUN耐参戦以来となる市川が
起用された。

777号機 大島 良平 ・ 市川 篤

<DAY1> 8月31日(金) 練習走行

佐藤、石崎、久保、中川、市川は公式練習日のさらに前日から十勝入りしていた。この日の気温は
23~24℃。例年であればまだまだ残暑の厳しい時期であるが、盆を過ぎ、北海道は少しずつ涼しく
なりつつある。レースの中でも耐久という長丁場においては、ヒトにもクルマにも大きな負荷を
与えるが、双方にとって優しい気候へと変わりつつあった。

今回610号機は試験的にフロントカウルを替えての走行となった。ホームストレートでの終速や
水温等、これまで使用していたカウルに比べてどのように変化するのかを実証する試みである。
まだ何の装飾も施されていない真っ白なカウルが、より一層試験走行であることを彷彿させる。

試験的にカウルを替えて走行する610号機。
しかしながら今シーズン使用しているエンジンのポテンシャルが今ひとつであるため、十勝
スピードウェイでの走行ではそれほど顕著な差は見られなかった。タイム的には佐藤・石崎両
ドライバーとも1分34秒台前半をマークしており、コンディションが整えば33秒台を安定して刻む
ことは可能と思われる。
久保は昨年のこの耐久戦で乗って以来、一年ぶりのVITAとなった。しかし、それをまったく感じ
させない走りで容易く1分34秒台にのせてくるあたりは、さすがモータースポーツ経験豊富な彼
ならではといえよう。全体的に概ね35秒台で周回し、安定した走りを見せている。決勝ではレース
巧者ならではの展開や駆け引きが楽しみである。
中川は第3戦に続いての耐久エントリー。前回のレースでは突如振り出した雨をものともせず、
自らの順位を押し上げる隙のない走りを見せた。VITAでは絶対的な練習時間が不足しているにも
かかわらず、ラストの一周できっちりと1分34秒半ばをマーク。こちらも決勝での活躍が期待
された。
市川は今回がVITA初乗りとなる。模索しながら走り続け、マシンの特性を掴むべく周回を重ねた。
これまで箱車での走行経験しかなかったが故に、その動きのシビアさに翻弄され続けていた。
走行の合間に他のドライバーたちのアドバイスを受け、脚回りの動かし方、タイヤの使い方、
ラインの取り方など、課題クリアに向けてひたすらに取り組んだ。

練習走行結果
佐藤 元春:1’34.120
石崎 竜一朗:1’34.184
久保 拓也:1’34.857
中川 隆吾:1’34.637
市川 篤 :1’36.406

<DAY2> 9月1日(土) 特別スポーツ走行(55分間×3本)

この日も天候は良好。設定される走行枠はいつとも同じように3本であるが、1単位55分と長く設け
られ、午後からの走行枠となっている。今回の耐久レースは2輪も開催されることになっており、
午前中は2輪の練習枠に充てられていた。天候は晴れ。午後からといえど気温の上昇は穏やかで
22.1℃。湿度は70%台。この日からは310号機の大島雄一郎と712号機の竹谷も合流し、練習走行に
励む。

今年は春に一度練習走行でVITAに乗っているが、実践は今回が久々となる大島雄一郎。今回の
セッティングに身体を慣らすべくコースイン。ミスなくまとめ、淡々と周回していく。
前日に比べて混走車種も多くなり、クリアラップがなかなか取れない状況になっている中、
1分36~37秒台をコンスタントに刻み続け、310号機の動きに自身の感覚を合わせていった。

走行開始を控え、集中する大島雄一郎。

一方の竹谷はレギュラードライバーとして参戦しているだけあり、乗り出して間もなく1分35秒台
に入れてくる。実は今回、712号機はセッティングの異なる310号機とカウルをチェンジして臨んで
いるが、これによりマシンの挙動はややピーキーな方向となった。しかし向きを変えるスピードは
上がっており、竹谷はこれに即時対応。むしろこれまでのセッティングよりも良い感触を掴んで
おり、早々に自分のものとしていた。第3戦は出場できていなかったが、それをハンデと感じさせ
ない走りで34秒台を記録し、練習走行を終えた。


左コーナーをシビアなラインで抜けていく竹谷。

前日入り組は混走車の増加やコースコンディションの変化からか、それぞれ若干タイムを落として
いた。この日は練習走行の途中でコース上に多量にオイルが撒かれ、スピンやオーバーランする
車両があちらこちらで続出。ただでさえピーキーなVITAは、オイルにのると一気に姿勢が乱れ、
ほぼコントロール不能に陥ってしまう。間もなくコース閉鎖され石灰処理がなされたが、今度は
その石灰が多量に舞い上がり、視界がほとんどきかない状態になっていた。
最終的に610号機の佐藤・石崎がそろって前日のコンマ3~4秒落ち、712号機の中川、310号機の
久保もコンマ8秒落ちの結果となった。777号機の市川はスピンを喫しつつも、マシンへの慣れと
前日のアドバイスが活き、タイムを徐々に短縮。最終コーナー立ち上がりでのアンダーステアが
気になっていたため、エンジニアの熊崎にリアの減衰調整を依頼し、1分35秒台へと更新した。

練習走行結果
佐藤 元春:1’34.457
石崎 竜一朗:1’34.592
大島 雄一郎:1’36.588
久保 拓也:1’36.680
竹谷 和浩:1’34.903
中川 隆吾:1’35.491
市川 篤 :1’35.791

<DAY3> 9月2(日)
予選(10:30~10:55)

レース当日、この日も好天に恵まれ、予選前の気温は20.6℃、湿度54%。
都合がつかず、練習走行に参加できなかった777号機の大島良平がようやく合流。

準備も早々に、予選時間を練習走行に充て、かつそのままアタックを担当することとなった。
いつものクラブマンカップに比べると出走台数が多く、クリアがとりにくい。そんな状況にもかか
わらず普段通りのペースでタイムを詰めていく大島良平。コースイン2周目より安定的に1分35秒台
前半にのせ、3周目には34秒台半ばをマーク。その後も34秒台で周回し続け、予選4番手につけた。
前日にリアの減衰を調整していたが、フィーリングとしては良かったとコメントを残している。
610号機は佐藤が予選を担当。コースイン後すぐに34秒台を連発し、さらなるタイム短縮をうかがう。

ほぼ同ペースで走る#7 NAMS楽しく走ろう.com制動屋と#77 モレキュール☆渚オートVITAと熾烈
なタイム争いを展開し、この3台は揃って33秒台へとタイムを詰めていく。最終的に佐藤は2番手の
タイムを記録したが、トップの差は僅か0.03秒。そして後車との差も0.03秒。いかに拮抗した戦い
であったかがわかる。
310号機は大島雄一郎、久保の両ドライバーがドライブ。最初に大島雄一郎が走り、37~38秒台
にて周回する。セッティングはそのままにドライバーチェンジ。時間的に久保に許されたアタック
ラップは4周程度。36秒台前半を記録し、10番手となった。本レースウイークで最初に乗った
セッティングでは34秒台をマークしていたが、現状では決勝で安定したラップを刻むべく、
深追いはしない形で予選を終えた。

712号機はまず竹谷がコースインし、軽く流してタイヤを温める。数周アタックしたのち、中川に
ステアリングを託した。タイヤ内圧を調整し、残された時間が限られる中、アタックに入る中川。
1周目に34秒台をマークするが、その後はクリアラップに恵まれず、結局最初の周に記録したタイ
ムで7番手という予選結果となった。全体の結果では、0.07秒というほんの一瞬に1位から3位まで
がひしめく。決勝での混戦は必至である。

予選結果
610号機(佐藤 元春):1’33.655
310号機(久保 拓也):1’36.134
712号機(中川 隆吾):1’34.785
777号機(大島 良平):1’34.533

 

決勝(14:38~)

気温21.6℃、湿度39%。この耐久レースはいつものスタンディングスタートではなく、ローリング
形式で始まる。スターティングドライバーは610号機が佐藤、310号機が久保、712号機が中川、
777号機は大島良平が担当した。
ドライバーに最高の状態のマシンを提供するため、ピットクルーたちも全力で挑む。

午前中に2輪の耐久レースが開催され、午後からが4輪の時間として組まれている本イベント。
気温の上昇が著しい時間であるが、この時期としては珍しく涼しめ。但し路面温度は高い。
長丁場を控え、タイヤのコンディションには特に気を使う。

耐久でもスプリントでも、レースでは常に緊張を強いられる。決勝コースインを前に、大島良平の
真剣なまなざしからそれが読み取れる。

各車グリッドにつく。ピットクルーたちがドライバーのもとに激励に訪れ、健闘を誓う。

そして3時間の決戦の幕が切って落とされた。
ローリングスタートで大きな混乱もなくレースは進行していく。しかし、数周してそれぞれの
ペースの差が明らかになり、ところどころ離れていたり詰まっていたりと、随所でスプリント
レースさながらの競り合いが展開されている。
712号機の中川は序盤から堅調なペースで前との差を詰めていた。そうしているうちに前走車に
詰まり、自分のペースを落とさざるを得ない状況へ。なんとかして前に出たいという焦りから
前走車を抜きに掛かるが、想定していたラインにのせられずたまらずスピン、コースオフを喫し
てしまう。自力でのコース復帰が困難となり、救援を待つことに。その間に大幅に順位を落とし
てしまうこととなった。
ここでセーフティーカーが入る。610号機はちょうどこの直前にチームクルーより指示を受け、
絶妙なタイミングでピットイン。給油とドライバーチェンジを済ませ、1位でコース復帰する石崎。

その後トップを守り続け、33周目にはファステストとなる1分34秒806を記録する。この時点で2位
の#95 HB☆幸伸建設☆VITA-01とは24秒差。その後も順調にギャップを拡げていった。
310号車は序盤から久保が安定したラップを重ね、トラブルのないレース運びを展開していった。
前述している通り、久保はレース経験が豊富。急遽異なるセッティングへと変更になったマシン
にも順応し、タイムは予選のものをコンマ6秒縮めた。マシンもよい状態で大島雄一郎へとチェン
ジ。こちらもまた予選の記録を1秒以上も上回るペースで周回し、レース後半への望みをつな
いだ。スピンで一時は数周回差をつけられ、クラス最下位となってしまった712号機ではあった
が、レースペース的には竹谷も中川もトップ集団に迫る34~35秒台をコンスタントに刻み続けて
いた。両ドライバーとも現状のセッティングに慣れる時間も十分に確保できないままレースに
臨むこととなったが、こちらの方が好感触を得ており、マシンを手なずけていた。

777号機のファーストドライバーである大島良平は、走り始めこそ本来のペースにのせられなかっ
たものの、7、8周もすれば「らしさ」を取り戻し、35秒台での周回を続けた。それに続くBドラ
イバーの市川も、前日までの練習でつかみかけていたVITAの挙動に少し慣れた様子で、35秒台を
マークする周回が増えていた。
日も傾きつつある中、各車トラブルもなく走行を続けていく。

給油やドライバーチェンジもまた滞りなく行われ、メカニックやクルーの活躍が光る。

610号機はペースを落とすことなくラップし続ける。Vitzとも混走であるため、所々ラインが保
てずペースが乱れることがあるが、佐藤は極力タイムを変動させないよう上手くバックマーカーを
かわしながらVITAを走らせていた。現に第3スティントを26周回しているうち、ペースを乱した
のはたったの2周で、それ以外は概ね34~35秒台をキープしている。これまでの公式戦では自分の
ラインが保てず、余儀なく順位を落とすこともあった佐藤。その時の経験がこのレースで大いに
活かされていた。再び石崎に替わり、60周を超えて610号機と2位#19 十勝レーシングスクール
鬼塚兄弟VITAとは1周差がついていたが、82周目には2位が#77 モレキュール☆渚オートVITAに
変わっていた。依然610号機がトップをキープしているが、こちらが35秒台に対し、#77は34秒台
で周回。ただ、この時点で1分15秒のギャップはある。残り25分、90周を過ぎたところで1分10秒
に縮まる。負けじと石崎も34秒台に入れるが、さらにコンマ2秒削る渚オート77号車。連なって
走行していた時も、ストレートが610号機に比べて格段に速く、インフィールドで詰めてはスト
レートで離されるという状況を繰り返していた。この後さらに1分33秒894の自己ベストを出し、
1分10秒差の戦いが長きにわたって続く。
残り10分を切ってマージンが一時的に縮まったが、なんとかその差を維持し、最終的には1分22秒
の差をつけてトップチェッカーを受けた。
310号機は一時3位を走行していたが、36周目に4位へと後退。前走車とはラップタイムが1秒近く
遅れていた。33周目には6位となるが、終始変わらぬペースを保ち続け、そのままの順位でレース
を終える。しかし、大島雄一郎・久保ともに堅実な走りで4つ順位を押し上げる結果となった。
耐久ではこの安定感こそが求められる大きな要素である。

777号機も大島良平が上位集団に迫るラップタイムを連続してマークし、残り20分のところで前を
行く310号機とは44秒差。

平均的なレースペースにすると1周あたり1~2秒310号車より速く、レース後半には18秒差まで
詰め寄るも、7位でのゴールとなった。
序盤の遅れを取り戻すべく奮闘した竹谷・中川両名は、その後ミスのない走りで少しづつ挽回。
37周目には竹谷が自己ベストをマークし、猛追する。最終的には2台をパスして9位へと順位を上げ
フィニッシュ。しかしチェッカー後にセーフティーカー中の追い越しが判明し、30秒が加算され、
さらに燃料補給作業違反から40秒も加算されてしまう。それでも順位に影響はなかった。

~レース後、チームオーナーコメント~

昨年は平中克幸選手と組んで3時間耐久レースにて見事優勝を飾ることができました。今回はV2を
かけて、若手ルーキーの石崎竜一朗選手とのタッグで臨んだレースでした。本州の遠征組が速い
ことを知っていたので地元の意地を見せてなんとしてでも頂点をとりたいと思って挑みました。
予選アタックは自分が担当し、0.03秒差で2位という結果になりました。1~3位までが非常に僅差
である予選だったので、決勝ではミスをしないことと、チームとしての作戦を上手く絡み合わせて
勝利しようということで臨みました。セーフティーカーが入る直前でピットインできたのも、
チームプレイが功を奏し、上手く意思疎通が図れたことが要因であると思われます。このピット
タイミングで1位に上がることができ、そのままトップを守り続け、チェッカーを受けることが
できたことを非常に嬉しく思いました。これは監督、エンジニア、メカニック、ドライバーが一体
となって戦った結果です。なにより皆様の声援があったおかげでよい結果を残すことができま
した。来年もV3 を目指して頑張りたいと思います。引き続きご声援のほど、よろしくお願いいた
します。

Koshido Racing 佐藤 元春

 

2018.10.11 Fuji Champion Race Series 2018 FCR VITA & KYOJO CUP Rd.2 RACE REPORT

Fuji Champion Race  VITA-01 Rd.2

Fuji Champion Race  KYOJO CUP Rd.2

開催日時(FCR-VITA):2018年8月25日(土)

開催日時(KYOJO CUP):2018年8月26日(日)

開催地:富士スピードウェイ(静岡)

ドライバー(FCR-VITA):佐藤 元春
(KYOJO CUP):高橋 純子

マシン:恒志堂レーシングVITA 610号機

参戦クラス:FCR-VITA、KYOJO CUP

天候(FCR-VITA):予選/曇り、決勝/曇り
(KYOJO CUP):予選/曇り、決勝/晴れ

路面予選/ドライ、決勝/ドライ–

佐藤 元春 予選:17/20位 決勝15/20位

高橋 純子 予選:11/11位 決勝11/11位

6月の第1戦から2か月、FCR(Fuji Champion Race)は2戦目を迎えた。VITA-01で参戦している
このレース、第1戦の時と同様に翌日にはKYOJO CUPの第2戦も開催された。Koshido Racingから
はFCRにエースドライバーの佐藤が、KYOJO CUPには高橋純子がエントリー。今回も双方を
610号機で挑む。

公式練習日の朝。マネージャーの中川とエンジニアの北嶋・藤巻がセットアップに励む。

<DAY1> 8月24日(金)
公式練習走行(30分間×3本)

この日は午前に2本、午後からは1本練習走行枠が設けられている。天候は雨。 第1戦の公式練習
のときも雨に見舞われたが、今回は強風も吹き荒れ、雨は強くコース上を叩きつけている。
VITAを走らせるには最も過酷な状況である。

強風と大雨に見舞われる富士スピードウェイ

早々に練習走行に入りたい気持ちはあるが、610号機にはすべきことがあった。北海道クラブマン
カップの第3戦の時に抱えていたミッショントラブルを治す時間が与えられないままここに来て
いたため、まずはそれを解決する必要があった。

基本的にエンジンやミッションは各チームで分解することはきないレギュレーションになっており、
第3戦の直後、あらかじめこの日に富士スピードウェイにミッションケースごと届くようオーダー。
午前中に届くことになっていたため、早速ピット内で作業が開始される。

練習走行3枠目を前に作業は完了。ようやく走行できる状態となった。しかし、天候は相変わらず
大雨。それでもサーキット入りしている以上、時間は無駄にはできない。コンディションに捉わ
れることなく、佐藤はいつもと同じようにピットアウトしていく。

全身びしょ濡れになりながら視界も十分に確保されない中、シビアな挙動と戦う。2分25秒弱の
タイムで7周回し、換装されたミッションの感触を確かめ、この日の走行を終える。

公式練習走行結果
佐藤 元春:2’24.91

<DAY2> 8月25日(土)
公式予選(8:45~9:05)

FCR-VITA本戦の日を迎える。前日までの大雨は夜のうちに上がり、路面は一部にセミウエットの
状態を残すが、ほぼドライコンディション。気温は27℃。

特に目立ったトラブルもなく、予定通りにピットアウトし、ミスなく周回を重ねる佐藤。順当に
走行できていれば想定されるタイムに届くはずであったが、タイムに反映されてこない。乗り方の
問題か、確かに前荷重がのっていないと自身で振り返る。もしこのセッティングやドライビング
スタイルのままで走るのであれば、ラインをコンパクトにまとめる必要があったが、ここは
ブレーキを残すことを意識してコーナーに進入することを課題におき、決勝に臨む。
しかし、最もな要因といえるのはストレートスピードに明らかな差があったことであろう。ライ
バルたちがホームストレートにおけるトップスピードで200km/h前後をマークしていたのに対し、
610号機は最速時で195km/h。最速の車両との単純比較で8~10km/hの差がついていた。
富士スピードウェイにおいてこの速度差はもはや致命的である。また、ストレートだけでなく、
セクター1~2で駆け下った高低差を一気に上るセクター3でもトップ集団との差は2秒以上に及び、
大きな差となって現れた。実際、佐藤の感覚としても3、4、5速のエンジンの伸びがないと体感
しており、トルク不足は明白である。KYOJO CUPにも参戦している以上、レギュレーションで
エンジンを各自で分解することはできず、原因が不明であるが故になおさら歯がゆい思いを強い
られていた。最終的なタイムは2分5秒台に留まり、予選アタックを終える。

 

~以下、公式予選終了後ドライバーコメント~

佐藤 元春

「今回のセッティングが初乗りで、特にコカ・コーラコーナーで余裕がまだある。ヒール
トゥーで減速しすぎてしまっているかもしれない。決勝はすべてのコーナーにおいて詰めて
いきたい」。

 

決勝(12:30~ 10LAP)

予選時とほぼ同様のコンディションが維持されている。路面は完全にドライ。各車スターティング
グリッドにつき、レース開始の時を待つ。

FCR決勝直前、後方からの巻き返しを狙う佐藤。

藤は今回、予選17番手でアウト側のポジション。レースは各車トラブルなくスタートする。佐藤は
上手くクラッチを繋ぎ、絶妙にトラクションをかけるが、2速から3速へのシフトアップに若干
手間取り、ポジションアップはならず。そのまま前走車に1コーナーでアウトから並びかけるが、
ここでも前に出るには至らない。スタート直後の渋滞にのまれ、なかなか自分のラインにのせられ
ず、最初の周は中盤まで我慢の走りを強いられた。
アドバンコーナーにて1台ライバルがスピンし、ポジションをひとつ上げる。その後ダンロップ
コーナーでも同様にひとつポジションを上げ、この時点で15位。レクサスコーナーに差し掛かる
くらいでようやく自身のラインにのせることができ、スムーズな走行が可能となった。

 

1周目の最終コーナーをきれいに脱出し、ホームストレートへ。出口で前走車に食らいつくように
立ち上がる。しかし、スリップストリームに入る体勢を整えていながら、前走者に置いていかれる。
やはりエンジン本来の性能が発揮されていない様子である。
2周目、コカ・コーラコーナーにて1台がスピン。それを回避しようとした直後の1台も姿勢を乱して
いる間にその2台をパス。しかし、佐藤もこれらをかわす際に走行ラインを外す形となり、後方の
1台にパスされた。目まぐるしく順位が入れ替わる今回のレースは常に予断を許さぬ状況が続く。
3周目においてもなおストレートスピードの違いに泣かされる610号機。スリップストリームに入れ
ないとますます前に置いていかれる。それでもインフィールドではポジションを死守する佐藤。
13コーナーで1台スピンしているライバルの横をすり抜け、13位にポジションを上げる。続く4周目
では最終コーナーでインに飛び込まれ、再び14位にダウン。
ストレートで苦渋を飲まされ続けていたが、5周目のホームストレートでも後続に前を行かれて
しまい、ポジション15位となる。パワー差がそれほど影響しないところでは差は開かない。特に
100Rからアドバンコーナーへのアプローチは非常にきれいにまとめており、前走車に確実に
近づいている。7~8周目に入るとタイヤがやや熱ダレを始めたか、リアの粘りがなくなり、
オーバーステアが頻発するようになる。それでも大きく姿勢を乱すことはなく、ポジションを
キープ。スタート時より2つポジションを上げ、15位でフィニッシュした。

以上の結果をもってFCR-VITA第2戦は幕を閉じた。今回は初戦のような大きなトラブルは起こら
なかったものの、マシンコンディションに恵まれず思うような結果が残せずに終了となった。
FCRが終了したのち、夕方に1枠のみKYOJO CUPの練習枠が設けられており、高橋がドライブ。
前戦ではこの練習走行終了間際のエンジンブローにて本戦をリタイアしているため、今シーズン
はほとんど乗れていない状況であった。佐藤のレースを見ていたため、610号機の状態について
把握した上での走行。20分間で9周走行したが、やはり明らかにパワーがなく、タイムは伸びない。

公式練習走行結果
高橋 純子:2’08.08

<DAY3> 8月26日(日)
公式予選(8:50~9:10)
天候は晴れ、路面もドライ。コンディションは良い。しかし肝心なマシンの方は前日の練習走行と
状態は変わっておらず、エンジンは依然としてパワーがない。スリップストリームに入り、抜き
去ってくライバルたちはあっという間に消えていく。また挙動も若干安定しておらず、高橋の
修正舵も多くなる。それでも佐藤同様100Rでは前走車との間合いを一気に詰める姿もあった。

 

4周回したころから挙動も安定し、オーバーステアは見られなくなる。エンジンをミッドシップに
搭載するVITAは、コーナリング中の横Gを適切に処理しなければあっという間にスピンモードに
陥る。高橋は姿勢を大きく変化させないよう絶妙にカウンターステアを当て、横Gをためないよう
にコントロールしていた。逆に、フロント荷重が抜けてしまうと即アンダーステアが顔をのぞか
せる。時折、第3セクターで上手く向きが変わらずステアリングを大きく切り込むこともあり、
その時々で表情を変えるマシンと戦い続けていた。最終的には9周回し、前日の練習走行から1秒半
短縮したところで、予選を終了する。

 

決勝(13:10~ 10LAP)

予選に引き続き天候は晴れている。今回大きなトラブルこそなかったものの、エンジンの調子が
今ひとつで悔しい最後尾スタート。それでも全力を尽くして戦うことに変わりはない。チーム
オーナーの佐藤から激励を受け、スタートの時を待つ高橋。

そしてシグナル点灯、ブラックアウト。ホイールスピンを抑え、絶妙なスタートをみせる高橋。
しかし、前を行くライバルたちもスタートを上手く決め、ポジションはそのままに1コーナーへと
飛び込んでいく。冷えたタイヤと混み合うコースに神経を使いつつ、ひとつひとつコーナーを
クリアしていく。
1周目は第3セクターに入って間もないダンロップコーナーの立ち上がり。前方で競り合う
#10チームテツヤRn-S VITAのYuri Hayashi選手と#13小倉クラッチVITAのおぎねぇ選手が絡み、
10号車がスピン。高橋は間一髪でかわし、ポジションを1つ上げる。しかし、その際にかなりの
減速を強いられ、前との差は大きく開いてしまう。
何とか前との距離を詰めようと2周目以降も攻めた走りを見せる高橋であるが、無理をすれば
するほどオーバーステアを誘発。素早いカウンターステアで毎回スピンギリギリのところを
クリアしていく。100Rのアプローチを変えるなど走行ラインの工夫を試みるが、無理をすれば
挙動が乱れ、前走車との差は開く一方であった。富士スピードウェイでは決定的な打撃となる
エンジンパワー不足が尾を引き、4周目のホームストレートでは一度は前に出た13号車にも前に
行かれてしまう。
その後も歯がゆい思いでレースを続ける高橋であったが、無事に完走しチェッカーを受けた。
予選と順位は変わらず、前との差は17秒という悔しい結果となったが、決して最後まであきらめる
ことなく全力を尽くし、久々のレースを充実したものとした。

 

 

~レース後、チームオーナーコメント~

今年2戦目の富士スピードウェイでのレースになりますが、残念なことにマシンの調子が悪い状態
でのアタックになりました。明らかに4速高回転での伸び、ストレート速度が他のVITAと異なり、
メインストレートや高速コーナーの多い富士スピードウェイでは苦戦を強いられる結果となりま
した。しかし、せっかく遠征してきたこともあり、マシンがどんな状態であれ、その中で最善を
尽くすべくレースに臨みました。予選も決勝も自身としては不本意な結果に終わりましたが、
しっかりと完走し、ジェントルマンドライバーとして相応しい走りができたことは非常に有意義
だったと感じています。
第3戦は10月に行われますが、マシンを最高の状態にもっていき、かつ自分の技術を磨いて富士でも
表彰台を獲得したいと思います。

Koshido Racing 佐藤 元春

 

 

 

 

 

 

2018.09.18 北海道クラブマンカップレース2018 Rd.3 VITA-01 RACE REPORT

北海道クラブマンカップレースRd.3 VITA-01

開催日時:2018年8月19日(日)

開催地:十勝スピードウェイ(北海道)

ドライバー:佐藤 元春(#610)、石崎 竜一朗(#310)、中川 隆吾(#712)、
大島 良平(#777)

マシン:恒志堂レーシングVITA 610号機、310号機、712号機、777号機

参戦クラス:北海道クラブマンカップレース (VITA-01クラス)

天候:予選/晴れ、決勝/雨⇒曇り

路面:予選/ドライ、決勝/セミウエット⇒ドライ

佐藤 元春  予選:2/14位 決勝9/14位
石崎 竜一朗  予選:1/14位 決勝2/14位
中川 隆吾  予選:8/14位 決勝:5/14位
大島 良平   予選:5/14位 決勝:7/16位

 

真夏の強い日差しも和らぎ、徐々に涼しくなりつつある中、北海道クラブマンカップ 第3戦が
開催された。
本戦も310号車、610号車、777号車のドライバーは第2戦同様であるが、712号車レギュラー
ドライバーの竹谷が今回は参戦できず、代わりに中川がドライブした。

前戦で悔しい結果となった佐藤。今回はセッティングを詰めて臨む。石崎はVITAに大分慣れ、
今回上位入賞が期待される存在となっている。中川は馴染みの712号車であるが、このマシン
では昨年以来の参戦となるため、今回どのように走りを組み立ててくるのかがポイントとなる。
大島良平は、ここ一発のタイムでは上位陣を脅かす存在となってきており、決勝での安定した
走りがきれば表彰台も十分に狙えるところにいる。

<DAY1> 8月15日(水) 練習走行

佐藤は第2戦での走り込み不足とセッティングが詰められていなかったことを受け、レース4日前
から十勝入りしていた。
この日は10時からの走行が可能であったが、当日は雨。セッティングも思うように進まない。
それでも佐藤は黙々と75周にも及ぶ走り込みを終え、ウエットでのVITAの感触を確かめていた。
昨年までのウエットでのタイムと比較すると、確実に縮められている。ドライ・ウエットにかか
わらず、マシンコントロールの幅が広がっていることがわかる。

練習走行結果
佐藤 元春: 1’38.978

<DAY2> 8月16日(木) 練習走行

この日も天候は雨。しかも前日にも増して雨脚は強まっている。マシンコントロールがよりシビ
アになるとともに、オープントップのレーシングカーであるVITAには酷な天候が続く。
前日同様に早い時間からのコースインにて天候を見ながら走行開始としたものの、さすがに
ヘビーウエット路面ではまともに走ることができず、この日は17周で走行を中止した。

練習走行結果
佐藤 元春: 1’49.879

<DAY3> 8月17日(金) 練習走行

この日からは石崎も合流し、練習に挑む。天候はようやく持ち直し、曇り。路面はドライ。気温は
16.6℃で湿度60%。この週末は TOYOTA GAZOO Racing 86/BRZ Raceも併催され、17日はその
練習走行枠も組み込まれる。VITAの走行枠は午後からの2本のみとなる。

 

今回先んじて持ち込んだマシンは310号機と610号機。佐藤・石崎両ドライバーで双方をドライブ
した。セッティングが異なる2台ではあるが、二人ともVITAの動きをよく掴んでおり、どちらの
マシンでも大幅なタイム差はない。

2本目からは水温も上昇して適正値となり、タイムアップしていた。それでもやはり普段乗り慣れ
ている方がタイムの出しやすさに繋がったのか、610号機では佐藤が、310号機では石崎が速い
タイムをマークしていた。

練習走行結果
佐藤 元春 : 1’34.773
石崎 竜一朗: 1’35.205

<DAY4> 8月18日(土) 公式特別スポーツ走行(30分間×3本)

公式練習日を迎える。設定される走行枠はいつも同様に3本。天候は晴れ。気温は21.4℃。
湿度50%台。路面はドライ。
佐藤はこの日、310号機に610号のカウルを換装し、コースイン。前日もドライブしているが、
「面白いセッティング」と感触は良好。まだオーバーに振ってもいける。但し直線は伸びないと
本人。
そして310号の外装を纏った610号機には石崎が搭乗。最初の走行枠では「新品タイヤで食わない」
と手探りでの走行であった。また、4速に入れるときに異音と抵抗があり、いくら丁寧にシフト
しても鳴るとのことで、壊れるのではないかというプレッシャーとの戦いを強いられた。
それでも堅実に1分34秒台をマークしてくるあたりはさすがである。
712号機の中川は、コーナー進入は良いが、スロットル開けたと同時に強いアンダーステアが出る
とのこと。2枠目以降はリアのダンパーを5段硬くして臨む。
777号機を駆る大島良平は、事前にメカニックの熊崎との打ち合わせの上、セッティングを変更
してコースイン。しかし今ひとつプッシュアンダーが消えず、なかなか思うようにタイムが詰め
られない。結果、1分35秒2で頭打ちとなった。悩みながら走り続けていた大島良平であったが、
3本目に4人中唯一タイムを更新。レース当日に向けてよい流れを掴みかけていた。

練習走行結果
佐藤 元春 : 1’34.015
石崎 竜一朗: 1’34.817
中川 隆吾 : 1’35.273
大島 良平 : 1’35.192

<DAY5> 8月19日
予選(9:15~9:35)

天候は曇り。予選前は気温18度、湿度70%。アタックラップ2周目、まず初めに大島良平が
1分33秒台をマーク。その後間髪入れず佐藤も33秒台に叩き込む。続いて石崎が33秒台フラット
でトップタイム。気候的には決してコンディション良好とはいえないが、各ドライバーから
いつもよりタイヤがグリップするとのインプレッションが聞かれた。

各車のタイムアップの背景として、この日併催された86/BRZレースが絡んでいることが関係して
いたのではないかと考えられる。同日に本戦を迎えており、予選走行でコース上に各車のタイヤの
ラバーがのったことで、グリップが増したコースが形成されたと思われる。このレースは車両自体
に差がなく、タイヤ性能が如実に現れる競技だけに、各タイヤメーカーがしのぎを削っている。
それ故にアスファルトに刻まれたラバーもまた強烈にグリップを発揮し、クラブマンカップを走る
車両に大いなる恩恵をもたらしてくれた。最終的に石崎がポールポジションを獲得。佐藤が
2番手で、Koshido Racingがフロントローを独占した。

中川もブレーキングやコーナリングでは躍進を見せるが、ストレートスピードが伸びなかった。
水温63度と低く、本来のエンジンパワーが引き出せていなかったようである。それもそのはず、
予選走行終了後にラジエターのエアインテーク部分が破損していることが判明。VITAは走行風を
まともに受けると、ラジエターにあたる風量が増えてオーバークールになってしまうため、真夏
でもテープ等でマスキングをして調整している。中川の712号機はこの部分の破損によりマスキ
ングの効果が薄れ、ローパワーの状態での走行続けていた。途中普段使わない2速なども使いなが
ら水温上昇を試みたようであったが、状況は改善せず34秒台に留まった。

 

予選結果
佐藤 元春 : 1’33.248
石崎 竜一朗: 1’33.074
中川 隆吾 : 1’34.427
大島 良平 : 1’33.536

 

~以下、公式予選終了後ドライバーコメント~

佐藤 元春
「自分なりにうまく決めることができた。昨日からリアタイヤの荷重をしっかり意識して練習
して来た。それに合わせたセッティングとし、自分の乗り方も上手くマッチングしたこと予選
の結果を出すことができた。 決勝はチームメイトとのバトルにもなると思うが、トップを目指
して頑張りたい」。

石崎 竜一朗
「路面コンディションが良く、コーナリングスピードが伸びた。その分エンジンの良さを使えた
ことがタイムにつながったと思う。しかしまだ100%の走りではなく、まだまだ伸び代はあるの
で、決勝はその伸び代を生かしてトップで帰ってきたいと思う」。

中川 隆吾
「マシンセッティングはいい方向にきており、前日より乗りやすくなったが、まだ少し減衰を
調整する必要がある。 フロントのインテーク破損により水温が上がらず、パワーがまったく
出ていない。ストレートで前走車のスリップに入っても置いていかれる。それが直れば33秒台
は固いと思う」。

大島 良平
「セッティングが自分に合っている。向きが変わるようになり、コーナリング中の我慢の時間
(空走時間)が減った。昨日に比べて特に上手く走れているという感覚はないが、車速は伸びる。
その分ブレーキングポイントが決まりやすくなったのかもしれない」。

このレースウィークは86/BRZレースとの併催であるが、Koshido Racingのアドバイザーである
平中克幸選手もシリーズ参戦しており、 プロ同士のしのぎを削る争いが観客を魅了した。

VITZレースには清水宏保選手も参戦しており、ピットに訪問された。Koshido Racingの雰囲気も
ひときわ賑やかになる。

決勝(13:30~、12LAP)

予選での好ポジションに胸を躍らせていたのも束の間。決勝コースイン時刻が迫る。
どのレースにおいても同じであるが、ドライバー・エンジニア・メカニック・スタッフ皆が緊張の
面持ちで迎えるこの時間。


決勝コースイン。メカニックやスタッフが真剣な眼差しで各車を見守る。

各車がコースインし始めると同時に、雨がパラパラと落ち始める。公式練習から予選までドライ
路面が維持されていた中での急なコンディションの変化に、関係者たちの不安がよぎる。完全な
ウエット路面に移行しそうな雨の強さではないが、マシンコントロールがシビアになることは
十分に予想できる。そのような中、エンジニアの熊崎より中川にブレーキバランスについてアド
バイスがとぶ。しかし、どの程度の調整幅とするかは本人の感覚次第。これまでの走行経験を
もとに、中川はVITAに備え付けられているバランサーに手をかける。

各車グリッドにつく。佐藤のもとに平中選手も駆けつけてくれた。そして波乱が予想される決勝
レースが幕を開ける。


スタート前の佐藤に、平中選手よりエールが贈られる


決勝前、エンジニアよりアドバイスを受ける中川。

フロントローの2台はいずれもスタートが決まらず、それぞれポジションを2つずつ落とす。路面は
濡れはじめの状態でμが低下。さらに縁石にのると一気に姿勢変化を招いてしまう。

スタートで若干出遅れた佐藤は1周目の2コーナーでイン側についていたものの、アウト側より前を
しめられ、内側にコースアウト。その間に1台にパスされる。その後も6コーナーでアウト側に押し
出され、接触を避けたい一心で後退を余儀なくされる。常に自分の車両を大切に扱う佐藤。他車の
ブロックを前に自分のラインを守れず、そこでリズムを崩し、そのまま失速していく。予選までに
組み立てた自らの走りと詰めてきたセッティングが、スタート直前の雨で裏目に出ていた。
スピン車両の回避や自らもスピンを喫し、7~8位に後退し、最終的に9位でチェッカーを受ける
こととなった。

同じくスタートでライバルの先行を許した石崎は、1周目から#88 OPTech☆東北海道ヤナセの
坂野選手と競り合い、2位のポジションを奪い合う。


坂野・鬼塚両選手をおさえ、前に出る石崎。

ブレーキングでは度々肉薄し、特に1コーナー進入では強烈に間合いを詰め、プレッシャーを与え
続けた。 5周目の1コーナー脱出後にインに並びかけた石崎は、2コーナーで前へ。滑りやすい
路面でも車体を安定させ、その後も前との差を徐々に詰めていく。しかしここで前日練習走行時
から出現していたミッショントラブルが顔をのぞかせる。4速への入れづらさがあり、シフト
アップにもたつく。その影響を受け、トップのさくら眼科十勝スクール 今野選手にストレートで
離される。それでもインフィールドでは空いた差を詰め、チャンスをうかがう。
そんな石崎の懸命な走りとは裏腹に状況はますます悪化。4速へのシフトが困難となってゆく。
最後まで前との距離を詰めていったが届かず、2位でチェッカーを受けた。

予選で5位につけた大島良平は、スタート自体は上手く決めたものの、直後のシフトミスにより
一気に3台に抜かれてしまう。また、1周目の最終コーナーにて雨に濡れたアウト側の縁石に足を
すくわれスピン。最後尾まで順位を落としてしまう。幸いコース内にとどまったためすぐに
復帰し、前走車の追走にかかった。
他車も低μ路に悪戦苦闘しており、前との差はそれほど開いていない。2周目の2コーナーで1台を
パスし、その後も慎重にマシンを走らせる。挙動はシビアで少しでもラフな操作をすると狙った
ラインから外れてしまう。5周目くらいより路面が乾燥し始め、各コーナーの縁石にのっても挙動
を乱すことはなくなった。6周目には前を行く1台がスピンし、さらにポジションを1つ上げる。
残り周回は同じくスピンでポジションを下げた#88の坂野選手に追いつき、バトルが続いた。
しかし抜くまでには至らない。
10周目、再び前走車の1台がスピンを喫している間に前に出てポジションを7位とし、チェッカー
を受けた。

予選をマシントラブルで振るわぬ結果に終わった中川は、決勝レースで健闘をみせる。元々雨に
対して苦手意識のない中川であるが、決勝直前に降った雨に期待を寄せていた。
スタートできれいにトラクションを掛け、上手く車速をのせる。しかし走行ラインを塞がれ、
その間に1台の先行を許した。その後はチームメイトのスピンによりポジションを元に戻す。
周りが滑る路面に挙動を乱す中、中川はきれいにマシン姿勢を保ち、安定したラップを重ねて
いく。ここは出走直前の熊崎のアドバイスの結果が如実に現れる結果となった。3周目には
1コーナーで1台パスし、ポジションを7位にアップ。その後、#3さくら眼科☆OWLwithRS-α01
の古井戸竜一選手と数周にわたり6位をかけて好バトルを演じる。


#3 古井戸竜一選手にコーナー進入で肉薄する中川。

6周目に他車のスピンでポジションをさらにひとつ上げ、7周目からは3周にわたる#61HDC日本平
中自動車の平中繁延選手とのバトルを制し、5位でレースを終えた。

全体を振り返ると、エースドライバーである佐藤の失速や予選時の712号機のトラブルなど、天候
とマシンコンディションに大きく左右される結果となった。石崎の2位表彰台や中川の決勝での
ポジションアップという結果も踏まえると、ここは強みでもあり、今後の課題とすべきところ
でもある。これからのそれぞれの走り込みと各マシンのメンテナンスを万全にしていくことで、
結果を確実なものとしていかなくてはならない。


2位表彰台を獲得した#310 石崎竜一朗。

~レース後、チームオーナーコメント~

レースは決勝の結果がすべてであり、自分としては大変不甲斐ないリザルトで、サポートしてくだ
さった皆様、スポンサー各位、担当してくださったメカニックの皆様に大変申し訳ない気持ちで
いっぱいです。
第2戦の走りがいろいろな意味でうまくいかなかったので、今回はそれを払拭すべく徹底的に練習
しました。自分の走り方を進化させること、またその進化に伴ったセッティングをするという、
この二点を意識してレースウィークを過ごしました。その結果が予選2位という結果につながった
のは非常に嬉しく思います。しかし、決勝のスタートで出遅れ2台の車に先行を許したこと、
バトル中に自分のラインを確保できずに納得いく走りができなかったこと、スピンした車両を
交わすときにアクセルを緩めてしまったこと、それがすべて1ラップ目に起きてしまい、悪い流れ
を引き寄せてしまったことが大きな敗因であると考えます。
予選で一発のタイムを出すことはある程度できるようになってきたので、あとは安定した決勝の
スタート、そして自分のレーシングラインをできる限り確保できるよう意図的に走ること、
これらを意識して次の耐久戦および最終戦を、優勝目指して頑張りたいと思います。

Koshido Racing 佐藤 元春

2018.08.29 WAKO’S cup Rd.2 SUN耐 7時間耐久 RACE REPORT

WAKO’S cup Rd.2 SUN耐 7時間耐久

開催日時:2018年8月5日(日)

開催地:十勝スピードウェイ(北海道)

ドライバー:佐藤 元春、常松 巧、市川 篤
中川 隆吾、石崎 竜一朗、大島 良平

マシン:Koshido Racing Lair DC5(インテグラ タイプR)
Koshido Racing FD3S(RX-7) ※慣らし運転

参戦クラス:25VTECクラス(DC5)
6スタンダードクラス(FD3S)

天候:予選/曇り、決勝/曇り

路面:予選/ハーフウエット、決勝/ドライ

予選(DC5):4/47位(佐藤 元春)   決勝3/47位

 

 

8月に入り、暑さがより厳しくなる中、第1日曜日に耐久シリーズの第2戦であるWako’s SUN耐
7時間耐久レースが十勝スピードウェイにて開催された。

コースは普段ほとんど使われないグランプリコース。とは言っても、いつも走っているクラブ
マンコースに1周1,700mのジュニアコースを合わせて構成されるものである。この二つのコース
が組み合わせられることによって一周は5100mに及び、国内サーキットでは最長の部類に並ぶ。
クラブマンコースとジュニアコースの繋ぎの区間では走り慣れないコーナーも出現するため、
また新たな攻略が必要となるコースである。
今回のエントリー車両は、Lair Factory関川氏によって仕上げられた元S耐車両のDC5と、GNR
RacingによってセッティングされたフルチューンのFD3S。後者はエンジン換装後ほとんど走行
していない状態であるため、今回のレースは慣らし運転が基本となる。

ドライバーラインナップは、Koshido Racingチームオーナー兼エースドライバーである佐藤を
筆頭に、昨年11月のSUN耐でも一緒に戦った常松、恒志堂車両初乗りとなる市川がDC5を担当。
一方の慣らし運転FD3SはKoshido Racingレギュラードライバーの中川、VITA戦のゲストドライ
バーである石崎と大島良平が担当した。


慣らし運転担当のドライバー3名。左から石崎、中川、大島良平

 

<DAY1> 8月4日(土) 練習走行

7月末からの酷暑続きの気候とは打って変わり、この日の気温は22.5℃。時に肌寒さすら感じる。

昨年11月の耐久レースではガス欠とミッショントラブルに見舞われたDC5。練習走行1本目は市川
が走行。まずはLair Factory関川氏よりマシンの特性と注意点について説明を受け、久々のサー
キット走行に身体を慣らすべくピットアウト。初乗りとなるDC5の動きをみつつ、3速の保護と
燃費重視で設けたエンジン回転制限を守りながら徐々にペースを上げる。車は非常に扱いやすく、
デファレンシャルのおかげでグイグイ曲がる。元々S耐車両ということで、他チームの同車種より
100kgほど重いが、それを感じさせない動きに関川氏のセッティングの懐の深さを感じつつ、
周回を重ねていった。


Lair Factory関川氏よりアドバイスを受ける市川。

 

次は佐藤がコースイン。昨年秋の510㎞耐久レースで乗った感覚を取り戻すべく、マシンの調子を
みながら走らせていく。コースイン後の数ラップを様子見に使い、一旦ピットストップ。タイヤ
を変えて再びコースインする。練習走行の傍ら、翌日の決勝で使用するタイヤの熱入れも並行
して行っているこの日の走行。皮むきの終わっていない新品タイヤや中古タイヤを入り交えての
走行となったが、以後すべて2分26~27秒台にてコンスタントに周回を重ねていく。コンディ
ションが変化する中でのこの安定した走りは、エースドライバーならではといえよう。
佐藤に次いでは、こちらも昨年の耐久レース以来のDC5ドライブとなる常松がコースイン。
しかし給油の指示がうまく伝わっておらず、アウトラップからガス欠症状が頻発。数周我慢の
走りを続けたのち、給油を完了して再びコースへ。以前のレポートでも記載しているが、常松は
元々十勝スピードウェイのFRレコードホルダーである。車両がFFに変わってもその定評ある
マシンコントロール精度に変わりはない。佐藤に次ぐ2分26秒台のタイムを連発し、その速さを
見せつけた。

一方のGNR Racing慣らしFD3Sは中川・石崎・大島良平が順当に周回を重ね、この日トータル
28周、距離にして約143kmを走行した。3500回転縛りで最高速は90km/h足らずであるが、元々
のポテンシャルの高さでコーナーリングスピードは非常にレベルの高いところにある。ヘアピン等
の低速コーナーでは、通常アタックしている車両に肉薄する姿が度々見受けられた。

 

本来であればもっと走行距離を伸ばせていたはずであったが、低回転縛りに伴うリスクか、プラ
グの燃料かぶりにより急遽ピットイン。この日はそのまま走行を終えることとなった。

練習走行結果

佐藤 元春: 2’26.021

常松 巧 : 2’26.887

市川 篤 : 2’27.660

 

<DAY2> 8月5日(日)

予選(9:00~9:45)

この日の天候は前日に続く曇りで気温は18.2℃。連日の肌寒い気候となった。
湿度は67%で路面は間もなくドライに移行しそうな様相を呈しているが、予選開始時点では
ハーフウェットからのスタートとなった。SUN耐の予選はフリー走行も兼ねており、各チームの
全ドライバーが交代で乗らなくてはならない。
最初にコースインしたのは市川。前日とは異なる路面コンディションのうえ、47台が一気に
コース上に出たため、慎重にマシンを走らせる。クリアラップが全くとれぬまま3分を回るタイ
ムで周回し、タイヤに軽く熱を入れ2周でピットイン。早々に常松にステアリングを託す。
常松の走行枠でもコース上の混雑状況は変わらない。路面はレコードラインのみ乾いてきている。
常松も2周の走行であったが、他車を巧みにパスし、うち1周を2分28秒2までタイムを詰め、
予選ラストドライバーの佐藤へ。
予選残り時間も少なくなる中、佐藤はアグレッシヴに攻め続ける。アウトラップを終え、次の
アタックラップで2分26秒台をマークすると、次ぐ3周目には2分25秒台を記録。前日の練習走行
より悪条件ばかり揃う中で、しっかりとタイムを更新した。その後は他車に阻まれてタイムを
落としたが、最終的に総合4位の好記録を収めた。
因みにFD3Sは変わらずこの日も慣らし運転に徹していた。それでも予選では5台をおさえ、
42位につけていた。

予選結果

2’25.613(ドライバー:佐藤 元春)

決勝(11:01スタート)

天候は変わらず曇りであるが、路面コンディションはドライが維持されている。湿度は70%と
高めであるが、気温は17.9℃と長丁場を戦うドライバーには優しい気候の中、7時間の幕が開か
れる。今回ドリンクとクールスーツを導入し、熱中症対策は万全を期した。
スタートはローリング形式。スターティングドライバーは佐藤が担当した。メカニックや
スタッフが固唾を呑んで見守る中、セーフティーカーが先導を終えてピットロードへ。緊張感の
高まりとともにグリーンシグナルを待つが、動きがない。そのままシグナルが変わることなく、
スロー走行でスタートラインを超えていく各車。シグナルの不調である。結局仕切り直しとなり、
各車グリッドに整列しなおす。
予定時刻を少し遅れてスタート。グリーンシグナル点灯とともに一斉に咆哮を上げるマシンたち。
どのレースでも同様であるが、スタート直後は各車ライン取りに苦労する。それでも大きな混乱
はなく1コーナーをクリアし、順当にレースは進んでいく。

佐藤は2分25秒台と、予選と変わらぬペースで周回する。コース内には47台ものマシンが混走
しており、グランプリコースといえど決して走りやすいわけではない。そのような中、バック
マーカーを上手く処理し、安定したラップタイムを刻み続ける。スタートから21周を消化し、
セカンドドライバーの市川に交代。
市川はレース経験が浅く、混走には慎重な姿勢。長いレースであり、とにかく接触やマシントラ
ブルを避けるべく走行を続けた。特に昨年11月の耐久でミッショントラブルにより3速を失って
苦戦したという話を受け、7時間を無事に走り切れるよう慎重なシフトを心掛ける。それでも
安定して向きが変えられ、デファレンシャルのおかげで立ち上がりもアンダーステアとは無縁な
DC5に助けられながら、本レースウィークでのベストタイムを1秒ほど更新。予定では20周程度
走行してドライバー交代となっていたが、無線とサインボードのやりとりによって生じた誤解か
ら11周でピットイン。給油を済ませ、サードドライバーの常松へとチェンジする。

佐藤同様、昨年11月に同じマシンで耐久を戦っている常松。その走りは安定を極めていた。前戦
でのガス欠とミッショントラブルにより悔しさを滲ませていた常松は、とにかく車に負荷をかけ
ないよう丁寧に走らせる。しかしこのスティントもまた、コース内は大混雑。バックマーカーを
交わしながらの走行を強いられ続けていた。それでも大幅にペースを落とすことなく、給油により
総合17位まで下がった順位を元の5位まで戻し、24周で佐藤にドライバーチェンジ。
佐藤は1スティント目同様か、それ以上のペースで周回。ベストは予選タイムを上回った。決して
クリアではないコース状況の中で、どのラップも大幅にペースダウンすることなくまとめ上げる。
本スティント開始時に5周あったトップとの差は3周となり15周回で順位を4位に押し上げた。

給油を済ませ、市川にドライバーチェンジ。マシンに慣れてきたためか、1スティント目より各周
のラップタイムのばらつきは少なくなっていた。マシンはトラブルなく、依然として良好な操作
性に安心して周回を重ねる。給油の間に5周回差で5位となったが、15周のスティントで再び4周回
差に戻した。
次は佐藤の本レース最後のスティント。順当に給油を済ませてコースイン。ここではピットイン
による順位変動はなし。レース後半に突入し、マシンも人間も消耗した状態であったが、佐藤は
さらなるハイペースで周回を重ね、ベストタイムを更新。2分24秒台に叩き込む。その最中、
トップのアクアCBシビックが70Rにてクラッシュするというアクシデントにて114周でレースを
終え、これにより順位は3位に繰り上げられた。
昨年ガス欠に泣いたSUN耐。今回それだけは避けたいという思いで給油を予定していたところ、
レッドクロスにて全車スローダウン。幸運にもこのタイミングでちょうど給油に入ることが
できた。順位は落ちたが5位までで食い止められ、最終ドライバーの常松に交代する。

給油にて安全マージンを得たことで、最終スティントはエンジン回転数縛りを解除。DC5本来の
パワーが解き放たれる。前スティントに比べ、全体的に1~2秒早いペースで周回する常松。マシン
も労わりつつ、万全な状態での完走を目指してひた走る。ゴールの時間が刻一刻と迫る中、堅実
な走りで順位をキープ。懸念されたミッショントラブルにも見舞われることなく、無事に140周を
走破し、総合3位で7時間のチェッカーを受けた。

慣らし走行に徹していたRX-7は、この日トラブルなく7時間を完走。112周回にて総合29位で無事
にチェッカーを受けた。ロータリーエンジンながらあくまでも慣らしとして走行し続けていた
結果、燃費がよかったこと、またストレート区間ではゆっくりでありつつもコーナリングは
非常に高いアベレージスピードを保っていたことが大きな要因になったと考えられる。因みに
クラス別では一台のみのエントリーであったため、必然的にクラス優勝となった。


~レース後、チームオーナーコメント~
まずは、メンテナンスを担当してくださったLair Factory関川さん、サポートしてくださった皆様、
ありがとうございました。安心して車に乗ることができ、無事に完走することができました。
順位は3位表彰台という結果で、自分としては立派な結果であると考えてはおりますが、本心と
してはやはり頂点に立ちたかったという思いがあります。 そのためにはより緻密な燃費計算や
ピット作業を煮詰めていかなければならないということを痛感したレースでした。
自身の走りについては、自分のスティントで多々あったオーバーテイクシーンで、クリアであって
もそうでなくてもできる限りタイム差が出ないように走ることを意識して走行しました。コンス
タントにラップを刻むことができたのは自分の大きな成長のひとつであると思います。次回は
11月にも耐久レースがあるので、そこでは総合優勝目指し、皆で力を合わせて臨みたいと思います。

Koshido Racing 佐藤 元春