2025.06.19 ENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE Rd.2鈴鹿サーキット-4月25日練習走行-
■Session1
本日の走行は8時からと少し早めのスタート。天候は曇りで気温は15~16℃といったところ。スタートはいつも通り柴田から。今回はニュータイヤで予選を想定したアタックの練習である。アウトラップでのタイヤウォームを少し失敗したと本人は話していたが、計測ラップ2周目で昨年の鈴鹿予選ベストを上回る最高のタイムを早々に叩き出し、ピットへ戻る。本人もまだ余裕があるようで、明日の予選本番のアタックはますます目が離せなくなった。ピットイン後は佐藤にドライバーチェンジ、佐藤も柴田同様に予選を想定したアタック練習。コースイン後まもなくは少しマシン特性に悩まされているかと思われたが、計測3ラップ目あたりから本日のコンディションに順応し、タイムが縮まっていく。130Rのボトムスピードが昨日よりも高い領域で安定しており、2分31秒前半をマーク。30秒台も視野に入れた状態で1枠目の走行を終える。
続いて浅井が搭乗。昨日から限られた走行時間しかとれなかった中で、ようやくまとまった練習ができるようになった今回。浅井も例にもれずこの流れに乗じ、2分32秒7までタイムアップさせる。日に日に目に見える速さを身につけていったことで本人の中でもよい流れを掴んでいる様子が伺えた。
■Session2
この走行枠は他クラスとの混走。試験的にリアウイングを変更し、富士24時間に向けたテストも兼ねての走行。
まずは柴田が搭乗し、マシンの様子を見ながら走行を開始する。他クラス車両をパスさせつつの走行ながら、計測周では安定して2分31秒台をマーク。普段スーパーGT300クラスで戦っているドライバーでもあり、クラス違いの混走は手慣れたもの。パスのさせどころが絶妙である。KOSHIDO RACINGのドライバー陣を引っ張る存在として実力を遺憾なく発揮。
柴田に続いては浅井がコースイン。今回は山本の走行時間をしっかり確保するために短時間での搭乗となったが、後続の処理にまだ慣れない様子でSession1のような走行はできず、混走における課題が明確となった。一方で山本は劇的に速いタイムはでの周回はないものの、2分33秒台をコンスタントに重ねる堅実なドライビングでレースペースづくりの基礎を作り上げる。ミスのないドライビングでマシンにも負担の少ない走行を披露し、練習走行のセッションを有効に活用した。
■Session3
この走行枠はグループ2専有となり、ST-Q、4、5F・5Rクラスの車両がコースへ。ドライバーは佐藤からスタート。本戦用ロードスターでのマイレージが少ない中、確実に走りの精度を上げており、柴田と遜色のない2分31秒台のペースでの周回を可能とした。早々に走行を切り上げ、本日走行時間が十分に取れていない山本にステアリングを譲る。
山本はタイヤのグリップが低下しつつある中で、ライン取りの工夫やセクター1・2を4速ホールドでボトムスピードをキープする走りを試みるなど、様々な走り方を追求。その中で2分32秒台をマークし、レース本番に向けた走りを組み立てつつあった。
■Session4
本日の最終枠。天候は午前中より曇りの状況が続き、気温・路面温度ともに上昇はなし。この走行枠では柴田は搭乗せず、佐藤・山本・浅井が走行した。柴田はオンボード(車載)映像を確認しながらアドバイザーに徹し、3名のドライビングを見守る。
最初の搭乗は佐藤。最終枠かつ全クラス混走ということもあり、クリアラップの獲得にはなかなか至らない。それでもこれまで取得時間が限られていた走行データを少しでも多く収集し、マシンセッティングをより詰めるべく各ドライバーがそれぞれの仕事をする。 2時間の走行枠をしっかりと走り切り、二日目の走行日を有意義なものとした。
■走行後ドライバーコメント
・佐藤
柴田選手の加入でセッティングをつめる速度が大幅に早くなり、自分を含めた他のドライバーの平均タイムの底上げにもなった。予選が楽しみになっている。
ライバルたちが皆速いことはわかっているが、やるからにはAドライバーとして一番時計を出せるように全力で走ってくる所存。
スポンサーの皆様も観戦にお越しになるので、表彰台のてっぺんに上がることを目指して全力で挑む。
・柴田
走行時間がたくさんあったので明日に備えた予選のシミュレーションからログの走行テストもできたので良い一日になった。
明日は決勝スタートを少しでも優位に運ぶために全開でポールポジションを獲得できるように頑張りたい。
・浅井
本日の走行は午前一本と午後一本。午前はマシンの状態もタイヤのコンディションも良好で、やはり条件が良いと自分の想定以上に良いタイムが出せて操作もイメージの通りで、いけるという感触が得られた。
午後はロングスティントで使用したタイヤを履いて燃料も軽めの状態で走行したが、自分の課題はやはりそこにあり、グリップの低いタイヤでどうタイムを稼いでいくのか、また多くの他クラスとの混走の中でロスなく走らせるにはどうすべきなのかというところを考えたい。
明日の予選はおそらく計測2周しかできないと思われるため、無理せず今まで培ってきたものを惜しみなく出して挑みたい。
・山本
本戦を想定して念入りにタイヤのグリップ力低下などをみながらロングスティントを乗ったが、比較的ペースもよく感触は良好だった。良いデータも取れたと思う。但しほかのチームもペースが良いのでそこを警戒しつつ、夜に解析されているであろうデータに基づいて決勝で勝つというストラテジーに向けて走りを組み立てたい。
明日は予選ということでできることが限られてくるが、時間の経過とともに変化する路面にセットアップをどのように調整できるかというところが肝になってくるはずなので、そのあたりを念頭に走らせたい。