RACING

北海道から全国へ、そして世界へ!
子供たちへ「希望」と「勇気」を与えるために走り続けたい。

2021.07.27 2021年7月11日 北海道クラブマンカップレースRd.2

5月16日に行われたRd.1に続き、十勝スピードウェイで開催された北海道クラブマンカップレースRd.2に我々恒志堂レーシングチームが参加した。
参加するレーシングドライバーは、

佐藤元春選手(12号車)

浅井康児選手(310号車)

いとうりな選手(35号車)

田代良二選手(516号車)
※Twitterの一部では512号車と間違えて紹介しています。申し訳ありません。

の、4名である。

決勝前々日の練習は、十勝地方のスッキリとした晴れ空の下で実行した。
7月だというのに時折厚めの上着が必要なくらいの涼しい風が吹き、屋外での活動には過ごしやすい気候だ。

翌日、7/10は公式練習が行われたのだが、あいにくの霧雨がサーっと路面を濡らす天気となり、その後も降ったり止んだりを繰り返していた。
当日の天候はいかに……と、ドライバーもクルーたちも心配する中での気合の練習走行。
雨でも風でも、中止になるほどの荒天に見舞われない限りは、戦わねばならない。

そんなシビアでストイックな状況に置かれる、モータースポーツではあるが、合間にはこうして佐藤選手の奥様やお子様が加わって、ほのぼのとしたやり取りが交わされる風景もある。
こういう時、映像撮影をしていて良かったなと個人的に思う。

練習に対する意気込みをインタビュー。
実は、このレースに参加する数日前に佐藤選手から、

「今回は優勝をするから、ドキュメント方式で撮影してほしい」とオファーされた。
優勝を目指すのは毎度勿論のことではあるのだが、そのように事務所の筆者の席まで来て改まって言われたものだから、少し驚いた。撮影のコンセプトにまで言及するので、今回は相当気合が入っているのだな、と思った。
このインタビューでも、ポールトゥウィン、つまり予選で1位を獲得し、決勝でもトップのままゴールを目指すと言っている。これは、いつにも増してホットなレースを目の当たりにすることになるかもしれない、と考えていた。

7/11 予選・決勝当日となり、各選手に意気込みを聞く。

レース当日は、前夜に降った雨の影響で、朝の内は路面が少々濡れていた。
しかし、何度か見てきたレースで経験済みだが、朝濡れていたとしても決勝本番までには乾ききることがほとんどなので、それほど憂慮はしなかった。

いよいよ始まる、予選走行。

戦に全てを懸ける武人の如き表情。
この出走前の皆の顔を撮るのが、個人的に好きだ。
ピットから車両が走り出す頃、ピットロードがドライになっていることに気付いた。これならば、コース上も乾ききっているだろう。
あとは、皆の良い走りを祈るのみ。

予選結果

佐藤元春選手(12号車)
ベストラップ1:32.476
→ポールポジション(1番グリッド)

田代良二選手(516号車)
ベストラップ1:33.043
→5番グリッド

浅井康児選手(310号車)
ベストラップ1:33.153
→6番グリッド

いとうりな選手(35号車)
ベストラップ1:33.667
→10番グリッド

タイムは12番グリッドまで1:33台で、非常に拮抗したタイムでの戦いだった。そんな中、佐藤選手がポールポジションを宣言通りに勝ち取り、ピット内は大きく沸き立った。

撮影から駆け足で戻りながら、ピットを撮った様子。
「有言実行」という言葉に、信憑性が付いた瞬間を見た。
やれば出来る、やらねば成らない、成らないのは行わないからである、という趣旨の言葉はこの世にいくつもあれど、実際に有言してからの実現という行為は、何物にも代えられないものだと感じた。
佐藤選手の言う通り、肝心なのは決勝。
ピットクルーたちの整備の手に、いつにも増して力がこもっているのが見て取れた。

決勝は、午後からなのでそれまで暫しの休憩。

迎える決勝の瞬間。

ポールポジションに着く、佐藤選手。
先頭に位置する車両には、各媒体のカメラマンなどがいつも以上にやってきて、ちょっとした撮影会になった。
身内は勿論のこと、周りからも期待されているんだなと、当たり前ながらも改めて感じた出来事だ。

グリッド上での撮影を終え、ついにスタートの瞬間。

このとき、このカメラでは捉えていないが、2番グリッドの平中繁延選手がスタート前にグンッと進んでしまい、後程反則スタートの判定を取られ、ドライビングスルーペナルティを課されることとなった。

恒志堂レーシングチームのスタートは概ね良好だったが、5番グリッドスタートの田代良二選手(516号車)がミッショントラブルで、1コーナー到達前に17位まで順位を下げてしまう。

1LAP1コーナー時点で、佐藤選手(12号車)は1位キープ、浅井選手(310号車)は5位、りな選手(35号車)は8位といった状況。

8コーナーを回る頃には、りな選手(35号車)が7位へアップ。
田代選手(516号車)は13位まで上がるが、6コーナーに差し掛かったところで痛恨のスピンにより、再び順位を17位に落としてしまった。

2LAPを回った頃、12号車佐藤選手と平中選手の2台がトップ争いをし、間を空けて集団が追いかけるといった形になっていた。
5位の浅井選手は一進一退の攻防を繰り広げ、7位に位置するりな選手は前の30号車鬼塚益生選手と6位を奪い合う激しい状況。

4LAPに入るメインストレート、平中選手のマシンがドライビングスルーペナルティのためにピットレーンに進入し、これにより佐藤選手はトップ独走状態へ。
浅井選手は4位へと上がるものの、背後にはピッタリと鬼塚選手が付いているので油断はできない。
そこから100メートル強の距離を置いて、りな選手が6位に位置していたが途中で555号車松橋智史選手に抜かれて7位まで後退。
最下位まで落ちていた田代選手は、14位まで順位を上げた。

依然として1位の佐藤選手、しかし背後にはそう遠くない距離にライバル車両が存在し、いまにも首元へナイフを突きつけてきそうな勢い。
4位を激しく奪い合う浅井選手と、7位のりな選手が後を追う。

8LAP、レースが終盤へと差し掛かる頃、4位の浅井選手に鬼塚選手が肉薄しサイドバイサイドを繰り返す。
1コーナーでは、何とか抜かれまいと浅井選手がコクピット内で体を前後に揺らす様子も見られた。
そして、レースの展開が大きく動いた9LAP、浅井選手を抜いた鬼塚選手が2コーナーを抜けた地点で大きくスピンし、それを避けようとした松橋選手も同じ場所でスピンしてしまう。
これにより、りな選手は5位に浮上した。

11LAPまでに田代選手は13位までアップ。
1位佐藤選手、4位浅井選手、5位りな選手という並びを維持したまま、迎えた最終ラップ。

佐藤選手、宣言通りに優勝!
華麗なポールトゥウィン、予選から決勝を先頭走者のままで走り切った。
途中、順位ダウンとなるような危ぶまれる瞬間が無く、常に安定した走りを見せてくれた。

お子さんを抱いての表彰台。
レース前にシャボン玉でたくさん応援してくれたのも、勝利に結びついたかもしれない。

最終着順は、

佐藤元春選手(12号車)
→1着

浅井康児選手(310号車)
→4着

いとうりな選手(35号車)
→5着

田代良二選手(516号車)
→12着

浅井選手、りな選手は非常にライバル車と競り合う形が続いたが、後半順位をアップできた。
田代選手は、スタート直後のギアチェンジに手間取った以外は素晴らしい追い上げ、良い走りを見せてくれた。

佐藤選手の優勝コメントをご覧ください。
この中でも言及している通り、優勝宣言により自分を追い詰めてからの1位というのはなかなか達成できないものだと思う。

このレースの詳細については、後日YouTube動画にて報告するので、そちらもお楽しみに。

今後とも、恒志堂レーシングの応援をよろしくお願いいたします。

 

 

2021.07.15 2021年6月5日・6日 富士チャンピオンレースRd.2 FCR-VITA/KYOJO CUP

今回は、2021年6月5日~6日にかけて行われた、富士チャンピオンレースの模様をお伝えしよう。

富士チャンピオンレースとは、元々新人育成を目的としたレース「富士ホリデーレース」として始まった。
レースにデビューしたのが富士だというレーサーは多く、新人ドライバーの登竜門的存在となり、何度か改称と開催時期の変更を経て、今ではルーキーだけでなく10年以上出場を続けるドライバーも増えてきているのだという。
FCR-VITAに佐藤選手と中川選手、KYOJO CUPにはいとうりな選手と兼松由奈選手が挑む。

▲6月5日のFCR-VITAに向けて練習する様子。

▲6月6日のKYOJO CUPに参戦するおふたりも、練習をチェック。

▲日本ハムグループ様が、新たにスポンサーしてくださることに。

この動画にもあるが、1.5kmにも及ぶ非常に長めのメインストレートを誇っており、ここでは熱いサイドバイサイドや複数台でのワイドが見られることだろう。

▲この動画は観客席の上方から撮影。距離の長さがわかることと思う。

TGRコーナー(第1コーナー)を抜け、第2コーナーからコカコーラコーナーへと続く直線を撮影した。
コースの一部の撮影だけでも、ここまでズームしないと映像に捉えきれない。さすが全長約4.5kmの大きなサーキットだ。

初日の練習走行は天気に恵まれ、路面コンディションも良好ということで、非常に有意義な予習になったそう。
ただし、翌日6月4日(金)と、KYOJO CUP決勝の6月6日(日)の天気は雨予報となっており、選手とピットクルー、スタッフの皆はそれが大きな懸念点となっていた。
実際に、6月3日(木)の練習走行を終える頃には、すっかり富士山が見えなくなるほどに雲が厚くなり、翌日の天気が悪くなるのを示唆していたのだ。

迎えた翌日。

雨の中、気合のウェット走行練習を敢行するも、降水確率90%以上という予報の通りどんどん雨脚が強まっていくサーキット。
最終的には、早めに練習を切り上げ、翌日の決勝に向けてコンディションを整えておくことにした。
練習後、佐藤選手の乗車したVITA-01は、バケツで水をかぶせたかのように水浸しになっていた。

朝のうちは、前日の大雨の影響で路面がウェットで、コース上にモヤがかかっている状態だったが、佐藤選手と中川選手がミーティングに参加している間に晴れてきた。
ほかのレースプログラムが行われ、多くの車両が走行するタイヤとの摩擦によって、ドンドン路面が乾いていったのだという。
天候が味方するか否かというのも、レースでは重要なファクターになるのだな、と実感した。

こちらは、予選と決勝に挑むふたりのインタビューの様子。
路面はドライになりつつあり、あとは練習通りに気合の走行をして、ぜひ入賞して頂きたいところ。
コースの様子を直前に見に行くと、路面は完全に乾いていた。

予選の走行は荒れることなく、ジェントルな雰囲気の中で行われた。
結果は、610号車佐藤選手が13番グリッドからスタート、35号車中川選手が12番グリッドからのスタートとなる。

決勝がスタートし、コカコーラコーナーで接触があったのかスピンする車両が現れ、それを避けるために後続が慌ててハンドルを切りコースアウトが多発する事態になった。
やはり、決勝ともなるとドライバーの皆さんに気合が入るのか、練習や予選よりも攻めた走りをしているように感じたのは気のせいではないはず。

https://twitter.com/higeryugo/status/1401043013577547776

上の動画は中川選手の35号車から見た様子。
ファーストラップではこのような危なっかしい場面を見ることもあったが、その後は安定したレース展開となり、35号車と610号車が連れ添って順位を上げていく形に。

両車ともに大きく順位を上げてのゴールとなり、特に佐藤選手は13グリッドからスタートし、着順6位と大健闘。

レース終了後のコメント。息ピッタリの最後のポージングにも注目。
何事も継続と学び、共に育つを掲げる佐藤選手と中川選手、恒志堂としての姿勢が伝われば幸いです。
諦めずに何度でも挑戦していくという意志のもと、さらなる順位アップのために戦ってまいります。

 

翌日、2021年6月6日。

いとうりな選手と、兼松由奈選手にインタビュー。
りな選手はVITA-01のレース経験者ですが、兼松選手は今回が何もかも初めてづくしということで、カメラ越しにも緊張が伝わってきていた。
そんな中、朝から降り始めた弱い雨が、富士の路面をまた濡らしているのが気がかり。

予選、コースインしていく場面。
りな選手が先陣を切り、そこへ佐藤選手のアドバイスを受けながら兼松選手が後を追うように発進していく。
雨によって、前日と打って変わって路面はウェットになり、スリップにだけは気を付けてもらいたいと願うばかり。
こうして撮影に関わるようになる前は、テレビなどでスピンやクラッシュを見ても、凄いことだな怖いな、と対岸の火事のような感覚でいましたが、いまはただただ無事でレースを終えてピットに戻ってきてほしいな、と考える。

ご覧の通り、非常に滑りやすい状況の中で走り切った。
610号車りな選手が11番グリッド、35号車兼松選手が15番グリッドからのスタートとなり、いざ決戦の時を待つ。

この時点では路面が濡れていたが、午前中に予選を行い、それから時間をおいて午後15時25分から決勝ということで、それが功を奏することとなる。
時間が経つと雨はやみ、路面は完全にドライになったのだ。ああ、お天道様ありがとう!

両者ともに、コースが乾いたということでテンション爆上げの図。
インタビューする自分も嬉しくなって、いつもより多く撮影しながら話しかけてしまった。
ともあれ、かくして決勝の時は近づき、気持ち的にも環境においてもベストコンディションの中で思う存分に戦えることとなった。

そして、迎えた決勝レーススタートの瞬間。
りな選手の610号車があまりにも良いスタートを切り、カメラが一瞬見失ってしまった。
本来いると思わしき辺りに存在しないので、あれ?となってしまい……慌ててカメラアングルが追いかけている。
一気に、2台の間をすり抜けていく姿は、上方から見ていても気迫十分だ。
第1コーナーでさらに2台の間を縫っていくという、圧巻の全力走行を見せてくれた。
その時の模様は、恒志堂のYouTubeチャンネルに動画としてアップしているので、そちらもご覧いただきたい。

 

 

スタート後、先頭集団の4台ほどが競り合う状況が続き、それを追うようにりな選手がついていく。
少し離された後方を走るも、兼松選手は練習の時よりも確実に速く走れるようになっており、レースのペースに取り残されることがなくなっていた。

ゴールのあとに修正があり、正式順位は、
いとうりな選手11番グリッドスタートで、5位にてゴール。
兼松由奈選手は15番グリッドスタートで、10位でのゴールで確定した。

富士のレースは天候が変わりやすいという話を事前に聞いていたが、今回も例外ではなかったようだ。
しかしながら、刻一刻と路面状況が変化する中、皆さん素晴らしい走りを見せてくれたと思う。
FCR-VITAの佐藤選手、中川選手、そしてKYOJO CUPのりな選手、ジャンプアップでのゴールがとても見事だったと思う。
VITA-01でのレース、決勝、初めてという兼松選手も、インタビューで言及していますが、無事に無傷での完走、何よりだった。

まだまだ、今年のレースシーズンは始まったばかりなので、来月7月にある十勝スピードウェイでのレースを始め、これからも恒志堂レーシングの挑戦する姿をレポートして参ります。

これからも、応援よろしくお願い致します。

 

 

2021.07.14 2021年5月16日 北海道クラブマンカップレースRd.1

今回は、2021年5月16日に十勝スピードウェイで行われた、北海道クラブマンカップレースRd.1の様子を、当日撮影した動画を交えてレポートしていく。
レースが行われた十勝スピードウェイは、北海道河西郡更別村という場所にあり、北海道地図でいうと右下のほうに位置する。
のどかで自然がたくさんあり、農家一戸辺りの所有する土地の広さが十勝管内で最大を誇っていて、北海道内どころか、全国でも有数の畜産農業地帯となっている。
全国に先駆けて真っ先に5G通信網が配備されたというニュースがあったが、「なんで更別に?」と思う人が多くおられるだろう、しかしながら更別村は無人トラクターが公道を走っていたり、ドローンでの測量システムの実証実験が行われていたりと、実は日本のITの最先端技術が取り入れられている地域でもあるのだ。
数年後にはアメリカのシリコンバレーみたいになっていたら面白いし、夢がある。

話がかなり脱線してしまったが、レースのレポートに入ろう。

北海道内唯一となる国際自動車連盟(FIA)公認サーキットで、5,100mのグランプリコースを備えており、3,400mのクラブマンコースと1,700mのジュニアコースに2分割して使用している。

ワンテイクで、練習中の4台をまとめて撮影することができた。
この8番コーナーは左への20Rのキツめの角度で、さらに直前の7番コーナーが右曲がりの25Rという逆カーブだということから、スピンする車両をたまに見かける難所だ。
アクセルワーク、ブレーキング、コーナーを抜けての立ち上がり、といった複合的な操縦スキルが要求されるだろう。

アドバイザーとして、平中克幸選手が同行してくださっている。
ご自身もレーシングドライバーであり、各地を戦って回っている身でありながら、こうしてスケジュールが合う限りは我々に朝から晩まで同行してくださり、様々な面から助言をして頂ける、これは本当にありがたいことだ。
恒志堂レーシング、スタッフ一同、本当に感謝しております。

レースや練習走行の合間の、ホッと一息ついた瞬間は、こういった選手の素の表情を捉えることができる。
いとうりな選手、見た目からクールな人なのかなと思いきや、結構気さくでお茶目な性格で自身も”自分は男の子です”というくらいに活発な人だ。
この、風越星名を撮影する姿、凄いシルエットになっていたので思わず休憩中だった筆者はカメラの電源をオンにした。

予選に向け、各選手のインタビューをしたので、その様子をご覧いただきたい。

朝から濃いめの霧が立ち込める、十勝スピードウェイ。
路面がウェットではないもののドライとは言えない状況で、各選手は慎重なアタックを強いられることとなった。

ベストではないコンディションではあっても、恒志堂レーシングの面々は自分らしい走りを全うし、己の中での最高の成績を目指すスタンスで勝負に挑むという意気込みだ。
そういった姿勢が、チーム一丸となって必要以上に気負うことなく表彰台を狙う……という良い雰囲気を作り上げているように思う。
撮る側も、過度な緊張をせずに撮影に集中することができるので、個人的にも有難い環境だと感じている。

予選結果

12号車 佐藤元春選手 3番グリッド
310号車 浅井康児選手 5番グリッド
777号車 大島良平選手 8番グリッド
35号車 いとうりな選手 9番グリッド

以上の並びでのスタートとなる。
霧が完全には晴れない中、恒志堂の車両を含め15台のVITA-01による戦いの火蓋が切られた。

上記、レース撮影初心者の自分が最初に見て不思議に思ったのが、正式スタート前にゆるりと1周だけ走って、再びスタート位置に戻り、改めて本気のスタートをする……というところ。
例えばマラソンだったり、短距離走だったりすると、まずスタートしたら本気の一本勝負なので、ウォーミングアップのようにまず1周してね、とはならないのだが、レースの場合は「あ!始まった!」と思ったら、周回してゆるーりとスターティンググリッドに戻ってきて、仕切り直し。という風になる。初めて見たときは「フライングでもして、またやり直しになったのかな?」と思ったのだが、違った。
よくよくこの撮影後に調べてみると、レースにおいては最初にフォーメーションラップといって、通常は必ずスタートする直前に行われるものなのだという。
このフォーメーションラップは、路面状況をドライバーが確認をしたり、スタート前に冷えてしまったタイヤを蛇行や急加減速をして温めたり、ランナーが体を温めるかのように実行される。

そして、改めてグリッド入りをし、正式な本番スタートとなるのだ。
まるで、車両たちが身震いをしつつ、手足をポキポキと鳴らして戦いに備えているかのよう。

決勝レースの展開は、ほぼほぼスタートの形のまま順位が変わることなく、接触やスピンといったトラブルもないままにゴールした印象。
硬派な、それでいて紳士的な、単純にスピード同士のバトル、という感じを受けた。

スタートしてから、各車グリッドの順番を維持したまま走行。
いとうりな選手の35号車が、発進直後に8番から6番手にアップした以外は、ほとんど変化のない展開となった。
中盤、LAP5に突入しファーストコーナーに差し掛かったタイミングで、佐藤選手の12号車がアウトから1台に抜かされて4位となる。
終始、佐藤選手の赤いVITA-01と青いライバル車との差し合いが繰り広げられた。
そのまま各車、最終LAPまで多少の前車との距離を縮めたり広げたりという状況はありつつも、大きく競り合う場面も見られなかった。

結果は、

12号車 佐藤元春選手 4着
310号車 浅井康児選手 5着
35号車 いとうりな選手 6着
777号車 大島良平選手 9着

という結果となった。
皆様お疲れ様です。

レース後、撤収作業の合間に弊社代表の佐藤選手にインタビューすることができた。

話にある通り、ライバルたちのミスが無かったということもあり、スタートからゴールまで非常にハイペースなレースだったように思う。
撮影をして回るうちに、あっという間に終わっていたかのように感じた。

また、7月11日には北海道クラブマンカップレースの第2戦が行われるので、それに向けて恒志堂レーシングはたゆまぬ努力を重ねていく。

引き続き、応援をよろしくお願いいたします。

 

 

2021.07.13 2021年5月9日 OKAYAMAチャレンジカップレース Rd.2

今回は、自分(恒志堂 映像撮影・編集担当 寺澤)が同行したOKAYAMAチャレンジカップレースの模様をお伝えする。

レースには、映像撮影と編集、さらに以下の恒志堂レーシングTwitterアカウントのリアルタイム更新という役目のために参加した。
モータースポーツについては、お詳しい方からすれば拙い知識しか持ち合わせていないので、現地でレーサーの方やピットの方などに勉強させて頂きながらのレポートになる。

以下、現地にて更新した動画付きでレポートしていく。

このレースは2時間耐久のルールとなっており、途中でドライバーを交代しながら戦う。
弊社代表の佐藤選手とプロレーシングドライバーの平中克幸選手が、タッグを組んで参加した。
何週目でピットインするか、交代するか、燃料やタイヤは大丈夫か、といったピットクルーとの綿密な打ち合わせ、連携が必要となる。
ちなみに、佐藤選手は今回、岡山国際サーキットでのレースが初めてである。

引用:http://www.okayama-international-circuit.jp/guide/course.html

 

コースは主にメインストレートとバックストレートの2本の直線、ヘアピンコーナー、リボルバーコーナーなどのバンク角が大きいテクニカルコーナーが待ち構えている。
それに加えて、写真や映像では分かりにくいと思うが、コース中で最も標高が高い地点と低い地点の差はなんと29mもあるのだ。
直線、コーナー、坂と、様々な状況に対処する能力がドライバーには求められるだろう。

この動画では、車両はコーナリングしながら登坂している。
コースをよく分かっていないと、上がってるの?下がってるの?という事態になりかねない。

上の動画は、リボルバーコーナーを抜けて、パイパーコーナーに向かう様子だ。
直線はグッと上りになっており、ヘアピンをを抜けると緩やかな下りになっている。

メインストレートの全長はおよそ600m、この限られた直線でトップスピードを出せるのかどうかが、上位を狙う鍵となるだろう。

予選走行、まずは平中選手による第1スティントが開始される。
複数の車両が混み合う形となり、接触やスピンが多発し、赤旗が振られる場面を多く見かけた。

その後、佐藤選手へとバトンタッチし、赤旗を振られレースを中断しながらもアタックを敢行。
他車のトラブルに集中力を削がれかねない状況ながらも走り切り、予選での順位は12位となった。
決勝は、12番グリッドからのスタートとなる。

予選の荒れ模様からして、決勝も荒れるかもしれない……。と、予想するも、意外にも決勝では赤旗が振られる場面がなかった。
そのため、非常に堅実な、マシンとドライバースキルのガチな戦いが繰り広げられることとなる。

第1スティントを佐藤選手が走り切り、平中選手にたすきを渡すシーン。
ピットタイム3分4秒、レース開始40分経過のタイミングで第2スティントをスタートさせた。

第1スティントの佐藤選手は20周、第2スティント平中選手は23周のタイミングでピットイン。
ここで第3スティントを佐藤選手にドライバーを交代。

サーキットに西日が差し始める頃、ピットタイム3分ジャストでコースインした。
ドライバーのレーステクニックが勝利に重要なのは勿論であるが、このようなピットクルーによるレース前のマシンセッティング、レース中の迅速で精密な給油やメンテナンスも、非常に重要な要素となっている。
皆の応援とサポートを背に受け、ラストスパートに向けて全力で走る佐藤選手がチェッカーを担う。

結果は、惜しくも表彰台に届かなかったが、5着でゴールという結果になった。

 

走行後、ふたりのドライバーにそれぞれインタビューをした。

惜しくも5位、されど5位。
先述の通り佐藤選手は岡山初参戦でありながらも、順位をアップさせる走りを見せてくれた。
そして、平中選手はデータと経験から的確な助言をチームに与えてくれ、ドライバーとしても間違いなく順位に貢献してくれた。
我々は、次回こそは表彰台、優勝を目指すといった目標を掲げ岡山を後にした。

以下、弊社YouTubeチャンネルに投稿したダイジェスト動画もあわせてご覧ください。

 

 

引き続き、恒志堂レーシングの応援をよろしくお願いいたします。