RACING

北海道から全国へ、そして世界へ!
子供たちへ「希望」と「勇気」を与えるために走り続けたい。

2021.07.27 2021年7月11日 北海道クラブマンカップレースRd.2

5月16日に行われたRd.1に続き、十勝スピードウェイで開催された北海道クラブマンカップレースRd.2に我々恒志堂レーシングチームが参加した。
参加するレーシングドライバーは、

佐藤元春選手(12号車)

浅井康児選手(310号車)

いとうりな選手(35号車)

田代良二選手(516号車)
※Twitterの一部では512号車と間違えて紹介しています。申し訳ありません。

の、4名である。

決勝前々日の練習は、十勝地方のスッキリとした晴れ空の下で実行した。
7月だというのに時折厚めの上着が必要なくらいの涼しい風が吹き、屋外での活動には過ごしやすい気候だ。

翌日、7/10は公式練習が行われたのだが、あいにくの霧雨がサーっと路面を濡らす天気となり、その後も降ったり止んだりを繰り返していた。
当日の天候はいかに……と、ドライバーもクルーたちも心配する中での気合の練習走行。
雨でも風でも、中止になるほどの荒天に見舞われない限りは、戦わねばならない。

そんなシビアでストイックな状況に置かれる、モータースポーツではあるが、合間にはこうして佐藤選手の奥様やお子様が加わって、ほのぼのとしたやり取りが交わされる風景もある。
こういう時、映像撮影をしていて良かったなと個人的に思う。

練習に対する意気込みをインタビュー。
実は、このレースに参加する数日前に佐藤選手から、

「今回は優勝をするから、ドキュメント方式で撮影してほしい」とオファーされた。
優勝を目指すのは毎度勿論のことではあるのだが、そのように事務所の筆者の席まで来て改まって言われたものだから、少し驚いた。撮影のコンセプトにまで言及するので、今回は相当気合が入っているのだな、と思った。
このインタビューでも、ポールトゥウィン、つまり予選で1位を獲得し、決勝でもトップのままゴールを目指すと言っている。これは、いつにも増してホットなレースを目の当たりにすることになるかもしれない、と考えていた。

7/11 予選・決勝当日となり、各選手に意気込みを聞く。

レース当日は、前夜に降った雨の影響で、朝の内は路面が少々濡れていた。
しかし、何度か見てきたレースで経験済みだが、朝濡れていたとしても決勝本番までには乾ききることがほとんどなので、それほど憂慮はしなかった。

いよいよ始まる、予選走行。

戦に全てを懸ける武人の如き表情。
この出走前の皆の顔を撮るのが、個人的に好きだ。
ピットから車両が走り出す頃、ピットロードがドライになっていることに気付いた。これならば、コース上も乾ききっているだろう。
あとは、皆の良い走りを祈るのみ。

予選結果

佐藤元春選手(12号車)
ベストラップ1:32.476
→ポールポジション(1番グリッド)

田代良二選手(516号車)
ベストラップ1:33.043
→5番グリッド

浅井康児選手(310号車)
ベストラップ1:33.153
→6番グリッド

いとうりな選手(35号車)
ベストラップ1:33.667
→10番グリッド

タイムは12番グリッドまで1:33台で、非常に拮抗したタイムでの戦いだった。そんな中、佐藤選手がポールポジションを宣言通りに勝ち取り、ピット内は大きく沸き立った。

撮影から駆け足で戻りながら、ピットを撮った様子。
「有言実行」という言葉に、信憑性が付いた瞬間を見た。
やれば出来る、やらねば成らない、成らないのは行わないからである、という趣旨の言葉はこの世にいくつもあれど、実際に有言してからの実現という行為は、何物にも代えられないものだと感じた。
佐藤選手の言う通り、肝心なのは決勝。
ピットクルーたちの整備の手に、いつにも増して力がこもっているのが見て取れた。

決勝は、午後からなのでそれまで暫しの休憩。

迎える決勝の瞬間。

ポールポジションに着く、佐藤選手。
先頭に位置する車両には、各媒体のカメラマンなどがいつも以上にやってきて、ちょっとした撮影会になった。
身内は勿論のこと、周りからも期待されているんだなと、当たり前ながらも改めて感じた出来事だ。

グリッド上での撮影を終え、ついにスタートの瞬間。

このとき、このカメラでは捉えていないが、2番グリッドの平中繁延選手がスタート前にグンッと進んでしまい、後程反則スタートの判定を取られ、ドライビングスルーペナルティを課されることとなった。

恒志堂レーシングチームのスタートは概ね良好だったが、5番グリッドスタートの田代良二選手(516号車)がミッショントラブルで、1コーナー到達前に17位まで順位を下げてしまう。

1LAP1コーナー時点で、佐藤選手(12号車)は1位キープ、浅井選手(310号車)は5位、りな選手(35号車)は8位といった状況。

8コーナーを回る頃には、りな選手(35号車)が7位へアップ。
田代選手(516号車)は13位まで上がるが、6コーナーに差し掛かったところで痛恨のスピンにより、再び順位を17位に落としてしまった。

2LAPを回った頃、12号車佐藤選手と平中選手の2台がトップ争いをし、間を空けて集団が追いかけるといった形になっていた。
5位の浅井選手は一進一退の攻防を繰り広げ、7位に位置するりな選手は前の30号車鬼塚益生選手と6位を奪い合う激しい状況。

4LAPに入るメインストレート、平中選手のマシンがドライビングスルーペナルティのためにピットレーンに進入し、これにより佐藤選手はトップ独走状態へ。
浅井選手は4位へと上がるものの、背後にはピッタリと鬼塚選手が付いているので油断はできない。
そこから100メートル強の距離を置いて、りな選手が6位に位置していたが途中で555号車松橋智史選手に抜かれて7位まで後退。
最下位まで落ちていた田代選手は、14位まで順位を上げた。

依然として1位の佐藤選手、しかし背後にはそう遠くない距離にライバル車両が存在し、いまにも首元へナイフを突きつけてきそうな勢い。
4位を激しく奪い合う浅井選手と、7位のりな選手が後を追う。

8LAP、レースが終盤へと差し掛かる頃、4位の浅井選手に鬼塚選手が肉薄しサイドバイサイドを繰り返す。
1コーナーでは、何とか抜かれまいと浅井選手がコクピット内で体を前後に揺らす様子も見られた。
そして、レースの展開が大きく動いた9LAP、浅井選手を抜いた鬼塚選手が2コーナーを抜けた地点で大きくスピンし、それを避けようとした松橋選手も同じ場所でスピンしてしまう。
これにより、りな選手は5位に浮上した。

11LAPまでに田代選手は13位までアップ。
1位佐藤選手、4位浅井選手、5位りな選手という並びを維持したまま、迎えた最終ラップ。

佐藤選手、宣言通りに優勝!
華麗なポールトゥウィン、予選から決勝を先頭走者のままで走り切った。
途中、順位ダウンとなるような危ぶまれる瞬間が無く、常に安定した走りを見せてくれた。

お子さんを抱いての表彰台。
レース前にシャボン玉でたくさん応援してくれたのも、勝利に結びついたかもしれない。

最終着順は、

佐藤元春選手(12号車)
→1着

浅井康児選手(310号車)
→4着

いとうりな選手(35号車)
→5着

田代良二選手(516号車)
→12着

浅井選手、りな選手は非常にライバル車と競り合う形が続いたが、後半順位をアップできた。
田代選手は、スタート直後のギアチェンジに手間取った以外は素晴らしい追い上げ、良い走りを見せてくれた。

佐藤選手の優勝コメントをご覧ください。
この中でも言及している通り、優勝宣言により自分を追い詰めてからの1位というのはなかなか達成できないものだと思う。

このレースの詳細については、後日YouTube動画にて報告するので、そちらもお楽しみに。

今後とも、恒志堂レーシングの応援をよろしくお願いいたします。