2025.07.31 ENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE Rd.4 スポーツランドSUGO-練習走行-
7月3日(木) 練習走行1日目
■搬入
マネージャーとメカニックが先行して現地入りし、段取り良くピット設営していく。前回の富士24時間では広々使えたピットもSUGOではそのようにはいかず、限られたスペースに無駄のない配置で機能的なガレージへと変貌させる。
ピット棟の2階にはゲストルームを確保。ドライバーの待機やスポンサー様おもてなしの空間として設営した。
■Session1
この枠はすべての走行時間を柴田が担当。毎戦最初は必ず柴田によるチェックと調整をルーティーンとしている。アウトインを繰り返し、SUGOにおけるセッティングを詰めていった。
セオリー通りに走らせると好タイムにつながらず、SUGOならではの走らせ方があると各ドライバーは異口同音に語る。経験豊富な柴田が佐藤、浅井にアドバイスを送り、
セカンドセッションに向けて走行を組み立てていった
■Session2
この走行枠ではA・B・Cドライバー全員が搭乗。限られた時間内でそれぞれがアタックするセッションとなった。
まずは柴田がコースイン。計測1周目に1分40秒648をマークし、2周目というところで赤旗中断。そのままピットに戻り、ここで早々に佐藤にドライバーチェンジとなる。
このレースウィーク初搭乗で1分44秒台からのスタート。2周回で着実にタイムを縮め、1分43秒184をマークしたものの、ここではまだ様子見の段階である。
残り10分間は浅井がドライブ。まずは1分44秒313。その後すぐに1分43秒139をマークし、そのままの勢いでタイム更新できるかといったところであるが、このレースウィークはかなりの猛暑に見舞われ、ドライバーもマシンもポテンシャルは持ち合わせながらもそれを遺憾なく発揮することは難しい状況。最後のアタックは1分43秒313と更新ならず、ここで浅井は走行を終えた。
7月4日(金) 練習走行2日目
■Session1
この日は8:00からのスタート。翌日の予選と大凡同時刻ということもあり、予選想定のセッティングで走行しているチームもみられる。
そのような中、KOSHIDO RACINGはユーズドタイヤをそのまま使用し、連続走行でのデータの集積と各ドライバーのドライビングのブラッシュアップに臨んでいた。
柴田、佐藤、浅井がそれぞれしっかりとアタックラップを設け、ベストは柴田がマークした1分40秒085。それに続く形で1分41秒台前半をマークする佐藤と浅井。タイヤをはじめとした条件を考慮すると悪くはない流れといえる。
走行後は3名のドライバーが集まって即ドライビングについての振り返りに徹していた。最終コーナーへのアプローチやSUGOならではのクルマの向きの変え方など、互いの経験と感覚をもとにベストを模索。3名で一台のマシンに搭乗する以上、ドライバーごとにセッティングを大きく変えることは難しい。ここで走り方の方向性が一致していれば各ドライバーが無理なくロトスタ号を操ることができ、結果良いレース運びが可能となる。幸いにもKOSHIDO RACINGのドライバー陣はここがほぼ一致しており、それぞれが同じ視点で高め合うことができていた。
■Session2
この走行枠は予選想定でニュータイヤを投入。燃料搭載量も調整の上、まずは佐藤からコースイン。但しブレーキパッドの新調にともない、アウトラップから2周程度は当たりつけの走行。そこからアタックラップに移る。ファーストアタックは1分41秒535。続く計測2周目は1分40秒494と順調にタイムアップしていく。ここで10分間のFCY(Full Course Yellow)訓練をはさみ、その間に柴田にチェンジ。計測開始早々に1分39秒600のベストタイムをマークし、この時点で本走行枠のST-5Rクラストップタイムを樹立する。
続くセカンドアタックは1分40秒044。ここで柴田のアタックは終了。浅井にチェンジする。ファーストアタックは1分42秒200。その後はクリアラップがとれておらず1分43秒台に甘んじていたが、1分42秒876と上昇の兆しを見せ、最終的に1分41秒405を記録した。その後は佐藤が再びステアリングを握り、1分42秒台で連続周回。決勝想定でも安定したペースでの走行ができることを証明し、セッションを終えた。
練習走行後ドライバーコメント
■Aドライバー:佐藤 元春
SUGOは4月の遠征が初走行と、これまでのマイルが少ないため経験値を増やしていかないと自分の中で納得いく走りができていないというのが現状。他のサーキットとは違う走らせ方が必要なのでそれを意識して二日間練習に臨んだ。明日は予選なのである程度限られた練習時間だったが、ロトスタ号の特性とどうすればタイムが出るのかということがわかってきたので、そこに自分がしっかり合わせてアタックしたいと考えている。
マシンの仕上がり自体は非常に良く、バランスも良いので、あとは自分のスキルをロトスタ号にどれだけ合わせられるかというところがポイントになると思う。明日は柴田選手・浅井選手としっかり手を携えて表彰台目指して走りたい。
■Bドライバー:柴田 優作
仙台なのでと期待していたが、想定以上に暑いSUGOで酷暑の中でのレースになりそう。そのような中でもチームが暑さに耐えられるようなマシンを作ってくれて、トラブルなく二日間のテストを終えることができた。現場での内圧調整やロングスティントに合わせたセッティングもしてくれているので、ここまで順調に来ていると思う。
予選はBドライバーのノックダウン方式ということである意味いつもと違うプレッシャーを感じるが、意地でも上位を獲得して佐藤選手に良い状態で繋げられるようにしたい。
■Cドライバー:浅井 康児
春に練習に来てそれほど苦手意識はなかったものの、タイムを追うとスリリングで急にリスクが上昇するという感覚だった。その際は自分の車を使ったのでそこそこ攻めた走りができたが、今回はそうではないので守りに入ってしまった。そうなるとやはりタイムは出せない状態。一日目はそのような感じで終了してしまったが、二日目は1本目で少しペースを上げていくとまずまず良い感じでまとめ上げることができた。ただ、2本目でさらに詰めようといろいろなことを考えて走ると全然タイムが出なくなってしまって、特に最終コーナーはタイヤのグリップレベルとの相関関係でタイムが上昇すると考えていたがそうではなく、逆にロスをつくってしまった。ホームコースの十勝スピードウェイとは全く違った結果が出たことへの学びは大きかった。
明日は予選・決勝ということで、今回見えてきたものを具現化して結果に繋げていきたい。絶対にクラッシュやスピンといったミスはないように、且つ良いペースで走り切って結果を出したいと思っている。