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2017.08.28 北海道クラブマンカップレース 特別戦 十勝3時間耐久レース VITA-01

 

開催日時:2017年8月20日

開催地:十勝スピードウェイ(北海道)

ドライバー

#610:佐藤 元春、平中 克幸(ダンロップタイヤクラス)

#310:大島 雄一郎、久保 拓也(ヨコハマタイヤクラス)

#712:竹谷 和浩、中川 隆吾(ヨコハマタイヤクラス)

#610   予選:1/12位 決勝:1/12位

#310   予選:3/5位  決勝:3/5位

#712   予選:2/5位  決勝:2/5位

天候:予選/晴れ 決勝/晴れ

路面:予選/ドライ 決勝/ドライ

 

十勝スピードウェイで行われるJAF公式レース、北海道クラブマンカップ特別戦。

今大会は特別戦と銘打っている。

 

その理由はシリーズ第四戦で行われる北海道クラブマンカップはスプリントレース(※1)であるが、今大会のみ3時間の耐久レース(※2)となる為である。

※1スプリントレース:規定周回数を一人で走行し、最も早く周回した者が勝利するレース
※2耐久レース:規定された制限時間内に、最も多く周回したチームが勝利するレース

 

この全国でも物珍しいVITAの耐久レースということも有り、鈴鹿サーキットや岡山国際サーキットを主戦場としポイントリーダーとして活躍している選手や、

なんと日本のモータースポーツを築いてきたレジェンド、津々見友彦選手や長坂尚樹選手、そしてVITA-01の生みの親、神谷誠二郎選手も参戦した。

 

この本州からの遠征組みを交えることによりいつも同じ顔ぶれになりつつある十勝スピードウェイに新しい風が吹き込まれ、練習日から普段とは違った緊張感が漂いながらレースウィークはスタートした。

 

 

 

 

今大会は耐久レースらしく、VITA-01クラス(ダンロップタイヤクラス、ヨコハマタイヤクラス)、N1-1000での混走レースとなる。

 

またVITA-01においてはレギュレーションでタイヤの2種類の使用が認められており、ダンロップ指定タイヤはヨコハマタイヤ指定タイヤより3秒ほど早く周回出来る性能差であるため、同車種でも履いているタイヤでクラス分けが行われた。

※今大会以降の北海道クラブマンカップは全てヨコハマタイヤ指定タイヤとなり、ダンロップ指定タイヤは認められない。

 

ダンロップ指定タイヤ(DIREZZA ZⅡ☆spec)と ヨコハマタイヤ指定タイヤ(ADVAN FLEVA)

見て分かる通りDIREZZAはスポーツタイヤのパターン(溝)をしているが、

FLEVAは一般的なラジアルタイヤのパターンをしている。

 

 

ダンロップ指定タイヤクラスには6台、ヨコハマタイヤ指定タイヤクラスには5台がエントリーした。VITAと混走するN1-1000クラスには7台がエントリー。

ベース車両にはVITz(1000cc)が用いられており、1分47秒~1分50秒で周回するため、1分31秒~1分40秒で走るVITAにとってはいかにオーバーテイクするかもかなり重要になり場合によっては順位もすぐ変わるレース展開となる。

 

#610 スタートドライバーはAドライバーの佐藤元春が担当

 

VITA-01ダンロップタイヤクラスにエースカーの610号車がエントリー。

チームオーナー兼エースドライバーの佐藤元春がAドライバー、SUPER GTや86/BRZ Race等で活躍中の平中克幸をBドライバーとして迎え、万全の体制で優勝を狙いにいく。

 

佐藤元春は直近大会で徐々に練習の成果を発揮し順位を上げている。

優勝を目指して挑んだ前大会はセーフティカーや赤旗中断となる荒れに荒れたレースを2位で終えており、今大会でのリベンジに燃えている。今大会は圧倒的な優勝を目指し更なるトレーニングを積み重ねた。

 

平中克幸は先日ここ十勝スピードウェイにて開催された86/BRZRaceダブルヘッダーを2連勝で飾っており、十勝3連勝かつ今シーズン十勝全勝を狙う。

 

#310 スタートドライバーはAドライバーの大島雄一郎が担当

 

310号車はヨコハマタイヤクラスにエントリー。

まずAドライバーは大島雄一郎。ただし大島は今回より初めてのヨコハマタイヤ指定タイヤでのレースとなる。前大会では6位入賞しておりポイントも獲得している。

今大会では数々のチューンドカーやスーパーカーで慣らしてきた技術でヨコハマタイヤ指定タイヤも乗りこなし、初の表彰台そしてポイント獲得を狙う。

 

BドライバーはKoshidoRacingから初参戦の久保拓也。

久保は86/BRZRaceや過去も数々のレースに参戦しておりレース経験が非常に豊富で、それを知っていたチームオーナーの佐藤元春より声が掛かり、急遽エントリーが決まった。VITAそのものには過去に鈴鹿サーキットでのレース経験も有るが、十勝スピードウェイでのVITA走行は初めてとなる。しかし持ち前の豊富なレース経験で今大会にも高い順応性を見せ、スポット参戦ながら大島のポイント獲得を後押しする。

 

#712 スタートドライバーはAドライバーの竹谷和浩が担当

 

712号車も310号車と同様にヨコハマタイヤクラスにエントリー。

 

Aドライバーは前大会よりKoshidoRacingから出場している竹谷和浩。

前大会はリタイヤという結果に終わっている。初参戦の大会においてもリザルトこそ残しているがトラブルにより完走しておらず耐久戦での完走を目指す。

竹谷はライバル達がダンロップ指定タイヤを使用していたが、ヨコハマタイヤ指定タイヤを装着し参戦しており、他の今回より同タイヤを装着しているライバルとのタイム争いが期待される。

 

Bドライバーは中川隆吾。

KoshidoRacingの母体、有限会社恒志堂のスタッフで、昨年の10月2日十勝スピードウェイで行われた86/BRZ Raceへの出場経験が有る。

ただしVITAでのレースは初めてであり、前日練習から好調の竹谷の相方としてどこまでタイムを縮めていけるかが712号車のキーポイントとなる。

 

 

DAY1

■8月19日(土) 特別スポーツ走行

チームは土曜日からサーキット入り。ドライバー全員が揃い走行を開始する。

この日に走行枠は耐久戦向けとなっており、一枠50分となっている。

 

各ドライバーはそれぞれマシンへ乗り込みそれぞれのチーフメカニックと相方のドライバーとミーティングを行い、走行メニューを決め消化していく。

その間にもチームは各ドライバーの運転による燃費を計算し耐久レースへ向けてドライバーチェンジや給油のタイミングを逆算し決定する。

 

また耐久レースならではの給油やドライバーチェンジの練習も実戦を想定して行われた。

練習走行時に久保がリヤを接触してしまいウイングが傾いてしまうアクシデントも発生したが、メカニックがすぐさま応急処置をして対応にあたった。

 

練習走行での各々のベストタイムは以下の通り。

 

 

#610

佐藤 元春:1;33,964

平中 克幸:1;32,893

#310

大島 雄一郎:1;38,077

久保 拓也  :1;38,565

#712

竹谷 和浩:1;37,063

中川 隆吾:1;37,643

 

 

DAY2

■8月20日(日) 公式予選(10:34~11:09)

 

8月の陽気に相応しくない気温の中、大会は幕を開けた。

その大会当日の午前中は、二輪によるロードレースが行われていた。

そのレースの中で転倒がありライダーが救急車で運ばれる事態となってしまい、北海道クラブマンカップカップレースは予定よりやや時間を押して始まった。

 

4輪の北海道クラブマンカップの予選ルールは、登録ドライバーが全員アタックしチーム内の最も早いタイムでグリッドが決定される。

Koshido Racingの場合であると予選35分の間でドライバーが2名共運転をし、

かつタイムを出す必要があるので、タイヤと燃料の都合上で1番手ドライバーにタイヤを暖めさせ燃料を減らし、2番手ドライバーにアタックをさせるという作戦で全車統一となった。

 

610号車は佐藤→平中と予選を行い、他車を寄せ付けないタイム1;31,714を記録。

これは十勝スピードウェイのVITAにおけるコースレコードとなるタイムである。

予選2位~5位が1;33,9秒台に集まっていることを見るといかにずば抜けたタイムか分かる。

 

310号車は大島→久保でのアタック。1;38,735を記録し、ヨコハマタイヤクラスで4番手へと付ける。

 

712号車は中川→竹谷でのアタック。1;36,951を記録。

1位が1;36,716、2位が1;36,822に肉薄するタイムを出し、3番手へ付ける。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

DAY2

■8月20日(日) 決勝レース(14:52~17:52)

 

レースも公式予選と同様に時間がおしており、予定より約1時間遅れでのスタートとなった。

 

スタートドライバーを務めるのは、610号車は佐藤、310号車は大島、712号車は竹谷となった。スタート方式はグリッドから一斉にスタートするスタンディングスタートではなく、SUPER GT等でも用いられているローリングスタートとなる。

 

ポールポジションの佐藤は2番手の18号車Team OWL☆さくら眼科VITAと駆け引きを行う。牽制が上手くいき抜群のスタートを魅せる。

そしてかなりの余裕を持ち第1コーナーへ進入。ブロックラインを走る必要も無く、しっかりとレコードラインを走行し逃げ切りを図る。

 

3号車の竹谷は前を行く48号車Team OWL☆さくら眼科VITAを捉えることに成功する。しかしオーバーテイクまでは届かない。来るときが来るまで周回を重ねながらテールトゥノーズの戦いを続けていく。

2号車の大島も前を行く769号車シルバーアローbitcoin SATRI01に離されぬよう喰らいついていき、オーバーテイクするチャンスを伺う。

 

8周目、1位を走る610号車に悪夢が襲い掛かる。

2番手の十勝スクール鬼塚兄弟VITA 7号車が周回遅れのVitzを抜く際に610号車のリヤに接触し、両車スピン。5番手まで順位を落とししまう。

しかし佐藤は熱くなりすぎることもなく冷静なドライビングで前車の間隔を詰めていき順位を上げる。そして佐藤はポジションを3番手まで戻したところで、平中へとバトンタッチ。

平中は各セクターベストを塗り替えていき、勢いをそのままに1番手と2番手をオーバーテイク。

 

610号車は再びトップに立つ。

 

 

 

712号車は前を走るTeam OWL☆さくら眼科VITA48号車の真後ろについて、1コーナーで仕留める。

それまで何度もオーバーテイクするチャンスはあったが、中々物に出来ず悔しい序盤でもあったが、竹谷の男気を感じられたオーバーテイクだった。

これにより712号車はヨコハマタイヤクラスでトップに躍り出る。

 

712号車と310号車はそれぞれ久保、中川へスイッチする。

久保も徐々に自己ベストを更新しながら周回数を重ねていく。

中川もVITAの公式レースは今回が初めてでは有ったが、ライバルドライバーと遜色のないタイムを刻んでいく。

 

 

 

 

各車ピットインの時は、ドライバー交代、給油作業と一緒に行うことが禁止され、それぞれ別に行う必要がある。

 

ここでメカニックの腕の見せ所である。

ドライバー交代時のシートベルト補助も阿吽の呼吸で遂行し、給油作業は何度も練習を行った成果を発揮し、素早い作業でドライバーを送り出すことに成功。

そのおかげもあり、ピットストップ最低3分間の滞在というレギュレーションが有ったのだが、3分も掛からない時間で作業は全て完了していた。

今回のレースでもメカニックの技量と連携が際立っていた。

十勝スピードウェイの空はうっすらと薄暗くなる。

チェッカーフラッグが振られる瞬間が近づいてきた。

 

最終スティントはそれぞれ、610号車は平中、310号車は大島、712号車は中川が担当した。

1位をひた走る平中は、2位に約1周ものギャップを築いて独走中。

ヨコハマタイヤクラスの712号車と310号車はそれぞれ2位と3位を死守。

大島は慣れないタイヤで四苦八苦もがき、中川も終盤になるにつれて疲労感が増していたが、最終スティントを予選と変わらないようなタイムで周回する力走を見せてくれた。

 

マシンは3時間の連続走行でもエンジンパワーダウンを感じず、シフトフィーリングも変わらない。そして3台ともノートラブルで走行を重ねる。

 

チーム全員が見守る中、フラッグタワーの電光掲示板に表示されている時間がゼロに近づいていく。

 

 

感動のゴール。

 

チーム全員の努力と苦労が報われた瞬間である。

 

 

 

 

レース終了後。

 

各々がドライバーを褒め称える。

 

610号車 佐藤元春、平中克幸

ダンロップクラス 優勝 総合優勝

610号車 大島雄一郎、久保拓也

ヨコハマタイヤクラス 3位

712号車 竹谷和浩、中川隆吾

ヨコハマタイヤクラス 準優勝

 

 

 

この度は610号車が悲願の優勝をすることが出来ました。

この結果は皆様の応援に応えることが出来るよう、日々努力をしてきた結果です。

 

日頃からの応援、本当にありがとうございます。

皆様が思っている以上に、声援が本当に力となります。

 

また今回は結果としては素晴らしいものでありましたが、この結果に満足せずに、次戦も表彰台の中央に立ちシーズンの優勝を目指して努力を続けて参ります。

 

次回の北海道クラブマンカップ第3戦は、9月24日に行われます。

 

エースカーの610号車には、佐藤元春

310号車には、大島雄一郎

712号車には、竹谷和浩

 

以上のドライバーで優勝を目指します。

 

皆様には是非現地で、その興奮を味わって頂ければと存じます。

 

今回もご支援、ご声援頂きました事に感謝申し上げます。