2017.08.22 RACE REPORT北海道クラブマンカップレース Rd.2 VITA-01
開催日時:2017年7月20日 開催地:十勝スピードウェイ(北海道)
ドライバー:佐藤 元春(#610)、大島 雄一郎(#310)、竹谷 和浩(#712)
マシン:KSDRacing VITA1号機、2号機、3号機
参戦クラス:北海道クラブマンカップレース (VITA-01クラス)
天候: 予選/晴れ 決勝/晴れ
路面: 予選/ドライ 決勝/ドライ
<結果>
佐藤元春 予選:2/14位 決勝:2/14位
大島雄一郎 予選:8/14位 決勝:6/14位
竹谷和浩 予選:10/14位決勝:リタイヤ
十勝スピードウェイで行われるJAF公式レース、北海道クラブマンカップ第二戦が開幕した。
KoshidoRacingはVITA-01クラスに、竹谷和浩選手を迎え3台体制でエントリー。
エースカーの610号車はチームオーナーでもある佐藤元春がドライブ、310号車は前回同様に大島雄一郎、
今回よりKoshidoRacingとして参戦する竹谷和浩は712号車をドライブする。
エースカーをドライブする佐藤元春は先日からの走り込みとSuperGT GT300クラスに参戦しているKoshidoRacingのドライビングアドバイザーでもある平中克幸によるセッティングが功を奏し、1分33秒台半ばで安定して周回出来るようになっており、優勝へ向けて満を持しての参戦となる。
<DAY1> 7月28日(金) 特別スポーツ走行
チームの一部は金曜日からサーキット入り。真夏のような茹るような暑さの中、佐藤元春と竹谷和浩が走行を開始した。
気温とそれに比例して上がっていく路面温度、さらに同日開催される86/BRZ Raceの影響もあり、路面コンディションが良いとは言えない中での走行となった。
86/BRZ Raceで使用されるタイヤは走行する度に大量のタイヤカスが散らばり、一度走行をする度にこのタイヤカスを拾ってしまうのである。
このタイヤカスが自らのタイヤに付着するとグリップ力が著しく低下するため、走行ごとに取らなくてはならなくなる。
このようなコンディションということもあり、佐藤元春は1:34,677を記録。竹谷和浩は1:37,380を記録し練習を終えることとなった。
<DAY2> 7月29日(土) 公式練習日
この日から310号車のドライバー大島雄一郎も合流し、3台での走行を開始した。
昨日から引き続き路面コンディションは到底良いものではないが、比較的気温が下がったこともありタイムとしてはやや向上した。
また公式練習日というよりもありライバル達が続々と走行を始めた。
それを確認したチームはアシスタントが総動員してライバル達のタイムや情報を収集し、エンジニアが中心となり戦略を考え本戦へと挑む。
~以下、公式練習後コメント~
佐藤 元春
「平中選手や坂野選手、古井戸選手との差を詰めることが出来た。ただ公式練習日ということもあり三味線を弾いているだろう。油断せずに優勝をイメージして予選を挑みたい。練習の成果を発揮することが出来れば表彰台には登れると思う。」
大島 雄一郎
「先日に連発して出せたパーソナルベストの1分35秒台で走行できないとレースでは厳しい。タイム的にはそこまで伸びなかったが、元春さんのタイムを見ると、このタイムの落ち方は外部的な要因だと感じている。だからそこまで深刻ではないのかなとポジティブに捉えている。レースラップになると上位陣もタイムは落ちてくるはずなので、そこになんとか絡めるくらいでは走り、少しでも上位に絡みたい。」
竹谷 和浩
「1分37秒台を安定して周回できるようになってきた。タイヤが違うので(他選手はグリップ力に優れるDUNLOP ZⅡ☆specだが、竹谷選手のみグリップ力が劣るYOKOHAMA FLEVAを使用)表彰台に絡むことは難しいが、コース上に出てしまえばそんなことは関係ない。出場するからには少しでも上の順位を目指してベストを尽くしたい。」
<DAY3> 7月30日(日) 予選(8:00~8:15)
前日の陽気から一転、開始時間が早いこともあり少々肌寒いコンディションの中、予選が行われる。
佐藤はなかなかクリアラップをとれない厳しい展開の中、予選終了残り3分となったところで1分33秒343を叩きだし、予選2番手につけた。
佐藤は「なかなかクリアラップが取れずタイヤの美味しいタイミングでのアタックをし損ねてしまった。ただフロントローからのスタートであれば、スタートで先頭を目指し逃げ切りを図りたい。」と語り、決勝への意気込みを見せた。
また前回大会の予選が1分34秒131であったことからドライビングスキルの目覚ましい向上がタイムから見受けられる。
大島は目標としていた1分35秒台こそ出なかったものの、1分36秒023を記録。やや悔いが残りながらも予選8番手につけた。
大島は「ザウルス勢を抑えることが出来て良かった。後は前にいるマシンを1台づつ抜いていくイメージを強く持ち決勝に臨みたい。」と
早くも決勝レースで順位を上げることを誓った。
竹谷はなかなかタイムが伸びず苦戦したが、チェッカーフラッグが上がった最終周に1分37秒067を記録。
練習時のベストタイムに迫るタイムを記録することができ、予選10番手につけることができた。
「思ったよりはタイムが出て良かった。ザウルスはなんとかストレートで抜きその前を走る大島さんの後ろに付いていき少しでもレースを楽しみたい。」そのように語った。
一段落した後に決勝に向け、さらなる改善を目指したミーティングが行われる事となった。
7月30日(日) 決勝レース(10:10~ 12周)
いよいよ決勝レースが始まる。フォーメーションラップを終え、それぞれがグリットへと整列する。
まずは佐藤がスタートで観客に魅せる。ポールポジションのOPTeck☆東北海道ヤナセVITA01 坂野 研を突き放し、
悠々1番手で1コーナーをクリア。2コーナーも単独で進入する余裕を見せ、早くも逃げ切り態勢と入る。
大島もJAF公式戦2戦目とは思えないスタートを決め先頭集団に食らいついていく。
上々の滑り出しを見せた2台と異なったのは、712号車の竹谷。
スタートこそしっかりと決めコーナーへ差し掛かる前に135号車 トバコスレーシング Zn Jr 阿部晃太をオーバーテイクし1コーナーへ差し掛かる。
その時だった。
前方集団がスタートでもつれていた結果、コーナーリングスピードが急激に落ちて進入していた。そこに勢いよく飛び込んできた竹谷はコーナーリング中に前方へ追いついてしまい、急ブレーキ。そのブレーキングによりブレーキロックしてしまったマシンはスピンしてしまう。
そこへ後方より進入してきた5号車 TeamKIZASHI1 近藤保が竹谷の左リヤに衝突。この衝突により2台共走行は不可能となり、セーフティーカー(以下SC)が出動。
佐藤はこのSCの後に付こうとした瞬間、コース内側より88号車坂野が佐藤の前方へと飛び出し、あわやSCに衝突しそうになる。
(※SCが出動中の追い越しは禁止であり、その後88号車はペナルティとなる。)
こういったトラブルも目立ち、レース競技長はセーフティーカーの秩序が守られず危険であると判断。レースは赤旗中断となった。
赤旗中断は約20分。長い待ち時間とオフィシャルの混乱。レースはどのように再開されるのかオフィシャルの指示を待つ時間が続く。
ようやくオフィシャルから指示がくだされる。
再開はSCによるスタートとなった。1週目にスタートを決め88号車をオーバーテイクした佐藤にとってはなんとも不運な結果となる。
SCのライトが消え、ピットレーンへと戻っていき、レースは再開された。
88号車のスリップストリームを用いて加速をする佐藤は、1コーナーを先頭で進入する。
ただしコーナーに差し掛かった時には88号車と61号車HDC 日本平中自動車 平中繁延とのスリーワイド。
61号車に行き場を抑えられた88号車はアウト側へ膨らみ、佐藤は危険と判断し減速し回避行動を取る。同様に2コーナーでイン側についていた11号車 さくら眼科十勝スクールVITA 今野訓昌が本来であればアウト側のコースを空けなければならないが、オーバーラン。避けなければ接触するようなライン取りで強引に前に出てくる。
その後、佐藤に何故かドライブスルーペナルティが提示される。ペナルティとなる理由は全くわからないため、チームから佐藤へペナルティを無視して周回を重ねるよう指示。チームマネージャはすぐにオフィシャルへと駆け込み、オフィシャルが勘違いしてペナルティを出していると直談判。そしてこの3周後に一度出したペナルティが取り下げられるという珍事も発生する。チームの指示に従う佐藤は動揺しながらも周回を重ね続ける。
大島は軽量さを活かしインフィールドで差を詰めてくる135号車をうまく抑え込み順位を守る。そして同時に前方を走る18号車さくら眼科☆OWLwithRS-α01古井戸彩子を追いかける。その後のレースは荒れに荒れた前半に比べ、静かに周回数を減らしていく。
佐藤はその後61号車と順位が入れ替わった11号車のオーバーテイクを試みるが僅かに届かず。
大島も18号車を追いかけるが最後まで差は詰まることなくチェッカーフラッグを迎えることとなった。
佐藤はチェッカーこそ4位で受けたが、その後荒れた前半に88号車と61号車はSC中の追い越しでペナルティを受けており、順位が繰り上げられ2位表彰台となった。
大島は必死に先頭集団に食らいついていった結果、予選順位よりも2つ順位をあげ嬉しい6位入賞となった。
今回のレースは、優勝を目指していた佐藤元春は2位表彰台、大島雄一郎は6位入賞、竹谷和浩はリタイヤという結果でした。今回は非常に悔しいレースでした。
遠路遥々応援に来てくださった皆様、応援の連絡をくれた方々、本当にありがとうございます。応援が本当に力となります。
また決してこの結果に満足はしていません。次戦は表彰台の中央でより青い空を見るべく、努力を重ねて参ります。
北海道クラブマンカップ特別戦は、8月20日に行われます。次回のレースは特別戦と銘打ち3時間耐久戦となります。
エースカーの610号車には、佐藤元春・平中克幸
310号車には、大島雄一郎・久保拓也
712号車には、竹谷和浩・中川隆吾
以上のドライバーペアで優勝を目指します。
皆様には是非現地で、その興奮を味わって頂ければと存じます。
今回もご支援、ご声援頂きました事に感謝申し上げます。