2019.09.26 2019 Blancpain GT World Challenge Asia Fuji Speedway RACE REPORT
Blancpain GT World Challenge Asia Rd.3
開催日時(RACE1):2019年7月6日(土)
開催日時(RACE2):2019年7月7日(日)
開催地:富士スピードウェイ(静岡)
参戦チーム:Kizashi Koshido Saccess Racing
ドライバー:近藤 保 ・ 佐藤 元春
マシン:Lamborghini Huracan GT3
参戦クラス:GT3 AM(アマチュア)
天候:レース1~予選/曇り、決勝/曇り レース2~予選/曇り、決勝/曇り
路面:レース1~予選/ドライ、決勝/ドライ レース2~予選/ドライ、決勝/ドライ
レース1~予選:クラス4位/5台(全体21位/31台)
決勝:クラス3位/5台(全体18位/31台)
レース2~予選:クラス5位/5台(全体24位/31台)
決勝:クラス5位/5台(全体19位/31台)
SROモータースポーツグループがオーガナイズする本レース。2014年から開催されており、スポ
ンサーはスイスの高級時計メーカーであるブランパンが務める。
富士スピードウェイでの開催は、スプリント各地域戦として「GTワールドチャレンジアジア」と
しての1戦として扱われ、日本では他に鈴鹿サーキットにて開催されている。現在、ヨーロッパや
アメリカにて開催されており、グローバルシリーズへの位置づけを確立しつつある。
これまで富士チャンピオンレースシリーズをはじめとし、Ferrari challenge Trofeo やCARGUY
スーパーカーレース、マクラーレントラックデイ等、富士スピードウェイにおいて数々のレース
や走行会に参加してきたKoshido Racingであったが、ブランパンGTシリーズは今回が初。これま
でとは違った雰囲気に、ドライバーもチームスタッフもより一層レースへの意気込みの高まりを
感じていた。
富士スピードウェイのピットはブランパン参戦車両のみで埋め尽くされており、その関心の高さ
をうかがわせる。
ランボルギーニ、フェラーリ、ポルシェ、メルセデス、アウディといった名立たるメーカーが
ピットを埋め尽くす。マクラーレンからも1台であるが、720S GT3で参戦していた。
今回のチームはKIZASHI×恒志堂。ドライバーは佐藤の良き友であり、良きライバルでもある
チームKIZASHIオーナーの近藤選手とタッグを組んでの参戦。
但し、ブランパンシリーズはエントラントをチームではなくマニュファクチャラーに移行されて
いるため、Saccess Racingからのエントリーとなっている。
<DAY1> 7月5日(金) フリープラクティス(45分間×2本)
ブランパンGTのフリー走行枠はこの日2本が設定されている。翌6日にも予選の直前に30分間の
走行枠が設けられているが、これをドライバー2名で走るとなるとひとりあたり僅か15分となって
しまうため、ここで可能な限りマシンに慣れ、コース攻略を組み立てておきたいところである。
そのための基本的な準備時間をとるために、ドライバーの佐藤と近藤は7月3日から現地入りして
いた。ここでコックピット内の説明やシート合わせを入念に行う。
7月4日には新ドライバーを対象とした筆記試験があり、佐藤・近藤とも受験必須である。日本での
開催とはいえ、国際規格のレースだけに問題はすべて英語表記。今年、海外レースを経験している
二人は難なく解読し、無事にパスした。内容的にはレースにおける事例やとるべき行動など、
難しい問題もあったようだ。
そして7月5日、ようやくフリー走行の日を迎える。この日の天候は曇り、路面コンディションは
ドライ。
12時40分、練習走行1本目が開始される。まずは佐藤がコースイン。走り慣れた富士スピード
ウェイとはいえ、初乗りのマシンということで慎重な走り出しである。2周目、まだタイヤに熱が
入っていないためか、オーバーステアが顔をのぞかせる。
4周目を過ぎたあたりから挙動が安定し始めるが、GR Supraコーナーではテールが落ち着かない
様子が続いた。まずは1分49秒807をマークし、そこから1周重ねるごとに約1秒ずつ短縮して
いく。一旦ピットへ戻り、状況をメカニックに伝える佐藤。コーナー進入においてアンダーステ
アが強く出現すること、またクリップから出口にかけてオーバーステアがみられ、特にセクター
3で顕著にみられることが伝えられた。時間に余裕があったため、ひとまずそのままコースに
戻り、周回を重ねる。最終的に1分46秒892をマークし、近藤にステアリングを譲った。
近藤もまた慎重にコースインし、少しずつウラカンGT3の挙動を感じ取りながらペースを上げて
いく。アタック1周目は初走行で様子見ながらではあるが、1分48秒221をマーク。そこから徐々に
詰めていこうというところであったが、2周目のアドバンコーナーを立ち上がろうとスロットルを
開けた瞬間、スピンで走行ラインを塞いでいるポルシェが近藤の眼前に現れる。近藤は緊急回の
ために自らもスピンを余儀なくされ、イン側のランオフに飛び出す。コース復帰しようとエンジン
を再始動し、リバースギアに入れるが、その場でスタックしてしまう。その後まもなくレッド
フラッグが出され、走行は終了となった。
走行後の感想としては、まずタイヤのグリップ感が薄く、印象としてはタイヤが硬いと感じられ
た。それもそのはず、鈴鹿サーキットでの10時間耐久レースで使用しているタイヤと同じもので
あるため、耐久性には優れていてもここ一発のアタックではグリップ感が薄くなるのは当然のこと
である。
スピン車両を発見し、自らもスピンさせて緊急回避する近藤
この時ちょうどTOYOTA GAZOO Racing 86/BRZレース参戦のため富士スピードウェイに訪れて
いた平中克幸選手がアドバイザーとしてピットに訪れ、サクセスレーシングの坂本氏へタイヤ変更
のアドバイスがなされた。
その後、佐藤と近藤にもドライビングについての指南がなされる。まず近藤へは走行中の目線が
近いこと、そしてブレーキングの初期踏力が足りないという点である。
佐藤へはブレーキを余しており、そのためにコーナリング姿勢に持ち込む際の荷重が足りていない
こと、基本はオーバー寄りのセッティングのはずなので、進入のブレーキングでうまく飛び込めて
いないために荷重不足に陥ってアンダーを誘発しているという分析であった。このあたりはやはり
初乗りのマシンでの走行であるが故に、マシン特性を掴みきれていないところが最もな原因と言え
るであろう。ドライバー双方に共通してブレーキングに課題が残り、その後の練習走行に向けて
自らの走行を振り返った。
平中克幸選手による両ドライバーの走りの分析がなされ、アドバイスがとぶ
練習走行1本目の反省点を踏まえ、いざ2本目へ…といきたいところであったが、ここでトラブルが
発生する。エンジンに火が入らないのである。懸命に原因を検索するメカニック。しかし、ウラ
カンのエンジンは一向に咆哮をあげることはなく、練習時間が刻一刻と迫る。
2本目の練習走行の時間となったが、この時点でもまだ走行ができるか不明瞭な状態であった。
調査を進めていった結果、ミッショントラブルと判明し、メカニックは必死に修復に励む。
しかし、この日与えられた走行時間内での修復は難しく、その後の練習を諦めざるを得ない状況と
なってしまった。本レースウィークは、練習走行1本のみ、近藤に関しては実質1周のみという
厳しい状況でのスタートとなった。
メカニックの懸命な作業が続いたが、この日の走行は断念することに
<DAY2> 7月6日(土)
Official Practice(8:00~ 30分間)
レース1当日の朝を迎える。サクセスレーシングのメカニックたちの懸命な作業により、ウラカン
は再び戦える状態を取り戻していた。
この日はレース1の予選だけでなく、翌7日に行われるレース2の予選も一緒に行なわれるが、パラ
パラと雨が落ちている。8時から練習走行が組まれているが、今日のレースは誰もがウエットコン
ディションになるであろうと考えるような雲行きである。
この8時からの走行が最後の練習となるが、雨は止まず路面はウエット。レインタイヤでの走行と
なった。
今回は前日にほとんど練習できていない近藤が先行してコース入りする。マシンに慣れる時間も
極端に少なかった上にウエット走行を強いられたが、終始危なげない走りでラップを重ねていく。
アタック数周のラップタイムは2分をオーバーしていたが、次第にマシン特性と路面状況を掴み、
1分57秒329というタイムを刻んで佐藤に交代した。
前日に練習できてはいるが、ウエット路面という点ではまた走り方を変えなければならず、手探り
状態でマシンをピットアウトさせる佐藤。アウトラップを終え、計測周回に入ったところ、なんと
前日に引き続き再び赤旗終了を強いられる。2度の赤旗に阻まれ、満足に練習できないまま本番を
迎えることになってしまったサクセスレーシング。それでも前日に気になっていたコーナー立ち
上がり時のオーバーステアは車高調整により落ち着きをみせ、乗りやすくなったという佐藤の
コメントから、予選・決勝での躍進が期待された。
ここで練習走行は終えることとなったが、すべきことは走ることだけではない。
タイヤ交換やドライバーチェンジでも大幅に順位が入れ替わる可能性があるのがレースである。
ピットストップはピットレーン進入からピットアウトまで概ね97秒を要し、タイヤ交換なしだと
作業41秒で戻れる計算。ドライバーチェンジの他にタイヤ交換ありとなると10秒くらい余分に掛か
る見込みである。ドライバーだけではなく、メカニック・チームスタッフ全員で勝ちにいくべく、
各々が常にベストを尽くせるよう走行時間終了後の合間を縫ってピット作業の練習が行われた。
QUALIFYING 1(11:12~ 15分間)
練習走行では完全なウエット路面だった富士スピードウェイであったが、レース1の予選開始時に
は曇り空ではあるものの、ドライコンディションへと変わっていた。ここは近藤が担当すること
となる。
ドライ路面での練習不足から、コースイン直後のペースは抑え気味にマシンの動きを探りつつ
周回。後方から迫る他クラスの車両を上手くパスさせながら、アウトラップでウラカンと対話を
続ける。挙動を乱すことはなく、タイヤを傷めるようなステアワークもない。丁寧な走りでライン
をトレースしていく。
コースインから4周回時点での近藤のタイムは1分47秒台前半。これに対し、アマチュアクラスの
トップが1分44秒3。この時点ではトップにセクター2とセクター3で1秒づつ離される展開であった
が、5周目に1分46秒403をマークし、クラス4位につけた。本当はまだまだ詰められたはずである
が、予選1枠15分という短い時間が、練習時間の短い近藤に重くのしかかった。
QUALIFYING 2(11:34~ 15分間)
レース2の予選は佐藤が担当。直前に近藤が走行していたこともあり、タイヤはまだ熱を帯びてお
り、コースイン直後から攻めの走りを見せる。朝一の短い走行の中で、コーナー出口でのマシンの
動きが落ち着いていることを感触として得ていた佐藤。アタック1周目から初日の練習走行での
タイムを更新する。
1分45秒台で周回を続け、アタック5周目には1分44秒509まで詰めたが、周りのライバル達も順次
タイムアップしたことから順位はクラス5番手にとどまった。
今回のレースウィークはドライバーすべてが練習不足を強いられたが、その中でも佐藤、近藤は
ブランパンシリーズ初参戦ということもあり、そのハンデの大きさは言わずもがなといったところ
である。しかし、トップとの差は約2秒2。堅実な走りを続ければピット作業や相手のミスで順位が
入れ替わる可能性があるだけに、追い上げが期待された。
RACE 1(15:45~ 60分間)
レース1は近藤がスターティングドライバーを務めることとなった。
スタート方式はローリング。フォーメーションラップを終え、ホームストレートに戻ってきた各車
は周囲のライバルたちをけん制しつつ、スタートの瞬間を待つ。
グリーンシグナルが点灯し、各車スロットル全開。闘志をむき出しにしたGT3、GT4車両たちが
一斉に咆哮をあげ、1コーナーに向かって一気に加速していく。まずまずのスタートを決めた近藤
はアウト側1台分を残し、ライバルたちがひしめく中に飛び込んでいく。しかし、フォーワイドの
最もアウト側から仕掛ける形となった近藤はイン側から押し出され、減速を余儀なくされる。
何とか接触を避け、その後に続くコカ・コーラコーナーに向かっていくわけであるが、依然として
コース上の混雑は変わらず予断を許さぬ状況。そんなスタート直後のごった返している中、コカ・
コーラコーナーを立ち上がったところで1台のメルセデスがスピンし、コースの真ん中で停車。
後続車は慌てて回避動作に徹するが、すぐ後方を走っていた777号車CARGUY Racingの488GT3は
何とか避けたものの姿勢を崩し、スピンを喫してしまう。
これにより近藤は順位をひとつ上げたが、2周目にもダンロップコーナーで他クラスの2台が絡んで
止まっているところをすり抜け、3周目では一度は前に出られたプロクラスの99号車をGR Supra
コーナーでスピンしている間に交わす。4周目でもまたアドバンコーナーでスピンしているプロ・
アマチュアクラスのR8をパスし、同一周回内でスローダウンしている同クラス128号車のウラカン
の前に出た。毎周回ミスやトラブルに見舞われるライバルたちを尻目に状況を見定め、着実に周回
を重ねていった近藤が順位を上げていき、気付けばクラス3位に浮上していた。一旦は777号車に
前に出られ、ポジションを下げたが、13周目にはスピンしている60号車の前に出たことで再び順位
を取り戻す。
スタートして数周の間、周囲は荒れた展開に
自身のスティントも後半に差し掛かると走りが鋭くなっていく近藤。ミスすることなく予選と変わ
らぬペースで走り切り、1分46秒台を安定して刻んでいく。14周を走り切ったところで総合順位を
16位とし、ピットイン。ここで佐藤にステアリングを託す。
佐藤はこのレースウィークにおいてドライコンディションでの走行時間が少しとれていたことも
あり、ピットアウト直後からペースを上げていく。交代後2周目に60号車のポルシェに前に出られ
たものの、その後離されまいと追い縋る。60号車の方がラップタイムで1秒ほど速いが、引っ張ら
れる形で佐藤もペースが上がっていき、次第にピット作業中に前に出られた128号車のウラカンを
射程圏内に捉える。
128号車のウラカンを射程圏内に捉える佐藤
4周目の最終コーナーで上手く間合いを詰めた佐藤はそのままスリップストリームへ。同じウラ
カン同士であるため、コーナー立ち上がり直後は速度差が現れないが、コントロールラインを越え
た辺りからその距離はじわじわと縮まり、1コーナーでのブレーキング競争へ。
ここで辛くも前に出た後は、その差を徐々に広げていく。佐藤もまたノーミスで周回を重ね、
近藤が築き上げたポジションをキープ。タイムは予選時の2~3秒落ちと上がらなかったものの
堅実な走りが実を結び、クラス3位表彰台の結果をもたらした。
3位ゴールの瞬間
健闘をたたえ合う佐藤と近藤
初参戦で表彰台という快挙にチーム全員が歓喜した。
サクセスレーシングにとって良い流れの中、レース1は幕を閉じる。レース2に向け、チームとして
の結束をより強めることができた。
<DAY3> 7月7日(日)
RACE 2(13:05~ 60分間)
健闘を誓い、スタート前に固い握手を交わす佐藤と近藤
レース2は佐藤がスターティングドライバーを務める。このレースの予選も佐藤が担当しており、
好タイムをマークしていたものの、その時一緒に予選アタックしていたドライバーが強豪揃いで
クラス5位のポジションからのスタート。総合順位によるグリッドでは24番手と、スタート直後に
前方がごった返すことは必至であった。
そしてスタート。レース1同様にローリングスタートで各車一斉に加速する中、佐藤も遅れること
なく前を追従する。
1コーナー進入において早めに減速を始めた60号車のポルシェを一時はパスするも、立ち上がりで
車幅の半分以上をアウト側の縁石にのせていた佐藤は、加速体制に移るのが遅れたことで再び前に
出られてしまう。しかし、まだタイヤに熱が入らない状態ながら、真後ろについてプレッシャーを
かけ続け、アドバンコーナー進入で積極的にインを窺うなど、アグレッシブに攻める。練習走行時
に見られていたセクター3での挙動の乱れは見られなくなっており、3周目の1コーナーではついに
60号車を捉え、クラス4位に浮上。しかし同一周回のGR Supraコーナーで痛恨のスピンを喫し、
そのポジションを再び譲ることとなってしまう。復帰にやや時間がかかってしまったが、全開で
追撃を開始。GT4車両に至ってはアウト側から抜きにかかるなど、自らのミスを取り返すべく攻め
続けた。その後は大きなミスもなく、1分46~47秒台で周回。16周を走りきったところでセカンド
ドライバーの近藤にチェンジする。この時点で残り26分。
ライバルチームのピットインのタイミングで一旦は4位にポジションアップするが、これは暫定的
な順位であり、コースに戻った時点では再び5位となっていた。レース1にてドライ路面での感覚に
かなり馴染めてきた近藤は、1分48秒台前半での走り出しをみせる。
その後さらに詰めていこうというところでコース上にはセーフティーカ―の姿が。この時点で残り
13分。追い上げるには好都合な展開となった。しかし、6分間にわたって先導し続け、リスタート
となった時には残り7分。この短い時間で前を捉えるべく、再びペースを上げる近藤。セーフ
ティーカー導入前のタイムをさらに1秒近く縮めながらラップを刻み、60分が経過した。
クラス順位は5位のままでのチェッカーとなったが、レース1同様に堅実な走りを続けたことが功を
奏し、総合順位では19位にポジションアップしてのゴールとなった。
~レース後、ドライバーコメント~
今回初めてウラカンGT3での出場ということもあり、フリープラクティスで挙動をしっかり身体に
馴染ませようと思っていたところ、車両トラブルにてフリープラクティスでの練習時間が思った
ようにとれませんでした。そのため、ほぼぶっつけ本番での予選アタックとなりました。最初に
乗った状態では非常にリアが出やすく、ピーキーな状態だったため、もう少し後ろを落ち着かせる
方向性でセッティングしてもらいました。リアウイングを立たせたことによってリアの挙動が
落ち着き、コーナーリング中の姿勢は安定したものの、やはり若干アンダーステアが強くなった
ことと、ストレートスピードが落ちることによってメインストレートや300Rが活用できない状況
となりました。どちらを選ぶか悩みましたが、最終的には多少オーバーステアの方向に変更して
予選アタックに入りました。 ぶっつけ本番ではありましたが徐々に慣れることができ、自分とし
ては実力を発揮できたと思っています。但し、ヨーロッパ・アジアのプロドライバーたちが多く
出場しているレースであるが故に非常にレベルが高く、今の自分の実力では太刀打ちできるような
ものではありませんでした。
ブランパンアジアに関しても個人のスプリントレースではなく、チーム力が非常に生かされるもの
です。エンジニアやメカニックとより上手く連携できれば、もっと上を目指すことができたのでは
ないかと思います。レース1に関してはピットイン、そしてドライバー交代を無駄なく終えること
ができ、初出場3位表彰台は非常に嬉しいものでした。
レース2は自分がファーストスティントを担当したのですが、周りがほぼすべてプロという厳しい
状況での戦いとなり、GT3クラスの中では最後尾から追い上げという形になりました。脇阪薫一
選手を1コーナーでオーバーテイクできたことはよかったものの、プロドライバーから受ける
プレッシャーというものは凄まじいものがあり、スープラコーナーで圧力に負け、スピンを喫し
てしまいました。そのプレッシャーに対する精神的な耐性や、可能な限り自分のレーシングライ
ンを保つ走りが可能となるようなトレーニングが必要であると感じております。プロの方々と同じ
場でバトルができたことで非常に勉強になったので、今後の自分のレース活動に活かしていきたい
と思います。
Koshido Racing 佐藤 元春