RACING

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子供たちへ「希望」と「勇気」を与えるために走り続けたい。

2019.01.20 CARGUY SUPER CAR RACE 2018 Rd.3,4 RACE REPORT

CARGUY Super Car Race Rd.3・4
開催日時:2018年10月6日(土)・7日(日)
開催地:富士スピードウェイ(静岡)
ドライバー:佐藤 元春、平中 克幸
マシン:恒志堂レーシング SLS AMG GT3
クラス:Ⅰクラス
天候:予選/曇り、決勝Rd.3/曇り、Rd.4/曇り
路面:予選/ウエット、決勝Rd.3/ドライ、Rd.4/ドライ
予選(平中克幸):1/7位
決勝Rd.3:リタイア、Rd.4:1/7位

 

木村武史氏が代表を務めるスーパーカーエンターテイメント「CARGUY」が主催するSuper Car
Race(以下、SCR)。CARGUYといえば自動車をこよなく愛し、様々なカテゴリの自動車を使っ
たイベントを精力的に開催する集団で、そのパフォーマンスで観る者を次々と圧倒する。真冬
の雪山をフェラーリF40で爆走したり、メルセデスベンツGクラスでオフロードコースを激走
したり、また国内トップカテゴリーであるスーパーGTにGT300クラスでエントリーするなど、
その活動は多岐に及ぶ。そのスーパーGTには代表の木村氏自らがNSX -GT3のステアリングを
握り、毎戦参戦するという本気ぶりである。
恒志堂レーシングは2017年よりSCRに参加しており、今年は二度目の参戦。前年はフェラーリ
458チャレンジとSLS AMG GT3の二台体制でエントリーし、双方ともクラス優勝を果たしている。
今回はSLS1台に絞っての参戦となった。マシンはAMG SLS GT3を駆り、チームオーナーであり、
ジェントルマンドライバーである佐藤と、プラチナドライバーである平中の両名でクラスⅠにエン
トリーした。第3・4戦のステージは、昨年に引き続き富士スピードウェイ。平中はもとより佐藤も
Fuji Champion Race(以下、FCR)やMcLaren TRACK DAYなどで走り慣れたコースである。

 

<DAY1> 10月5日(金) 専有走行(14:30~15:30)

FCRと併催される本レース。この日はインタープロトやスーパーFJ、Vitzレースなど、他の競技の
練習走行も目白押しとなっていた。FCR-VITA第3戦にもエントリーしている佐藤は、SCR練習枠の
前までVITA-01での走り込みを重ね、午後のSLSでの走行時間を迎えていた。
SCRのこの日の練習走行枠は1時間のみ。まずはマシンの調子をみるため平中がコースイン。数周
走って状況を見たのち、マシンを佐藤に委ねる。しかし、この頃から雨がパラつき始め、見る見る
うちに路面はウエットへと移行していく。今シーズン何度も同じ文言をレポート上に記してきた
が、やはり恒志堂レーシングの富士スピードウェイでのレースは雨が多い。急遽レインタイヤへ
チェンジし、佐藤がコースイン。

走り出して数周で1分57秒台をマークし、その後56秒台前半まで詰めたところで一旦ピットへ。
今回の乗り味としてはアンダーステアが強めであった。そのためブレーキをこれまでより少し
ゆっくり気味にリリースすることでコーナー進入での姿勢を保つ方向に乗り方を変え、残りの
スティントに臨む。結果、ピットアウト直後の周回からさらにタイムを短縮し、1分55秒台に記録
を更新した。この時点での各セクターベストタイムを繋げば54秒台は見えている。
その後は再び平中がステアを握り、3周のみアタック。過去にスーパーGTを戦った愛着あるマシン
で1分52秒台をマークし、この日のSLSでの練習枠は終了した。

公式練習走行結果

佐藤 元春:1’55.397
平中 克幸:1’52.514

<DAY2> 10月6日(土)
公式予選(9:50~10:05)

前日に引き続き天候はすっきりとせず、路面はウエットのまま。空には曇が広がっている。
気温22.3℃、湿度は85%と高い。
予選は平中が担当することとなった。


陽も差しつつあるが、明け方まで続いた雨の影響で路面は乾かず。

予選時間として設けられている20分のうち、アウトラップ、インラップを除いて5周計測となった
が、いずれも1分53秒台をマーク。しかもその周回内での差も0.16秒以内と僅少であった。限られ
た時間でのアタックをほぼ同タイムで周回し続けていることから、常にいかに精度の高いマシン
コントロールをしているということが窺い知れる。結果は1’53.281で、ポールポジションを獲得。
しかし、予選後平中はマシンのバランスが悪いとコメントしていた。アタックに入る前、2周に
わたってタイヤに熱を入れ、マシンと路面のコンディションを入念にチェックした後、アタックに
入っている。ウエットであったため、挙動もシビアであったと推察されるが、2位との差も0.072秒
差と、決勝でも決して楽な展開にはならない様相を示していた。

Rd.3 決勝(15:00~ 50分間)

気温は24.2℃、湿度70%。天候は一時晴れ間が差していたものの、小雨がぱらつきいており路面は
辛うじてドライといったところ。タイヤはスリックを選択。スターティングドライバーは佐藤が
務めた。前日スリックで練習走行できていない佐藤は、マシンの動きを確かめつつゆっくりと先頭
グリッドまでマシンを進める。

スタートはローリング形式。フォーメーションラップを終え、シグナルブラックアウトとともに
前車一斉に加速を始める。

エントリー車種はイベント名の通りすべてがスーパーカー。見た目の美しさ、加速の力強さ、
コース内に轟くエンジン音、そのどれもが観客を高揚させる凄みを持つ。
1コーナーへ力強く加速し続けたかと思えば、そこからは強烈なブレーキング競争が繰り広げられ
る。ファーストラップでまだタイヤが冷えており、グリップもままならない状況の中、佐藤は
ブレーキペダルからのインフォメーションをくまなく察知するべく神経を研ぎ澄ませる。トラブル
なく1コーナーに進入したものの、好スタートを決めた#10 SALIH & CHARLIE HURACANにアウト
側から並ばれ、脱出で先行を許した。その直後に一瞬の挙動の乱れもあり、さらに後方5番手
スタートからジャンプアップしてきた#777 CARGUY RUF 488challengeにアドバンコーナーで前に
出られ、この時点で3番手となる。やはり今期SLSでのドライコンディションでの走行時間がとれ
ておらず、実質一年ぶりのドライビングとなっただけに、マシンに慣れるための時間が十分で
なかったことは明らかであった。それでもタイヤに熱が入り、SLSのドライコンディションでの
感覚が戻ってきた2周目以降は佐藤の本来の走りが戻り、安定したラップを重ねていく。それと
ともに前を行く777号車との差も見る見るうちに縮まっていき、8周目には完全に捉える格好と
なった。

9周目、ホームストレートで真後ろにつける佐藤。しかしながら最高速に勝る488 challengeとの
間合いがなかなか詰められず、そのまま勝負は10周目までもつれ込む。最終コーナーをきれいに
立ち上がった佐藤は、ホームストレートで再び777号車の真後ろへ。しかしここでも前に出ること
まではかなわず、11周目の1コーナーへのブレーキング勝負へ。レイトブレーキングからのイン
へのライン変更でようやく前に出る。その後もまた順調な走りで、バックマーカーも安全にパス
しつつ周回を重ねていこうとしたが、コーナー進入でリアが落ち着かなくなる。タイヤの性能が
ピークを越え始めた13周目でピットイン。平中へとドライバーチェンジする。
平中は慣れたマシンでコースイン直後からSLSを攻め立てる。ピットイン中に前に出られた777号
車もあっさりとパスし、ポディウムを堅いものとするべくリードを拡げていく。そのまま順調に
レースが展開されていくと思っていた矢先、トラブルは発生した。
平中に交代して3周目、レーストータルでは16周目となったレクサスコーナーの進入で突如ギアが
3速固定となってしまう。周回を続けながらミッションの調子を窺っていたが一向に戻る気配は
なく、17周目やむなくピットイン。メカニックによって状況が確認される。

この時点での残り周回数を考えても、ミッションを載せ替えるとなるとレース終了までには到底
間に合わず、このまま走り続けてもマシンに負担をかけるだけである。苦渋の選択ではあるが、
そのままリタイアを届け出てRd.3を終了することとなった。
ピットではGAINERのメカニックたちを中心に、すぐさま翌日のRd.4向けてギアボックス交換が
開始されていた。

<DAY3> 10月7日(日)
Rd.4 決勝(10:05~ 40分間)

気温は22.2℃、湿度82%。天候こそ曇りであるものの、路面は完全にドライコンディションが維持
されている。
ミッショントラブルでリタイアしたRd.3終了後、GAINERメカニックたちの懸命な作業により、
同日の夜にはスペアミッションに換装されていた。
Rd.4には予選はなく、前日のRd.3のベストタイムでそのスターティンググリッドが決まるという
方式である。リタイアを喫したものの、レース中の周回で1分40秒983のトップタイムを記録して
いたことから、Koshido Racingはまたもポールポジションを獲得する形となった。


扱いなれたメカニックの手によって万全の状態に戻されたKoshido Racing SLS AMG GT3

前日同様、スターティングドライバーは佐藤。Rd.3のリタイアもあり、今日は絶対に負けられない
と一層集中力を高める。

グリッドには愛娘も応援に駆け付け、勝利を誓う。

スタート前に家族の激励を受け、勝利を誓う佐藤。
そしてレースはスタートする。フォーメーションラップを終え、セーフティーカーがピットへと
入っていく。佐藤はシグナルを見つめ、ブラックアウトするその瞬間を見逃すまいと集中力を
さらに高めていた。横一列に並んでいた赤いシグナルが消え、冷えたタイヤで最大のトラクション
を生むべくスロットルを開ける。スタートは決まった。しかしその後も1コーナーへのブレーキン
グから立ち上がり、コカ・コーラコーナー、100Rと挙動が安定しないファーストラップは緊張を
強いられる。

続くアドバンコーナー、300Rとトップをキープし、ダンロップコーナーへ。立ち上がりではトラ
クションを確実に路面に伝えるために早めのシフトアップを意識するなど、攻めの中にも守りの
走りを織り交ぜ、13コーナーからレクサス、最終コーナーを立ち上がり、ポジションキープした
ままホームストレートに帰ってくる。2位には僅差で#10のSALIH & CHARLIE HURACANがつけ
ており、予断は許されない状況である。
2周目も無難にまとめられたと思われたが、最終コーナーのクリップ辺りで競り合っていた10号車
と軽く接触。姿勢を乱すことはなく、幸い大事には至らなかったが、そこで若干リズムを崩した
か、次の周回では終盤までなんとかポジションを死守していたものの、最終コーナー立ち上がりで
アウトから並ばれ、サイドバイサイドのまま1コーナーへ。わずかに前に出ていた10号車にアウト
側からかぶせられ、立ち上がり加速が鈍ったところで前に出られてしまう。


Rd.4序盤は#10 SALIH & CHARLIE HURACANとの激しいバトルを展開

その後は激しいブレーキングや積極的なライン取りで一定の差を保ちながら前半スティントを攻め
続ける佐藤。2位のポジションをキープしたまま、11周目にピットイン。平中へとバトンを渡す。
平中はトップを奪還すべく、猛チャージをかける。一度は前に行かれた#10にドライバー交代後
6周目で追いつく。#10の前に出た後も、ライバル達とは一線を画すスピードでピットインの間に
前に出られたマシンたちをどんどん抜き去っていく。

乗り慣れたSLSは平中のコントロール下でさらにペースを上げていき、マージンを稼いでいく。
終始安定したペースでもはや独走状態となっていた。
そして40分間の戦いが終わりに近づき、最後となる最終パナソニックコーナーを立ち上がりゴール
の瞬間が訪れる。

紆余曲折はあったが、Koshido Racingは勝利を手にすることができた。待ち望んだポディウムの
中央である。

ドライバーもチームクルーもこの瞬間を心から慶んだ。

2018年のSCRはリタイアと優勝という両極の結果で幕を閉じた。トラブルさえなければRd.3でも
勝利を手にしていたかもしれない。しかし、この展開もまたレースならではといえる。これからも
Koshido Racingのあくなき挑戦は続く。

 

~レース後、チームオーナーコメント~

FCR-VITAのうっ憤もあったので、必ず優勝しようという思いで挑みました。パートナードライ
バーである平中克幸選手、そして今回はメカニックとして、スーパーGTで活躍しているゲイナー
からお越しいただいたので、万全の体制で臨むことができました。第3は途中のミッショントラ
ブルにより余儀なくリタイアとなりましたが、翌日の第4戦では見事ポールポジションからの
スタート、そして優勝という結果を残すことができました。これはひとえにチーム力の賜物で
あり、二人のドライバー、エンジニア、メカニック、サポートメンバーが一致団結して勝ち取った
栄光であると思っています。来年度以降もスーパーカーレースが開催される場合は積極的に参戦
し、Koshido Racingとして少しでも知名度を上げていきたいと考えておりますので、スポンサーの
皆様に今後ともサポートのほどお願い申し上げる所存です。

Koshido Racing 佐藤 元春