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2017.10.30 北海道クラブマンカップレースRd.4 VITA-01 RACE REPORT

 

北海道クラブマンカップレースRd.4 VITA-01

開催日時:2017年10月15日(日)

開催地:十勝スピードウェイ(北海道)

ドライバー:佐藤 元春(#610)、大島 雄一郎(#310)、中川 隆吾(#712)

マシン:恒志堂レーシングVITA1号機、2号機、3号機

参戦クラス:北海道クラブマンカップレース (VITA-01クラス)

天候:予選/晴れ

決勝/晴れ

路面:予選/ドライ

決勝/ドライ

 

佐藤元春  予選:2/15位 決勝1:4/14位 決勝2:5/15位

大島雄一郎 予選:11/15位 決勝1:リタイア 決勝2:11/15位

中川隆吾  予選:6/15位 決勝:6/14位 決勝2:6/15位

 

十勝スピードウェイで行われるJAF公式レース、北海道クラブマンカップはいよいよ最終戦を迎えようしていた。

Koshido Racingシリーズ戦デビューイヤーも今思えば、あっという間であった。

今回は8月20日の特別戦以来のレースとなる中川隆吾が712号車のシートに座り、それ以外の変更点は無く、610号車にチームオーナーの佐藤元春、310号車は大島雄一郎が担当した。

第3戦を終えてのポイントランキングは、41p の#11さくら眼科十勝スクールVITA今野訓昌選手がトップ。

以降、36pの#88OPTech☆東北海道ヤナセVITA坂野研選手、35pの#3さくら眼科☆2000Racing01古井戸竜一選手、33pの#610佐藤、5位に28pの#61HDC 日本平中自動車VITA平中繁延選手となっている。

決勝レースは10月15日に2回有るため、シリーズ優勝のチャンスはまだ佐藤にも十分残っていた。

 

<DAY1> 10月13日(金)練習走行

当日は3本の練習走行があり、参加したドライバーは佐藤と中川であった。佐藤は、エンジンテストや足回りのセッティングを見直し、更なる速さを追及していく。

最終戦ということもあって、並々ならぬ意気込みがタイムからも感じられた。

中川は佐藤のセッティングを参考に、久しぶりの712号車の感触を確かめつつ、自分好みの仕様へと変更を加えていく。

この日のコンディションはとても良く、特に中川は異様な光を放っていた。

徐々に自己ベストを更新していき、最終的には、佐藤のベストタイムから約0.5秒遅れとなっていた。

佐藤もこれには驚き、チーム戦を意識した戦術も取れるため、我々は大いにレースに期待を膨らましていた。

 

練習走行結果

佐藤元春: 1’34.452

中川隆吾: 1’34.987

 

 

 

 

<DAY2> 10月14日(土)特別練習(合計4本)

この日も天候に恵まれ、絶好の練習日和となった。1本目の練習走行でKoshido Racingドライバー達はこの日のベストタイムを出した。残念なことに、2本目以降のセッションは気温路温ともに上昇してしまったため、タイム更新はならなかった。

ライバル勢のタイムが気になるが、計測器を搭載しての走行ではないため正確なタイムは分からない。だが、ストップウォッチで計測した結果、明日の予選と決勝は僅差のバトルになりそうな気配を感じた。

佐藤のマシン(#610)は、水温が少し上がったまま下がらない状態が続いており、マシンのポテンシャルを十分に発揮できないでいた。そこで、マシンの通気口を大きくし、内部の風通しを良くさせ、水温調節を行う。中川はこの日も佐藤のタイムから大きく離されることもなく、すこぶる調子は良さそうだ。

そんな中、練習走行2回目に、この日から参加した大島はマシン左リヤ部分をコース脇のガードレールに接触し、マシンにダメージを負わせてしまい、すぐさまピットインし、メカニックたちの懸命な修復作業により、コースへと送り出す場面もあった。

大島は終始、コーナー出口のアンダーステアに悩まされていた。3、4本目の練習走行は各ドライバー、タイヤの内圧チェックを合間合間に行い、明日の予選決勝時の内圧の数値を決めていく。

 

特別練習走行結果

佐藤元春:1’34.096

大島雄一郎: 1’36.159

中川隆吾: 1’35.169

 

 

 

<DAY3> 10月15日(日)予選(8:00~8:20)

普段のレースウィークとは違い、予選と決勝のスタート時間がいつもより早い第4戦。

寒々と乾燥している空気のおかげもあって、いつもよりVITAのエンジン音が大きくサーキットにこだまする。緊張している大島と中川に佐藤がゆっくりと歩み寄り、それぞれ一言語り、緊張をほぐす。そして、予選はスタートする。

チームの作戦通りに、佐藤は中川の真後ろについてコースイン。後半、中川のスリップストリームを使い、ベストタイムを狙う作戦だ。

そして、予選は中盤を迎えたところで佐藤は動く。7周目に入ったと同時に、ホームストレートで中川が佐藤に進路を譲り、佐藤のアタックが開始。

スリップストリームを活用する作戦が功を奏し、一発目で見事一番時計を刻んだ。ライバル勢も自己ベストやセクターベストを出すも佐藤の驚異的なタイムを更新できないでいた。

佐藤も燃料が軽くなった状態で更にタイムを縮めようとするも、中々クリアラップが取れないでいた。

そんな中、タイムが伸び悩んでいた#61HDC 日本平中自動車VITA平中選手がベテランの意地を発揮し佐藤のタイムを上回ってきた。

佐藤も何とかクリアラップを探すも万事休す。佐藤は2番手に終わった。

大島は最終ラップに自己ベストを更新。昨夜、佐藤から教わったアドバイスがタイムアップに繋がったようだ。

中川は佐藤に進路を譲った後も、自己ベストを更新しようと意地の走りを見せる。

8周目あたりから、タイヤのグリップダウンが感じられ、前を走る佐藤の姿も徐々に小さく見えるようになってしまった。

そんな悔しい状況のなかでも、リズムを崩さぬようラップを重ねていった。

 

 

10月15日(日)決勝1(9:50~、10LAP)

レース直前、大島に予期せぬ不運が襲い掛かる。各車スターティンググリッドに着く中、大島の姿が見えない。エンジンがかからず未だピットの中にいた。

エンジンがかからず、無情にもセルの回る音だけがピット内に響き渡る。燃料系のトラブルにより大島はここでリタイアとなった。

大島がいない中、レッドシグナルが消灯し、レーススタート。スタート直後、佐藤は2位をキープするも4コーナーで#11さくら眼科十勝スクールVITA今野訓昌選手にインを刺された。

そこから佐藤はリズムが狂ってしまい、#3さくら眼科☆2000Racing01古井戸竜一選手、#88OPTech☆東北海道ヤナセVITA01坂野研選手にオーバーテイクされて5位に陥落。

佐藤、中川の順で周回を重ねる。

6周目に差し掛かったところで、古井戸選手が坂野選手の執拗な仕掛けに根負けし、2コーナーでスピン。古井戸選手は中川の後ろでコース復帰し、佐藤と中川はそれぞれ4,5位に順位を上げる。

佐藤の前は坂野選手。坂野選手は佐藤が記録したファステストラップを更新し、なおも自己のファステストを更に塗り替え2位の今野選手を追いかける。

佐藤はタイヤのグリップダウンを少し感じるようになり、坂野とのギャップを空けられてしまう。

レースは終始#61HDC 日本平中自動車VITA平中繁延選手がリード。62歳とは思えない見事なポール・トゥ・ウィンでレース1が終了となった。

中川は後半、古井戸選手を抑える堅実な走りをみせていた。

しかし、古井戸選手のペースが良く、中川はその猛プッシュに圧倒されてしまい、ファイナルラップのホームストレートで自身の5位の座を明け渡してしまった。

 

 

 

10月15日(日)決勝2(12:05~、10LAP)

いよいよクラブマンカップレースもラストレースとなった。決勝レース1でリタイアしてしまった大島のマシンは、何とかスタートに間に合い、チームも一安心した。

スターティンググリッドは決勝1のベストラップ順でスタートとなるため、佐藤と中川はそれぞれ4位、6位、大島は最後尾の15位からのスタートとなった。

フォーメーションラップが終わり、シグナルがブラックアウト。

#11今野選手が佐藤を1コーナーでアウト側から抜き去り、続く2コーナーでは、#3古井戸選手をもオーバーテイクする。

佐藤は前をいく古井戸選手は勿論、2位の#61平中選手や3位の#11今野選手もはっきりと目に見える位置までいるが、オーバーテイク出来るチャンスが全くない、歯がゆいレースを強いられた。無線でメカニックの熊崎から「元春さん、もっと行ける、まだまだ行ける」と、熱い言葉を掛けられる場面も有り、最後の1周まで全開でプッシュしていく佐藤であった。

中川はスタートで出遅れるが順位に変動は無く、6位のまま周回を重ねていき、コンスタントに1分35秒台のラップを重ねる力走を見せた。

大島は難なく周りのライバル勢を交わし、最終的には#18さくら眼科☆OWLwithRS-a01古井戸彩子選手のミスで11位に順位を上げる。

そして、ファイナルラップでは自己ベストを更新する走りを見せ、チェッカーを受けた。順位は満足のいく内容ではないものの、今までのレースの悔しさを最後のこの1周に込めたように感じられた。

レースはポールポジションからスタートした#88坂野選手がファステストラップを記録しながら独走状態を築き、そのままフィニッシュ。

Koshido Racingの長いシリーズ戦が終わった。

 

今回のレースでは、タイヤテストはもちろん、あらゆるデータを取った上での決勝レースに挑むも、ライバル勢の巧みな駆け引きやレースで相手を抜くまたは抜かせないドライビングスキルに完敗でした。

特に佐藤に関しては、一発の速さは全く負けておりません。しかしながら、レースになると、レース経験の差が如実に表れる結果となりました。

来シーズンはその部分を強化し、レース上のバトルで勝つことが出来るように、日々のトレーニングに励んでいく所存でございます。

皆様から頂いたご支援とご声援には感謝の気持ちでいっぱいで、来シーズンは今年よりもさらにKoshido Racingはパワーアップしてまいりますので、引き続きサポートをお願いしたいと思っております。

そして、少しでも皆様に対して恩返しができるよう結果で応えてまいります。今回ご支援、ご声援いただきましたすべての皆様に、厚く御礼申し上げます。

Koshido Racing 佐藤 元春